皆さんこんにちは！ 第83回アンケートへのご協力ありがとうございました。今回は今年で7回目になる自転車ショップ関連のアンケートでした。ちなみに過去6回の結果は以下のリンクからご覧いただけます。
2008年の結果2010年の結果2011年の結果2012年の結果2013年の結果2014年の結果質問は、前回と同じ以下の4つでした。
Q1. あなたは自転車関連商品を主にどこで買いますか(あえて1つ選択)
Q2. あなたがよく利用する国内通販ショップを教えてください(いくつでも)
Q3. あなたがよく利用する海外通販ショップを教えてください(いくつでも)
Q4. あなたが通販ショップに求めるものは何ですか（※最大3つまで）
例年通り、Q1の回答者が300人を超えた時点で投票を終了しました。では早速、過去の結果と比較しながら変化の推移を見ていきたいと思います。
国内リアル店舗利用率の伸びが目立つ「自転車パーツや完成車は海外通販で買うのが当たり前！」というトレンドは2012年にピークを迎え、その後は国内での購入に回帰する動きとなっています。昨年最も利用率が高かった購入チャネルは「国内通販ショップ」でしたが、今年は「国内のリアル店舗」が利用率ナンバーワンとなりました。これは大変興味深いですね。
かつて日本のリアル店舗といえば、販売価格が高いだけでなく商品の在庫もない、注文をしても納期が2週間、ということが当たり前で、そのせいもありWiggleやChain Reaction Cyclesといった海外ショップの人気に火が着いたのですが、最近はだいぶ事情が変わってきているのかもしれません。
昨今は様々な業界で「オフラインでモノを買う」ことがトレンドとなりつつあるようですが、自転車の世界も例外ではないのかもしれませんね。とはいえ海外通販の利用率は昨年から低下してはいません。やはり海外のほうが安く買えるものがまだまだあるからでしょうか。
国内通販はAmazon強し。ウエムラパーツがシェアを伸ばす日本国内の通販ショップとしてはAmazonが今年もダントツでナンバーワン。しかも2013年を除き毎年シェアを伸ばしているところがすごいです。なお今年から「ヨドバシカメラ」を選択肢に加えようと思っていたのですがうっかりミスで忘れてしまいました。とはいえ「その他」の回答率が昨年の18%から15%に減少しているところを見ると、今のところ自転車通販におけるヨドバシの勢いはあまり大きくはないと言えそうです。
他に注目したいのが大阪にリアル店舗も構えるウエパーことウエムラパーツ。少しシェアを伸ばしました。そしてサイクルベースあさひの利用率は今年も下がりました。かつてはスポーツサイクル用パーツの扱いが充実していたあさひですが、最近は軽快車を中心としたビジネスモデルに転換しつつある印象を受けます。またAmazonを除くと、日本国内で現在最も勢いのある通販ショップはワールドサイクルということになりそうです。長年安定した人気を保っていますね。
| Q2 あなたがよく利用する国内通販ショップを教えてください (いくつでも) |
| | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 |
| Amazon.co.jp | 72% | 62% | 58% | 60% | 44% | 40% |
| ワールドサイクル | 34% | 36% | 33% | 31% | 26% | 25% |
| サイクルベースあさひ | 20% | 26% | 33% | 34% | 37% | 46% |
| ウエムラパーツ | 14% | 11% | 11% | 12% | 13% | 21% |
| ビチネットサナ | 12% | 16% | 14% | 13% | 11% | 17% |
| アスキーサイクル | 10% | 12% | 10% | 9% | 10% | 13% |
| サイクルショップタキザワ | 7% | 8% | 7% | 9% | 9% | 11% |
| サイクルヨシダ | 6% | 8% | 5% | 4% | 5% | 7% |
| CS-MAVERICK | 2% | 4% | 7% | 7% | 8% | 7% |
| コグス | 1% | 2% | 3% | 2% | - | - |
| カワハラダ | 1% | 1% | 2% | 2% | 3% | 3% |
| サイクルショップ金太郎 | 1% | 0% | 1% | 2% | 11% | - |
| その他 | 15% | 18% | 15% | 14% | 13% | 11% |
| 国内通販ショップは利用しない | 3% | 3% | 6% | 7% | 7% | 7% |
