onzaのシートポストnotti 2010-5-19 23:03 5043 hits nottiさんのすべての写真 フォトギャラリーTOP 使っていないパーツは「あなパー」へということで私も使ったことのないヘンなパーツがあったのを思い出し、引っ張り出してきました。 onzaのシートポストです、この「onza」のロゴにとても懐かしさを感じるのは私だけでしょうか(アルマイト仕上げのやたらと高い丸いチドリをなぜか思い出してしまう)。 このシートポストの変なところ・・・じゃなくて特徴的なところはやはりそのサドルの固定方法でしょう。このシートポストにサドルを固定するにはアーレンキーなどの工具は使いません、まずフレームにサドルをセットしたシートポストを装着し、つぎにサドルごとやぐらをぐるぐる右回りに回します、するとシートポスト先端がサドルレールをクランプする部分を下から押し上げサドルが固定されます。ここまで読んで皆さんもうお気づきと思いますが、しっかり固定されたときにサドルがいったいどっちを向くかわかりません、なのでサドルを固定してからシートクランプを緩めてサドルの先端がちゃんと前に向くように調整する必要があります。その独創的なサドル固定方法ゆえシートポストがどっちを向いてもいいようにオンザのロゴが全周にわたって付いているという親切設計になっています(笑)。こういう固定方法のシートポストってもしかして他にもあるのかもしれませんが私はこれしか見たことありません。 このシートポストの利点としてはサドルの装着に工具が要らないということなんでしょうがサドル装着に必要な工具なんてアーレンキー1本ですし、サドル固定後の向きの調整などの手間を考えるとそんなに大きなメリットとも思えません。それよりも後方確認のため体をねじったり、転倒して地面にぶつかったときにサドルがぐるっと回ってゆるんでしまったりしないのだろうかという不安が頭をよぎります。 このシートポストを購入したのはもう10年以上前になると思います。とあるショップの在庫処分品などが入れてある段ボール箱の中の物を物色している時にこのシートポストを見つけておもわず「おっ!」と声を出してしまいました、というのはその独特の構造のみならずイーストンパイプを使いながら¥950というありえない値札が付いていたからです。条件反射のように次の瞬間にはもう両手にこのシートポストを握り締めていました(笑)。「¥950というのは間違いで¥9500ではないのだろうか」とちょっとドキドキしながらレジに向かいましたがちゃんと¥950で買えました。その時にお店の人がこれは正規の商品ではなくサンプル品だというようなことを言っていたと思うのですが詳しいことは忘れてしまいました。ですがその価格やお店の人の言葉がますます不安感を増幅させ、結局使用することなくいつのまにか忘れ去られていました。 これだけ斬新かつ画期的でありながらこれといったメリットを見出せないなんとも残念な感じのシートポストですが改めて見てみるとシンプルで非常に美しい造形だなと感心しました、削り出し感たっぷりで機能性はともかく「さけのさかな度」はかなり高いと思います。 このシートポストを考えた人(MADE IN USAなのでたぶんアメリカ人)は「俺、天才じゃないだろうか」と思ったんではないでしょうか、そして今でも自分のバイクには誇らしげにこのシートポストを付けて走り回り、誰かに「変わったシートポストだね」と言われるとニヤッと笑ってこのシートポストに関するウンチクを20分くらい聞かせているでしょう・・・。 なぜかそんな想像をしてしまうちょっとおちゃめ(?)で変な奴です(笑)。 |