購入価格: 入場料:50元 + レンタサイクル:45元
中国にとって本格的なお正月であり、長期休暇シーズンである「春節」
今年は2/15からスタートで、中国に収監されている私も1週間ほどの休みが貰えました。
普通中国に赴任している日本人はこのタイミングで帰国し、日本生活を満喫するのですが、
私は滞在ビザの関係や入国タイミングの関係もあり、帰国することが出来そうにありませんでした。
そんな私を不憫に思って下さった日本人の先輩に「どこか旅行に行こう」と誘っていただけたので、
中国が誇る古都 西安に行くことになりました。
そんな訳で西安について調べていると、
「城壁一周サイクリング」というサイクリストにとって非常に気になるワードを見かけたので、ルートに組み込んでもらいました。
料金
城壁に上がるための入場料で「50元」(日本円で\875)必要になります。
高額なシーズン(春から夏にかけて)だと「100元」になる模様です(中国語あやふやなので不確か)。
中国の一般的な給与レベルを考えるとかなり強気な設定だと思います。
レンタサイクルは180分で「45元」(一人乗り)
また料金とは別にデポジットで「200元」必要になりますので、御注意ください。
機材
レンタサイクルは一人乗りタイプ(MTB)と二人乗りタイプ(タンデム自転車)の2種類が用意されています。
コースの詳細については後述しますが、レンタサイクルは4つの受付のどこで返却してもいいらしく、途中で力尽きてしまうような人にもやさしい設定になっています。
今回は1人乗り用のMTBを選択しました。
メーカーは「JABA BIKES」
調べるまで知りませんでしたが、中国では結構有名なメーカなようで、ロードバイクも多数ラインナップされているスポーツバイクブランドです。
(手に入れようと思えば、日本でも入手可能な様子)
フレーム素材は「アルミ」でお世辞にも軽いとは言えませんが、レンタサイクルならこんなもんかと。
コンポーネントは「変速無しのシングルギア」でトラブルレスを目指していることが見て取れます。
ただ、ギア比が軽すぎるので、20km以上で巡航するのがしんどかったです。
(観光客の多さなどを考えると、スピードを出せたら危ないからと好意的に捉えることも可能ですが、中国がそこまで考えているとは思えないんだよなぁ・・・。)
ブレーキは前後共に安心と信頼の「TEKTRO」様
正直どこの馬の骨とも分からないようなブレーキが付いていると思っていたので、かなり好印象です。
但し、なぜかフロントは「ディスクブレーキ」でリアは「Vブレーキ」というキメラ仕様になっていました。
ホイールサイズは「26インチ」 「KENDA」のブロックタイヤを履かせていました。
エア量も十分だったので走行性はなかなかです。
フロントサスは見たことないメーカーでした。リアサスはバネ式で、フルサスMTBということになるんでしょうか。
フロントサスはロック機能も付いてましたが使うことはないと思います。
唯一の不満点はシートポストの固定方法
六角ボルトで締められていたので、自由にサドル高さを調整することが出来ませんでした。
ただ、別のお客さんのバイクを見ると、クイック式の物も見受けられたので、
今回ははずれを引いただけなのかもしれません。
正直、日本のやる気のない自治体や観光地のレンタサイクルよりも、ずっと気合の入った構成になっています。
トラブルを出来るだけ少なくしようという意図の感じられる質実剛健な自転車でした。
コース
城壁を1周で「約14km」の工程となります。
ゆっくり走って1時間程度なので、レンタサイクルのレンタル時間オーバーになることはまずないかと。
下記の図の赤い線が「城壁(走行ライン)」、黒丸が「門」となっています。
各門にてレンタサイクルの返却や、街に降りることが出来ます。
なぜレンタサイクルがMTBなのかは、走り出すと直ぐ理解できると思います。
写真の通り、14kmの間ずーっと「パヴェ(石畳)」なんです。
確かにこれではサスペンションでもなければ、人間も自転車も直ぐに参ってしまうだろうなと感じました。
タイヤが取られるような目の広いパヴェではないものの、ところどころ舗装が悪いところもあり、
オンロードバイクでは走りたくないと思わされる程度の悪路でした。
思いのほか、売店や観光場所は無く、
私の場合冬に行ったので問題ありませんでしたが、夏場は水分補給できる場所が少ないので気をつけておいたほうがいいかも知れません。
基本的に 「非常に幅が広いこと(12~14m)」 「走行ラインが区分されていること(守らない輩も多いですが・・・。)」 があり走り易いのですが、
各門の付近は人が多いので、大事を取って押し歩きすべきだと感じました。
総評
1時間程度のサイクリングでしたが、非常に満足しています。
城壁の上には有名な建物やお店等はありませんが、西安の街並みを見下ろしながら走るのはとても気持ちが良く、
本当に重厚に作られた要塞だったんだなぁと感じることが出来ます。
現在の建築技術ならともかく、このレベルの建造物を600年以上前に完成させるなんて、
当時の権力者はどれだけ力を持っていたのだろうかと思いを馳せながらのサイクリングでした。
価格評価→★★★☆☆(中国にしては高いと思う)
評 価→★★★★☆(概ね満足 自分のバイクが使えたら最高)