購入価格 ¥0(通常の消耗品代を除く)
似たようなタイトルで以前もう一つ投稿しているが、中身は全然違うので念のため。
これは、さすがにショップの人には常識レベルだったんじゃないかと思う調整方法。
私は知らなかったので、恥を忍んで書いてみる。
余計な前置きに興味がない方は《本題》からどうぞ。
《余計な前置き》
私の自転車のVブレーキを大雑把に測ってみると、下図のような寸法になっている。
右隣は今回交換するPROMAXの激安シュー。
使用限界までの摩耗量は 3.3mm。
対するブレーキアームの比率は 102/32≒3.2。
ということは、使用限界まで使うとワイヤーの引き量が 3.3×3.2×2(左右)=21.12mm 変わる。
一方、ブレーキレバーのアジャスターねじ長さは、ロックナットを差し引いて 10mm。
抜けてしまっては困るので、最低限 3mm 残すとして調整代 7mm(ちょっと無理があるかも)。
21.12÷7≒3 だから、少なくとも2回ワイヤーを詰めないといけない。
ワイヤーを詰めるときにねじで締め付けるから、ワイヤーがガタガタになって酷いときは心線切れを起こす。トルク管理して締めるとそうでもないのかもしれないが、私は思いっきり締める派だ。
合計3回も締めてガタガタになってしまうと、シュー交換の度にワイヤーも交換しないといけない。
自分の経験上、シューを1回や2回交換してワイヤーがそのままでも、切れたことがない。
アーム比が大きくてワイヤーテンションが低めのVブレーキだし、タイコの所が首振り構造になっているから、なおのことじゃない?
とか考えている内に、アジャスターのストロークが足りなければ作ればいいじゃない?ということで、作ってみた。
自作インラインアジャスター。
これだと、ロックナットを差し引いたねじ長が 17mm。レバーのアジャスターとタンデムで使えば 18mm ぐらいは余裕で調整できることになる。
と、ここまで準備してふと気づいた。
《本題》
今回使うPROMAXのシューに付いているワッシャは、パッケージから取り出した状態で下図の A~D の5つが順に入っている。
B と C は球面座金で、ブレーキアームのフランジをこの2つで挟む。
厚さを測ると、A=1、B=5.2、C=7.2、D=0.8 という構成。
分からないのが B と C の厚さの違い。
それに、A だって目的がイマイチ見えない。
私が考えたこの組み合わせの目的は、以下のように組み替えて使うということ。
新品時
B-フランジ-C-A-D-E … シュー~フランジ=5.2mm
↓
シューが 1mm 減る
A-B-フランジ-C-D-E … シュー~フランジ=6.2mm
↓
シューが 2mm 減る
C-フランジ-B-A-D-E … シュー~フランジ=7.2mm
↓
シューが 3mm 減る
A-C-フランジ-B-D-E … シュー~フランジ=8.2mm
↓
シュー交換
いや、「シューが 3mm 減る」で使用終了か?
というように組み替えて行くと、ブレーキレバーのアジャスターは、シューの減り最大 1mm まで対応できればいいから、1×3.2×2(左右)=6.4mm で、現在のアジャスターで事足りる。
唯一気になるのは、A の内径 6.3mm に対して B と C の口元が座繰りしてあるので、シューに対して面圧が足りなくなる(シャフトがすっぽ抜ける)んじゃないかということ。
元々使っていた PROMAX のシューは、上記とほぼ同じ寸法で A のワッシャが無いのに問題なかった。
ということで、いいんじゃないの(自己責任)と思う。
最後に、苦心して作った自作インラインアジャスター。
要らんかった。
価格評価→★★★★★(一応節約に貢献するかも)
評 価→★★★★☆(自己責任に☆1つ)