海外通販はWiggleの伸びが顕著。Bellati Sportも躍進海外通販ではWiggleの利用率が伸びました。数字の遷移からはライバルChain Reacion Cyclesの利用者がWiggleに流れたように見ます。昨年度はCRCが勢いを伸ばしWiggleがシェアを落としていたので今年はきっちり借りを返したという感じですね。そしてスイスのBellati Sportは小規模なショップながらも今年は英国のMerlin Cyclesを上回る人気となりました。もう少しでEvans Cyclesに迫りそうな勢いです。MTB系に強いアメリカのJensonUSAは、円安と、またショップ自体が日本市場にほとんど興味を持っていないからでしょうか、利用率は毎年減ってきています。海外通販自体を利用しない層も微増しています。
| Q3 あなたがよく利用する海外通販ショップを教えてください (いくつでも) |
| | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 |
| Wiggle | 70% | 66% | 75% | 79% | 79% | 72% |
| Chain Reaction Cycles | 33% | 41% | 39% | 48% | 36% | 22% |
| Bike24 | 9% | 10% | 12% | 11% | 8% | 2% |
| Evans Cycle | 7% | 5% | 5% | 8% | 4% | 1% |
| Bellati Sports | 5% | 4% | - | - | - | - |
| Merlin Cycle | 4% | 4% | 3% | 5% | - | - |
| Jenson USA | 2% | 3% | 5% | 2% | 7% | 3% |
| Planet X | 2% | 1% | 1% | 2% | - | - |
| Total Cycling | 0% | 1% | 1% | 2% | 1% | 2% |
| その他 | 1% | 4% | 8% | 9% | 10% | 5% |
| 海外ショップは利用しない | 22% | 19% | 20% | 16% | 16% | 24% |
いま通販ショップに求められているものは何か「通販ショップに求められているもの」のトップ3はここ数年ずっと「価格が安い・送料が安い（または送料無料）・品揃えが豊富」となっています。この3つの条件をある程度満足行くレベルで満たせないショップは生き残りが厳しいはず。とはいえ通販ショップに価格の安さと品揃えの豊富さを求める人の数は微減傾向にあります。これはもしかするとリアル店舗でも価格が安く・品揃えが豊富になってきているため、それとは別の付加価値が通販ショップに求められつつある兆候なのでしょうか。「納期の早さ」を重視する人が若干増えている点にも注目です。もしリアルショップもネットショップも同じ価格で、同じ品揃えであれば、すぐに商品を持って帰れるリアルショップのほうが有利。ネットショップはこれまで以上に頑張らないといけないのかもしれません。
| Q4 あなたが通販ショップに求めるものは何ですか （※最大3つまで） |
| | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2008 |
| 価格が安い | 67% | 69％ | 73％ | 89％ | 90％ | 86％ | 91％ |
| 送料が安い・送料無料 | 45% | 46％ | 44％ | 53％ | 43％ | 46％ | - |
| 品揃えが豊富 | 44% | 45％ | 44％ | 63％ | 73％ | 71％ | 65％ |
| 注文した物が確実に届く | 37% | 38％ | 41％ | 31％ | - | - | - |
| カードが使える | 33% | 33％ | 32％ | 23％ | 32％ | 29％ | 23％ |
| 納期が早い | 21% | 18％ | 17％ | 17％ | 24％ | 25％ | 43％ |
| サイトが日本語に対応している | 15% | 18％ | 16％ | 6％ | 7％ | 15％ | - |
| サイトが使いやすい | 13% | 15％ | 15％ | 8％ | - | - | - |
| 品切れがない | 13% | 15％ | 14％ | 13％ | 12％ | 14％ | 8％ |
| カスタマーサポートがいい（質問、返品対応含む） | 12% | 10％ | 15％ | 15％ | 15％ | 11％ | - |
| その他 | 2% | 3％ | 2％ | 1％ | 2％ | 1％ | 4％ |
総括昨年に引き続き、もはや日本のサイクリストにとって海外通販はデフォルトの選択肢ではなくなっている、ということが明らかとなったアンケート内容でした。円安の影響が非常に大きいのは間違いありませんが、日本国内の通販ショップ・リアル店舗も一時の苦境を経てサービスの改善に力を入れた結果かもしれませんね。
それでは皆様、今回もアンケートへのご協力、大変ありがとうございました！ 今後もCBNアンケートにご参加いただけると幸いです。どうぞ宜しくお願いいたします。
