購入価格 ¥意外に安い。
八月の終わりに自転車を担いで八丈島に行ってきた。
何故八丈島かって、特に理由は無い。
単に「どこかいつもと違うところで走りたかった」
ただそれだけだ。
【下調べ】
私自身東京の隅っこに住んでいるのだが、同じ東京でも全く違う「八丈島」に行く事に決めた。
まず、大の前提として「自転車を持っていくこと」。
自転車乗りとしては当然のことだ。
交通手段は飛行機と船があるようだ。
飛行機で行く分には楽なのは重々承知だが、今回船という選択肢を取ってみた。
単純に
「半日とかの長時間船に乗ったことがないので乗ってみたかった」
理由はそれだけだ。
船は東京竹芝桟橋から出港している。
2011年8月の時点で横浜大さん橋からは出ていなかったが
もしかすると現在出ているかもしれない(〇月から就航しますと案内があった気がする)
【船輪行】
飛行機輪行は経験したが、船輪行は完全に初体験だ。
一先ず最寄駅まで自転車を持っていき輪行袋に詰め込み竹芝に向かった。
船はかめりあ丸
大きそうに見えるがそれほど大きくは無い。
船室は二等椅子席を選択。
どうやら椅子より和室の方が人気のようだ。
多分居心地(というか寝心地)は俄然和室の方が良い。
次乗る機会があるならば私も和室を選ぶと思う。
肝心の自転車の持ち込みだが、輪行袋にさえいれてしまえば無料で持ち込める。
柵に固定しておこうかと思ったら、船員の方に声をかけていただき倉庫のようなところに置かせてもらうことができた。
輪行袋のひもを活用して固定し、船の揺れに対しても全く問題が起こることなく輸送が行えた。
手荷物としてでなく、有料で預け入れることも可能だが、無料でなおかつ自分の目で見えるように運べる手荷物の方が安心感は強いだろう。
【到着】
底土港に到着した。
どうやら天候により底土港以外に接岸することもあるようだ。
ホテルの送迎に荷物のみ預けることができるかを確認したため、送迎に少し待ってもらい輪行袋より自転車を取り出し荷物と輪行袋を預けそのまま走りに行く事ができる。
かめりあ丸から降りる際にレーパンジャージ姿になるのは少し恥ずかしかったものの、いつものことなので気にしない。強くなったもんだ。
ホテルの方から地図もいただき、事前に予定していたルートを確認する。
http://yahoo.jp/jGNyEZ(実際私が走ったルートとは少し異なります)
上記リンクからも確認が可能だが、島としてはそれほど大きくなく、火山島らしくそれなりにアップダウンがある。
北半分は平坦なハイスピードルート、南半分は400m程度の峠と250m程度の峠を越えるアップダウンルート、そしてどまんなかには600m程度の山登りが可能と様々な楽しみの味わえるなかなか島らしからぬ特色に飛んだコースだ。
【実走】
底土港から南に向かうと割とすぐに峠道となる。
ウネウネと峠らしい道が続く。
道の脇にところどころ数字の書かれたものが置いてある。
何かと見ると「500mごとに設置している」らしい。
おお。なんとも便利。
八丈富士と底土港を見渡すの図。
同じ東京のはずなのに、普段見慣れたものと全く違う景色が非常に楽しい。
そのまま登龍峠というなんだか格好いい名前の峠を抜けていく。
それなりに走りなれていればそれほど苦ではないが、自転車経験が少ないとちょっときつい道だろう。
南半分は高低表をみて登龍峠だけだと思っていたら、その次に250m程度の峠があるのを見逃していた。
「峠一個だけだって」といって連れてきた、あまり自転車に乗る機会のない連れはここでヘバっていた。
(あとで怒られたのは内緒)
しかし、やはり離島だけあってなんとも走っていて楽しい。
違う景色、全く無い信号、ほとんど走っていない車。
南側の半分ほど回った古民家を使用した喫茶店で一服。
こんな優しい景色が心地よくて仕方が無い。
峠道にはほぼ補給ポイントはないものの、それなりに補給可能な中之郷までの距離は高々20km程度だ。
きちんとボトルさえ持っていれば補給についてはあまり心配しなくていい。
その後は大坂トンネル手前で若干登りがあり、あとは延々下るのみとなる。
遠くに見える大坂トンネルはなかなかの絶景ポイント(なんでそこからの写真がないんだという)
そして、アップダウンの多い南半分とは打って変わってフラットな北半周。
なかなかに起伏に飛んだ地形が楽しくて仕方が無い。
そしてやっぱり仕上げは八丈富士だろう。
頂上までは登れないものの、600mあたりまでの一挙ヒルクライムだ。
1/3ほど登ったところで高校生と思しき自転車集団に出会う。
皆疲れきっており「頂上ってまだですかね」と聞かれるが私も初めてでわからない。
「まだまだじゃない?」と答えると帰る相談をはじめていた。
最初の3kmこそ平均3%程度のたいしたことのない坂ではあるが
そこからの5kmは平均10%となかなか登りごたえのある坂だ。
坂好きにはなかなかたまらないのだろうが、私には別の意味でたまらない。
そして、登るにつれ路面が荒れていくのが気になる。
この八丈富士、非常に路面状態が悪いのだ。
登る分には全く問題とならないが、下りは慎重に下った方が良い。
そんなこんなで上りきると見渡すかぎりのぜっけ・・ぜっけ・・絶景が見たかった。
(割とガスってることが多い模様)
登りきったところにある牧場は、食事等はまったく出来ないのでそれを期待してはいけない(期待してた)。
【総評】
そんなこんなで八丈島に行ってきたわけだが、非常に良い経験であった。
走りやすい道、見慣れない景色、少ない交通量、起伏に飛んだ地形。
自転車に慣れない人にはちょっと厳しい南半分も、休憩ながらには走破可能だろう。
また南側に不安がどうしてもある場合は北半分ルートのみを楽しむのも一つだと思われる。
ヘビーに楽しみたければ八丈富士に登ればいい。
そんな色んな楽しみ方ができるいい島だ。
何よりこんな非日常的景色が楽しくて仕方が無い。
間違いなくまたここを走りたい。
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