購入価格 ¥多分45円ぐらい
えー、「必要は発明の母、失敗は発明の父」と申しますが、昔の人はうまいこと言ったもんですな。
折り畳み自転車のステム、黒い塗装の鉄製。
「軽量化ならアルミ!」で育った世代に黒いパーツは重そうに見えてNG。
黒いパーツ=安物のジュニア車 という固定観念が染みついている。
試しに会社の若手1名にアンケートしてみたところ、
黒いパーツ=高級軽量パーツ という人が100%でした。
なんでも、「カーボンは軽い!」で育った世代だからだそうだ。
さて、件の鉄製ステムは、正真正銘「安物で重い」を体現する仕様で、しかも最近紫外線との戦いに疲れて劣化すること甚だしい。
この際せめてアルミ色に塗ってしまえっとばかりに塗装を企てたが、住宅密集地ゆえ、室内はおろか屋外でもそう簡単に塗装できる場所がありません。
塗装ブースの出番と言いたいところですが、本気仕様のものを買うと万札がポイポーイッと消えます。
元々安い部品を塗るのに、そして今度またいつ塗る気になるかもわからないのに、大枚は叩けません。
そこで自作の二文字が閃きます。
市販品や自作している人を調べても、大抵がファン付き。
自作してもファンを買えばやっぱり高くつく。
スプレーなんて大した流速(ここ大事)も無いのに、屋外で使うなら大袈裟にファンを付けなくても、大きめのを作れば大丈夫と英断。
作ったのがこれ。
大物家電購入時の段ボール(無料)に、90リットルのゴミ袋(多分約20円/枚)を平たく開いて敷き詰めたもの。
地べたにおいて作業しやすいように、四方の蓋の1枚は開いています。
他に準備したのは、マスク(約20円/枚)と手袋(約5円/双)。
因みに、室内で撮影したのですが、大事件か災害の後のように混迷を極めていたのでモザイク処理。悪しからず。
実際に塗装に取り掛かると…
思いっきり吹き返してきます。
優に半分ぐらいは返ってきます。
気づきました。
問題は「流速」ではなく「体積」。
缶から出たガスは、塗料を微細な粒子として噴霧するだけの勢いで膨張します。
当然その体積は、箱の中に行き場が無いので吹き返します。
この失敗を生かして、大発明してくれる父はいませんか?
最後は人任せという、なんとも…
価格評価→★★★★★(安かろう)
評 価→★☆☆☆☆(悪かろう)