購入価格 ¥16,000
ロードバイクに乗り始めて5年くらい経ちますが、4年目にして一応出した
サドルの結論のうちのひとつです。
万能サドル、とは到底言えないですが 条件次第では間違いなく最高のサドルと言えます。
アスチュートといえばSKYシリーズ、と言われていたらしいですが(僕も そう思っていました)、
STARLINEが非常に好みの形をしていたので ものは試しにと思い買ってみました。
僕はセラSMPや サンマルコのマントラ、フィジークのVS系のような くっきりした穴/溝つきサドルが全く使えません。
エッジが肉に刺さって痛く、フィジークのVSXに至っては「座った瞬間には既に痛い」という事もありました。
アリオネCX、スペシャライズド POWERなどのフラットなサドルは 後ろにどっかり座りこむと「点」で接する感じがして無理、
かといって アリアンテやコンコールレーシングは座面があまりに丸すぎる、
いちばん理想に近かったのはフィジークのツンドラでしたが アリオネに近い形状なので やっぱり何か違う、
じゃあ一体何が正解なんだと悩んでいました。
そんな折、たまたま目にとまったSTARLINE。今まで使った事のないサドル形状だったので
試しもせずに一か八かで購入に踏み切ったのですが、これが結果的には正解でした。
上の画像、赤矢印で示した寸法は「サドル全体の厚さ」です。
サドルレールに刻まれた目盛りの前端から、サドルの上面までの距離ですね。
一般的なサドルは ここが42mmを越えているものが ほとんどで、
40mm未満となると 数えるほどしかありません。
ここの厚みが関わってくるのは、「シートポストが どれだけ突きでるか」です。
スローピングフレームでは あまり重視されないものの、
ホリゾンタルフレームでは 元々シートポストが いまいち出てこないうえ
そこへ厚いサドルを組み合わせてしまうと、さらにサドルが引っ込む事になります。
我が家のLOOK 481もホリゾンタルフレームなので、やはり多少は気になります。
そこで、スターラインVTの出番です。
サドル厚さが実測で39mmしかなく、
例えば これがコンコールレーシング アローヘッドだと約45mmあるので、
差し引き6mmシートポストが出てくる事になります。
現行のサドルで 厚さが40mm未満なのは、
S-WORKS TOUPEと COBB V-FLOW HC170などが挙げられます。
セライタリア SLRも薄そうですが 実測値は知りません。
S-WORKS以外のTOUPEは 普通に40mm以上あり、
また同じS-WORKSであっても ROMINやPOWERは 薄くありません。
肝心の座り心地は、レーパン着用時は なかなかに快適ですが
パッドの少なさゆえ レーパン非着用時には拷問器具と化します。
特に、平地を35km/hくらいで 下ハンドルを持って走る際、
骨盤を寝かせつつ 腰かける位置を気持ち後ろの方へ持っていくと 非常に快適です。
浅い溝が設けてあるものの 貫通していない半穴なので、
深めの前傾姿勢をとっても圧迫される事が無く、
しかも 溝のフチが食い込む事もない、という良いとこどりを目指した形状が合っていたようです。
LOOK KG481はシートポスト径が25.0mmという 今は絶滅した規格ですが、
25.0mmというと 選択肢としては非常に少なく、
現行で手に入るものでは THOMSONとBBBしかありません。
これはBBBのSKYSCRAPERで、前の固定ボルトとサドル裏のクリアランスは とても少ないです。
いちおうKalloyからもシートポストが出ているらしく、Amazonなどで売られてはいるものの
ヤグラがごっついので サドル裏に干渉する可能性を否定できません。
それ以前に あの手の1本締めヤグラは調整しにくい事この上ないので却下です。
僕の場合、オフセット0mmのシートポストに対して それなりに後ろ寄りに取り付けているため
スペアタイヤの収まりが良いように見えますが、
これが仮にLOOKのエルゴポストであったりすれば
サドルをガッツリ前に出さないと ポジションが出ない事もあり得ます。
その場合、スペアタイヤのたたみ方や サドルバッグの形状を見直さなければいけません。
価格は定価20,000円ほどで、実売価格は19,000を割っている店舗が多いので
もうひとつ買っておいても高くないと思います。
レーパン必須な点は ちょっとイマイチかもしれませんが。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★☆(もう少し軽ければ★5)