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『ディスクローターは手で曲げて修正できる。ただ、直接ローターに触れるのは避けたいところ』
■ ローターを手で曲げて修正
ディスクブレーキはパッドクリアランスが小さいため、ローターがパッドと接触してシャリシャリと音鳴りすることがある。ブレーキの片効きが原因ならキャリパーを取り付け直すこと(いわゆるセンター出し)で解決するが、ローターが曲がっていると音鳴りが消えないことがある。このような場合は、ローターレンチという工具で、ローターの曲がりの修正が必要だ。
ローターレンチを用いたローターの修正
工具を使わないでもローターの修正は可能。ローターの曲がっている部分に、指で少しずつ力をかけて押すことで、音鳴りが生じないレベルまで修正できる。2本の指を使うことで広範囲の曲がりを修正でき、工具を使わないのでローターを傷つける心配もない。ただ、ローターレンチに比べると、力がかけにくい上に力加減もわかりにくいので作業に時間がかかる。特にローターの内側から曲げる場合は、スポークが邪魔で作業しにくい。
ローターレンチは持ち運びに適していない上に、ローターレンチが付属した携帯工具は選択肢が少ないので、出先で音鳴りが生じた場合は、ローターを手で曲げて修正する機会がある。実際に、私は出先でフロントのローターを手で修正したことがある。ただ、直接ローターに触れると、指の油分でブレーキの効きやパッドの寿命にも影響するので、私は小さく切ったウエスの上からローターを曲げた。
手で修正する際には、直接ローターに触れないようにする
前述のフロントのローターが曲がった原因は、センターがずれた状態でキャリパーを取り付けたことだった。ブレーキがやや片効き状態になっていたため、強くブレーキをかけた際に、突然ローターが曲がって音鳴りが生じた。油圧式ディスクブレーキはパッドクリアランスを大きくすることができないので、ローターの曲がりには特に注意する必要がある。TRP SPYRE-Cのような機械式ディスクブレーキなら、パッドクリアランスを大きくするか、片側のパッドの位置を調整することで、とりあえず音鳴りを回避できる。
キャリパーの取り付けのコツをつかんでからは、ローターが曲がることが少なくなり、工具や手で修正する機会も減った。パッドクリアランスが小さい油圧式ディスクブレーキでさえ、走行中に気になるほどの大きな音鳴りはめったに生じない。ただ、念のため、遠出の際には小さく折りたたんだウエスを持ち運ぶようにしている。
ウエスを携帯しておけば、ローターの曲がり以外のトラブルにも使える(左)
ローターの曲がりの修正だけなら、ウエスよりもメガネ拭きの方がいいかもしれない(右)
価格評価→★★★★★ (ウエスを持っていれば他に費用はかからない)
評 価→★★★★☆ (意外にスムーズに作業できる)
<オプション>
年 式→ ー
カタログ重量→ ー