購入価格 ¥9500(Wiggle)
*概要
・TTやトライアスロンでの使用に特化した局地戦用サドル
[購入動機]
ロードバイクにも慣れ、ある程度の長距離(200km~)程はこなせるようにはなりましたが、
お尻の痛みに悩まされるようになりました。
クッション多めのAnchor純正サドルのため、快適性が低いものとは思いませんでしたが、
他のものも試したいと思い、調査を始めました。
その際に見つけたのが今回のサドルです。
トライアスロン用のサドルはクッションが多めに盛られています。
尻パッドが薄めのトライショーツでも痛みが出ないようにするためです。
もともとトライアスロンにも参加していた筆者ですが、
サドルのクッションが多めならば、長距離ライドの際にも快適性が高いのではないかと考え、
あわよくば一石二鳥をと思い、このサドルを購入しました。
結論から言うと、
「トライアスロンでの快適性と長距離ライドでの快適性は全く別次元」ということが判明しました。
[特徴]
基本はアリオネを基に、中央部のクッションを大幅に増したものです。
重量はカタログスペックで239g。
クッション大目を考慮したら、比較的軽量な分類ではないでしょうか。
前乗りのDHポジションに対応できるように、特に前方部分の厚みが大きくなっています。
長距離用の「クッション多め」サドルとの違いはこの前方部分でしょう。
中央部が厚い形状は、凸型とも表現できます。
[トライアスロン用サドルとして]
この凸型形状が、トライアスロンの際には爆発的な加速力をもたらします。
中央部が盛り上がったサドル形状は、お尻の形(凹型)と適合し、バイクと乗り手の一体感を向上させます。
(オートバイで言うところのニーグリップに近い状況。ここではヒップグリップ?)
これにより、全力でトルクをかけて踏み込む状況でも、
バイクと身体がぶれることなく、力のすべてを推進力に変えてスピードを上げることができます。
DHポジションによる高速巡航においても、前方部分のクッションによって痛みや違和感は発生しません。
また前方部分も縦に厚く、太くなっているため、上記のヒップグリップは前乗りでも発揮され、安定した巡航が可能です。
[長距離用サドルとして]
一方で長距離用のサドルとしての観点から見ると期待はずれでした。
トライアスロン時に効果の高い凸型形状は、
路面のギャップを拾ったときに、臀部中心(お尻の割れ目)に突き上げるような衝撃をもたらします。
文字通り、身体が飛び跳ねるほどに。
トライアスロンのような、平地かつ最低限の整備がなされたコースでなら支障がないのですが、
段差やグレーチング、障害物の多い一般道では大きな問題です。
このサドルで長距離ライドを問題なくこなせるのは150kmほどで、
それ以降は三角○馬状態、前後均等にクッションが盛られた座面は、
座る位置を変えることによって痛みを分散させることもできません。
あくまで個人の感想ですが、
これで長距離ライドをこなすのは相当に忍耐と慣れが必要なのではないかと思います。
[その他特徴]
結果としてTTやトライアスロン時にのみ取り付ける、局地戦用サドルとして使用していますが、
クッションが非常に厚いので、サドルを変えるだけではポジションが普段より高くなります。
交換時にはシートポストも合わせて調整する必要があります。
[総括]
結果として、購入意図を満たすことはできませんでしたが、
「トライアスロンでの快適性と長距離ライドでの快適性は全く別次元」
ということを身をもって体感することができたので、いい勉強になったと思います。
だがこれ以降、お尻の恋人をもとめてサドル沼に沈んでいったのはまた別の話・・・。
個人的には、
トライアスロンのミドル(バイク80km)やロング(バイク120km)、アイアンマン(バイク180km)で、
このサドルを使用すればどういう評価になるかが気になるとことです。
いつかは自分自身で挑戦したいところですが、
使用者の方がいらしたら、是非レビューをお願いいたします。
価格評価→★★★☆☆(有名ブランドサドルとしては標準)
評価 →★★★☆☆(本来の使用用途としては良いが、自分の意図には合致しなかった)
<オプション>
年式:2012モデル
重量:239g(カタログ値)