深夜アニメの"聖地"として、多くのアニメファンが集まるようになって、地元商工業者にご利益をもたらしているあの神社である。
もともと神楽で有名で、創建は関東最古の紀元前148年から紀元前29年とも伝えられ、お酉様の本社でもある。
埼玉県南部から出発した場合、ネットでルート検索をすると、さいたま栗橋線経由を指示されるケースが多いかと思うが、このルートは4車線のトラック街道。路面は荒れ、交通量が多く、歩道が途切れていたり路側帯が砂で埋まっていたりと、自転車にはオール☆の最悪のコース。ガソリン税と自動車重量税返せと言いたくなる道だ。
下の地図にご紹介するコースは、さいたま栗橋線より東寄り、3本の県道を繋いだコース。岩槻・久喜を経由する僅かに遠回りの2車線。交通量は少なく舗装の痛みも比較的軽く、普通に車道を走れるし、古い橋など一部をのぞきほぼ全線にわたり歩道が整備されている。岩槻、久喜の市街地以外は歩行者が少ないので、ところどころ歩道の両脇から盛大に雑草が生えていたりするが、ガラス片まじりの砂に埋もれたさいたま栗橋線に比べれば、まだご愛嬌である。
川口、東京方面からは芝川サイクリングロード+緑のヘルシーロード経由で、さいたま市見沼区の東宮下(さいたま記念病院のあたり)でこのコースに合流できる。
岩槻市街地の前後を除き高低差は殆どない。
岩槻区宮ケ谷塔西交差点を右折、国道16号線を渡り、交通情報でおなじみ渋滞の名所岩槻区加倉から岩槻区渋江で左折して宮代町和戸までは江戸時代からの旧街道、日光御成街道を通る。日光街道の脇街道だが、歴代将軍が東照宮参拝の折に使った道なので、実態は日光街道より格が上。途中には今も残る一里塚とか、歩道の増設を諦めた古い橋とか、古くからの街道の雰囲気が今なおたっぷり残っている。
途中、白岡町上野田のT字路にはこんな素敵な自転車屋さん。残念ながらPOSの扱いはない。市外局番が5桁で市内局番が一桁っていつの時代だ?
ご紹介しているコースのほぼ中間にあたる。
東武伊勢崎線の踏切を越え宮代町和戸交差点で左折。県道85号線で久喜へ。東北新幹線の高架をくぐり東武伊勢崎線と東北本線の踏切を一気に渡って、市役所入り口北交差点で右折。古久喜交差点でさいたま栗橋線を渡ってすぐ、パチンコ屋マルハン前の三叉路を右へ、東武伊勢崎線の踏切を渡り、青毛堀川に沿って行く。春は岸辺を埋め尽くす菜の花が圧巻。
やがて金色の宝珠を乗せた赤い橋、宮前橋が見えてくる。右折してこの橋を渡ると、鷲宮神社到着である。
鳥居下の下乗の柵。自転車に乗って行けるのはここまで。
鳥居に向かって左の方には駐車場があり、最近はやりらしい"痛車"とか"痛チャリ"が停まっていたりする。
トイレや飲料自販機が駐車場の奥にあるので屯すのにうってつけのようだ。
駐車場は初詣の時は行列待機所。お祭りやイベント(例のアニメ関連)のときは地元商店がテントを張って出店を出している。
鳥居の前には茶店。休日は聖地巡礼のアニメファンで賑わい、平日は地元のおばちゃん方の憩いの場となる。
http://www.syokoukai.or.jp/washimiya/ootori/ootoritop3.htm さて、まだ時間に余裕があるようなら、鳥居前から伸びる道を東に、町立図書館前の三叉路を左に、さいたま栗橋線に合流して橋を渡ってすぐの交差点を右折、中川左岸ののどかな風景を楽しみ、県道316号線で右岸に、幸手市の権現堂の桜堤へ足を伸ばしてもいい。権現堂桜堤の東側を通る県道267号線を南下すれば、国道4号線を渡った少し先で県道65号線に合流、そのまま行けば幸手市街地を通って、行きに左折した宮代町和戸交差点に出る。
さらについでに、権現堂の近くには原作者美水かがみ氏の旧家を改装したギャラリーが、2009年9月までの予定で開設されているそうだ。
きまぐれスタジオ美水かがみギャラリー幸手
http://www.satte-sci.or.jp/home/gyarari-/hp/index.html 価格評価→★★★★★(四十五円がありますように)
評 価→★★★★★(まさに神)
<オプション>
年 式→伝・紀元前148年から紀元前29年
カタログ重量→信仰と歴史の重みは計り知れない。信仰もいろいろあるけど。