購入価格 ¥9000円程度
峠道などをマイペースでサイクリング走行することが多いこの数年、のんびり走りながらラジオを聴くことが多くなった。音楽を聴きながら走りたいと思ったことがないわけではないが、サイクリングの時はi-Podなどで音楽を聴くよりも、普通のAMラジオ放送が好みだ。そんなときに便利なのがPanasonicのRF-ND288Rみたいな携帯ラジオだ。
同様の製品はSONYからも出ている。当初はSONY製を使っていたが、ある日、紛失してしまい、その後RF-ND288Rを購入。もちろんFM放送も聴けるが、面白くないのでまず聴かない。FM放送草創期、民放FMが4局しかなかった頃のFM東京なんて面白かったんだけどなあ(それは自分が中学生だったからでしょうねぇ)。
所詮、携帯ラジオなのでオーディオ帯域は狭い。音はSONYの方が自然で、Panasonicはややローブースト気味(で男性アナウンサーの声が立派に聞こえる気がする)。走行中に手探りでボリュームをいじるときもSONYの方が楽。Panasonicは2年ほど使った今でも、ボリュームの操作が手探りでは非常にやりにくく、難儀することがある。大きさはPanasonicの方がややスリムでそこが気に入って買ってしまったのだが、後悔しているというわけでもない。
この手の携帯ラジオはイヤホン装備なので、ジャージの後ろポケットに入れてイヤホンを引っ張り出して片耳に突っ込んで聴くことができる。普通のi-Podの類のように両耳をヘッドフォンで塞ぐよりは、はるかに走行安全性の低下が少なくて済むが、だからといって、自転車に乗りながらのイヤホンでのラジオ聴取はお勧めできかねる。
私の場合、ワンデーサイクリングで、デパック(deuter Race X Air)の肩の所に幅2cmのゴムバンドでラジオを固定して耳元のラジオからスピーカで聴いている。これが結構、便利だ。
これだと安全性の低下は非常に軽微に抑えられ、事実上全く問題ない。しかも、耳元で鳴らしているのでボリュームをそれほど上げる必要もない。もしこれがハンドルについていたりすると、かなりボリュームを上げることになり、周囲に聞こえてしまう。サイクリングでも山歩きでも、他人のラジオの音などば無粋極まりない雑音でしかない。聴きたくはなかろう。
勤め先から休暇をとり、平日にラジオを聴きながら170kmほどのんびり走るのはいいものだ。午前中のNHK第一「ラジオビタミン」でのアナウンサー村上信夫の軽妙な語りが楽しい。また、金曜の午後はフレックスタイム制を活用してなんとか画策しカイシャから早引きを成功させ、遠回りして50kmほど走って帰宅しつつTBS「荒川強啓 デイ・キャッチ」でゲストコメンテータ宮台真司の解説を聞くのが楽しみだったりする。
サイクリングにはAMラジオがぴったりだ。そこから偶然、ビル・エバンス、バート・バカラック、T.レックスやバッハなど、好きな音楽が流れてきたりすると、それはもう、最高だ。自分はいい音を聴きたいのではなく、音がよくなくても好きな音楽を不意に聴きたいのだなあ、と気づく瞬間だ。AMラジオはいいもんだ。
・・・おっと、そういうのを書くところじゃなかったですね!
価格評価→★★★☆☆
評 価→★★★☆☆