購入価格: ¥750 (税込) (1ペア)
標準価格: ¥751 (税込)
『ロード用のリムDT SWISS RR585との相性は抜群。クロスバイクがより一層スポーティーになる』
■ DT SWISS RR585との相性について投稿
「SHIMANO S70C(シビアコンディション用)」は、Vブレーキとカンチブレーキに対応するカートリッジタイプのブレーキシューだ。ドライ時に高い制動力を発揮し、音鳴りがしにくいのが特徴だ。だが、雨天時は極端に制動力が低下し、磨耗が激しくなる。
現在、私が乗っているクロスバイクには、高精度・高強度なロード用リム「DT SWISS RR585」を用いた手組みホイールを装着している。今回は私もロード用のリムとの相性についてレビューしてみたい。
SHIMANO S70C(シビアコンディション用) (左)
ロード用リムDT SWISS RR585を使ったクロスバイク用手組みホイール (右)
■ スピードのコントロールが容易
S70Cはシューの柔らかさが絶妙だ。リムのブレーキ面にカツンと当たるような硬さはないが、逆にロード用のR55C+1ほどゴムの変形を感じるわけでもない。若干の硬さも残したR55C3に近い柔らかさで、RR585との組み合わせではタッチが非常にいい。
S70Cはシューがリムに当たっても、即座に大きなブレーキ力が立ち上がることもなく、繊細なスピードコントロールができる。コントロールの繊細さは、RR585にしてさらによくなった。ブレーキのフィーリングがいいと、手組みホイールの転がりの良さと相まって、クロスバイクのスポーツバイクらしさが一層増したような感じがする。
私は街乗りがメインということもあり、ロックするほど強くブレーキをかけたことはない。ただ、手組みホイールに換装してから出せるスピードが高くなったので、高いスピードからでも素早く減速できるS70Cを用いたVブレーキは大変心強い。
■ 静粛性の高さとリム攻撃の低さが際立つ
S70Cの静粛性の高さとリム攻撃の低さは特に際立っている。クロスバイクの純正ホイールでは、シューにリムのブレーキ面のアルマイトやアルミの素地が突き刺さることがあったし、その結果リムと擦れてカサカサと音を立てることがあった。何より大変だったのが、リムのブレーキ面やブレーキシューのクリーニングを頻繁に行わなければならないことだった。
一方、RR585との組み合わせでは、ブレーキをかけてもほぼ無音といっても大げさではなく、シューの破片が突き刺さってガサガサと音がしたのもたったの一度だけ。走行中は極めで静かで快適だし、リムのブレーキ面やシューのメンテナンスの頻度も激減した。特にシューを耐水ペーパーで研磨する作業がたまにでいいのがうれしい。
現在のリムのブレーキ面。RR585と組み合わせることで静粛性が高くなり、ブレーキ面のメンテナンスの頻度も減った
■ 意外と汚れにくく、耐久性も高め
RR585にしてからブレーキ周りが汚れにくくなったように感じるのは気のせいだろうか。クロスバイクの純正ホイールを使っていた時は、同じシューでももっと汚れていたと記憶している。はっきりとした理由はわからないが、リムの材質の違いも、シューのカスの出にくさや耐久性につながっているのかもしれない。
シューの耐久性の高さは、私が今まで感じたとおりだ。今のS70Cは1年半以上使っているが、シューの溝がまだまだ残っている。シビアコンディション用は1mm厚いこともあり、使い切るのは相当先になりそうだ。
RR585にして以来、なぜかブレーキ周りは意外に汚れにくい
■ 雨天走行は未検証
S70Cとクロスバイクの純正ホイールで雨天走行して効きの悪さを体験して以来、RR585でも雨天走行は試していない。これは余談だが、雨天走行にはマルチコンディション用のM70CT4が対応する。だが、RR585との相性は最悪で、シューが硬くてリムへの攻撃性が非常に高い。使用直後からガサガサと音を立て、リムの破片がシューに突き刺さり、リムを削った銀色の粉が大量に付着する。雨天時の高い制動力を諦めるのは残念だが、大切なホイールのリムのブレーキ面を削るのは心臓に悪い。
(参考) SHIMANO M70CT4 (シビアコンディション用) カートリッジシュー&抜け止めピン (ペア):
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=11653&forum=23ほんのわずかな距離を走っただけでも、M70CT4はRR585のブレーキ面を削った
■ リムとのクリアランスがちょうどよくなった
私が乗っているGIANT SEEK R3は、太いタイヤを装着できるクロスバイクで、Vブレーキ台座の間隔が大きめに取られている。そのため、RR585のような細いリムとDEORE BR-T610との組み合わせでは、ブレーキシューとのクリアランスがギリギリだった。BR-T610付属のS70Cよりも1mm厚いシビアコンディション用にすることによって、リムとのクリアランスがちょうどよくなった。
細いリムにブレーキシューが無理なく届くようになった
■ DT SWISS RR585との組み合わせはおすすめ
S70CとDT SWISS RR585との相性は非常によい。クロスバイクの純正ホイールとの相性と比べると、あらゆる面においてRR585の方が優れている。RR585との組み合わせはクロスバイクのスポーツバイクとしての本能を呼び覚まし、しかも走行中は静かで快適。リム攻撃が低くて、メンテナンスの頻度が減ったのもうれしい点だ。雨天時には極端に制動力が低下するに違いないが、晴天時がメインならオススメだ。
価格評価→★★★★★ (耐久性の高さを考えると安い)
評 価→★★★★★ (DT SWISS RR585とも相性が良い)
<オプション>
年 式→ ー
カタログ重量→ ー