購入価格 約¥500.-(使った部品一組の値段の合計)
(序)
自転車ライトには比較的軽量・華奢なプラスチック製のライトマウントが使われることが多く、
実際私も 15 年ほど前まではプラスチック製のライトマウントを使っていた。本サイトの
読者の多くも、 CATEYE などのプラスチックのマウントをお使いと思う。少し以前なら、
サンヨーが数種のマウントを作っていて、どこの自転車店でも容易に手に入った。
このマウントは電池の交換・充電・そのほかの理由により、簡単に付け外し出来ることが望ましい。
方法はスライド式であったり、サンヨーのようにレバー式であったり様々だが、いずれも容易に
付け外し出来るようになっている。
プラスチック製で軽量なのは良いが、良く壊れる。交差点で一時停車中に右側からシティ
サイクルに突っ込まれたり、凸凹かつ 15 % の峠道で谷底に飛んで行ったり、何の前触れも
なしに(おそらくプラスチックの劣化)マウントが破断して脱落し後続の自動車にライトが踏み
潰されたり記憶にあるだけでも 3 回は壊れた。夜道やトンネルの無灯火は問題があるので、
ライトは出来るだけ頑丈に固定したいと思い後述の通り自作したが、それ以来全く壊れたことは
無い。
頑丈なことよりも 1 g でも軽い方が良いと言う方も居るだろう。私は長いトンネルの狭い歩道を、
(無灯火の為に)もう一度押し歩きしたいと思わない。
(ピカティニー・レールおよびそれに準拠したマウント)
名前を聞いても多くの方はピンとこないと思うが、小銃・小火器用に規格化(米軍)された
オプション取り付け台座のことである。サバイバル・ゲームや戦闘シーンのある映画やドラマに
詳しい方は(おそらく私より詳しく)ご存じかも知れない。
ライトに限らず、照準器、ドット・サイト(レーザでターゲットに光を照射)、持ち手、ベルトストラップ、
カメラマウント、二脚・三脚などを、このレール上の好みの位置に再現性良く付け外しすることができる。
写真に示したように、レールに複数の横方向の溝が切られており、溝に合わせた後にレールを挟み
込むようにオプションマウントのネジを手で締める(コインなどで増し締めも出来る)。ただのレールでは
無くこの溝があるので、レールの長手方向の任意の溝の位置で再現性良く固定できる特徴が
ある。
本稿で取り上げる部品等は軍用規格に厳密に準拠したものではなく中華製の安価な模倣品だが、
それでも金属(アルミ合金・ネジは鉄)で丈夫に作られており、自転車にライトを付ける程度であれば
本物を買う必要はない。
私の場合はライトは丸パイプ形状のものを数種類目的に応じて使い分けているが、いずれもこの規格に
準拠した汎用のライト・照準器マウント(様々な直径・オフセット高に対応する物あり)が使える。
数回使って人にあげてしまい手元にはないが、GoPro 規格のカメラを取り付けるものも売られている。
その場合は昼はカメラ・夜はライトと簡単に付け替えることが出来る。
(製作)
一番の問題はこのレールを進行方向に自転車に固定する方法で、平面にレールを直接固定できる
小銃と違って、自転車の場合は大抵ハンドルバーやハブマウント台座などの丸パイプにレールを固定する
必要がある。
ミノウラのアダプタなども利用できると思うが、シンプル・丈夫で安価なことから、スクーターやモペットの
ハンドルに方向指示器やサイドミラーを取り付けるための(アルミ合金)クランプを同じく中華通販で
購入した。
私の購入した物は、サイドミラー等の部品の取り付け用の M5 雌ネジが 2 カ所あったので、これの
片方をレールと共に上側から超低頭ボルトで共締めし、
もう片方はホローセット(六角穴付き押しねじ)で
下側からレールを押しつけて固定した。
ネジ用の緩み止め接着剤を併用しているのでこれで緩んだことは
無いが、心配ならレール裏側のホローセットが当たる部分をドリルで揉んでおくと良いだろう。
(結果)
常用する 2 セットのホイールどちらの前輪にもハブ軸にアダプタ(直径 22 mm, 7/8 インチ)を介してこの
レール台座を取り付けている。
洗車時にはライトを簡単に外せるし、常用する 3 種類のライトを目的に
(短距離、長距離サイクリング、夜の街灯の無いヒルクライム)応じて使い分けている。
価格評価→★★★★★(プラスチック製のマウントと同等の価格)
評 価→★★★★★(絶対に壊れない信頼感)
実測重量→ 80-120 g(マウントオプションに依存)