購入価格 ¥380(10mm。サイズによって価格が異なります)
このコラムスペーサー、ただのスペーサーではありません。なんと、削り出し加工なのです。THOMSONのシートポストを彷彿とさせる切削痕が艶めかしく、えもいわれぬ高級感を醸し出しています。カラーアルマイトも相変わらず美しく(私は黒を購入しましたが)、思わず溜息が漏れます。
そして、すごいのは削り出しだけではありません。驚いたことに、大胆にも肉抜き加工が施されています。コラムスペーサーといえば、もっとも強度が必要とされない(特に横方向)自転車パーツの1つでしょうが、ここまでやってしまう心意気には脱帽せざるをえません。カーボン製に匹敵するその軽さもさることながら、妥協のない姿勢、スペーサーごとき(失礼)にこれでもかと心血を注ぐ、愚かにして敬愛すべき情熱にやられてしまいました。
興奮冷めやらぬ私ですが、少し気になった点を挙げておきます。まず、肉抜きにこだわったためなのか、ファットな(直径が大きい)スペーサーです。比べてみたところ、私の手持ちのどのスペーサーよりも若干ながらファットでした。痩せたステムと組み合わせると、ちょっと違和感が出るかもしれません。完璧主義の方はご注意ください。
それから、KCNCの自社製品に対する自信と自負とプライドが乗り移ったかのような、かなり大きめのロゴが3箇所にドッカと配置されており、非常に目立ちますので、ヘッドパーツやステムを食わんばかりの勢いです(私のバイクでは完全に食われちゃってます)。人によっては、「スペーサーの分際で、でしゃばりすぎだ!」と言いたくなってしまうかもしれません。私はといえば、非常に気に入っているのですが。この3つのロゴを上下のスペーサーで揃えて並べるもよし、敢えてランダムに並べるもよし、楽しみ方は無限です(?)。
ちなみに、サイズ展開は、1-1/8”の2、3、5、8、10、12、14、20mm、カラー展開は、赤、青、緑、金、銀、黒となっております。
大胆な肉抜き加工が実現した軽量性、魅惑的な切削痕、そして煌めくカラーアルマイト・・・・・・。カーボンが勢力を拡大しつつあるコラムスペーサー市場において、金属の魅力と可能性を強烈に訴える、この上ないアンチテーゼではないでしょうか。これほどまでに野心的なスモールパーツには、そうそうお目にかかれるものではありません。
価格評価→★★★★☆ 異常に高いけど、納得。
評 価→★★★★★ 至高のコラムスペーサー。
カタログ重量→6g
実測重量→6g