購入価格 ¥2,700
清和の森サイクリングは、千葉県サイクリング協会(CCA)が主催している、参加者80人ぐらいの小規模なイベントです。大々的に広報されているわけではないので、その存在に気づかない人も多いと思います。私は、Longuridefan.comというサイトでその存在を知り、大変面白そうなイベントだったので参加してみることにしました。
申し込みはスポーツエントリーから。参加形態は1.サイクリング・交歓会・宿泊、2.サイクリング・交歓会、3.サイクリングのみの3タイプあります。私はCCAの会員ではなく東京からの個人参加だったのと、少しでも費用を押さえたいために3.サイクリングのみで申し込みました。CCA非会員の参加費は2500円、プラススポーツエントリーへの手数料が200円でした。この値段で昼食の弁当と休憩ポイントでの補給サービスが付いています。コースはAコース60kmとBコース110kmがあり、Bコースには「山岳健脚者向き」と注記があります。びびりながらもBコースを選択。
集合場所は南房総の山中にある清和県民の森第一駐車場、7:00〜7:30受付けなので、君津のビジネスホテルに前泊しました。当日は6:30に現地入りしましたが、外気温なんと1℃! ヒルクライムを考えて軽装だった私は受付と自転車の点検を済ませると車の中に避難です。とにかく寒かった!
参加者全員がそろい、簡単な開会式を済ませると、グループに分かれて順次出走していきます。巡航速度15km/hで申告した私は、Bコース(110km)では最終組に編入されました。グループは7〜8人の参加者がひとまとまりになり、前後にCCAの方がリーダーとして付きます。ペースが合わなければ先に走って前のグループに入ったり、後ろに遅れてもっと遅いグループに合流することも可能でした。はじめに自分が入った最後尾グループは、スピードが遅すぎて自分のペースに合わなかったので、最初の休憩ポイントで一つ前のグループに変更してもらいました。
コース紹介(Bコース110km)
平面図
南房総の中央部、山の中からスタートして富津側へ下り、鴨川をまわって外房
に出ます。その後亀山湖まで北上し、清和県民の森に帰ってきます。見事な紅葉の渓谷あり、のどかな田園地帯あり、わずかですが海岸線も走る変化に富んだルートで景色を楽しみながら走る事が出来ました。
コースプロフィール
110kmの区間に5つの峠、獲得標高は2000メートルを超えます。はっきりいってこれはグランフォンドです。私たちのグループのリーダーが、「このイベントは佐渡ロングライドなんかよりもだんぜん厳しいです。」とおっしゃっていました。
午前中に鹿野山と二ツ山という2つの峠、午後は清澄山、三石山という2つの峠を越え、最後にだらだらと上り坂の続く峠クラスの林道を超えます。平均勾配はどれも7〜8%程度あってかなりの斜度ですが、標高差はどの峠も300m弱。なんとか足を着かずにすべての峠を登り切ることができました。清澄山と三石山には13%程度の激坂区間があり、疲労が蓄積している身にはかなり堪えます。ガーミンでプロフィールマップを確認しながら、「あとちょっと、あとちょっと。」と自分にカツを入れて走りました。同じグループに坂道の速い方がいたのも励みになりました。
大会運営
小規模でアットホームな雰囲気でありながらも、要所要所を押さえた素晴らしい運営でした。補給の量やお弁当のクオリティも十分、CCA理事クラスの方々も気さくな雰囲気で、休憩地点ではいろいろとお話も聞かせていただきました。
参加者
Bコースは「山岳健脚者向け」と書かれているにも関わらず、明らかに初心者風の参加者が何人もいました。案の定、峠での遅れ、メカトラブル、リム打ちパンクなどでグループから遅れ、他のグループメンバーは休憩の度に10分以上も待たされました。それだけが、このイベントの残念な部分でした。とはいえ、主催者の方々は、走り切ろうという気概のある方はなんとか完走させてあげたいという思いが強かったようです。そして遅れてきた参加者に暖かく拍手をおくっていました。ベテランほど初心者に優しく、これは見習わなくてはいけないと思いました。
走り終えて
1日に5つの峠を越え、上り下りを嫌というほど堪能できる坂密度の濃いイベントですが、絶望的に難易度が高いわけでもありません。山岳ライドの経験が少ない私でも十分に楽しんできました。また来年も参加したいと思います。
価格評価→★★★★★(サイクルイベントの価格破壊)
評 価→★★★★☆