1980年台の試作カーボンフレームTORIAL 2017-4-1 0:12 4650 hits TORIALさんのすべての写真 フォトギャラリーTOP とても珍しいフレームを手にいてたので復帰報告がてらに投稿します。 とあるフランスメーカー(M◯K社)が制作した試作カーボンフレームです。 お世話になってるショップの倉庫(ほぼゴミ置き場)を漁ってたら出てきました。 聞いた話に寄ると 「昔ツールを現地に見に行った時に、大好きなメーカーだったから本社工場を直接訪れてフレームオーダーしたらなんかこれももらった」 だ、そうです。 試作品で、実はロードフレームではなくピストフレームです。そのため市販はされなかったそうです。 製造は1980年台後半(資料を集めた限りで1988年製と推定されます)。 同時期のカーボンフレームというと同じくフランスメーカーがTVTのフレームが有名です。 このフレームはそれと似た構造になってます。 この時代のカーボンフレームは黎明期にあたるため、通常のフレームの金属パイプをカーボンパイプにただ置き換えただけのものです。 ただしTVTやALAN等はアルミラグを使用していたのと違いこちらのフレームは通常のクロモリラグのようです。 またシートステー、チェーンステーのブリッジ付近まで、そしてヘッドチューブは通常のクロモリパイプが使用されています。 これは恐らくブリッジ部分やヘッド部分の強度を確保しながらカーボンで作るのがそのメーカーでは困難であったため苦肉の策としてこうなり、ヘッドはそのままですが、ブリッジ部は通常のクロモリで作り途中からカーボンパイプを繋ぎ足すという構造になったと推測されます。 同時代のTVTはここの部分もカーボンで製作してますし、少し後になりますがTIMEのフレームはブリッジを作るのが困難であることを踏まえてモノステーを採用しこの問題を解消しています。 なのでこのメーカーとしては単純に置き換える程度の技術力であったため本当に苦肉の策でこうなったと思います。 同社はこの後、結局クロモリフレームを主体に生産し、その後アルミ、カーボンバック、カーボンへと変遷しながら続いています。 黎明期に生まれたものということで色々と荒削りな出来ですが、当時の意欲が伝わってきて非常に興味深いものです。 ショップで見つけた時はテンションが上がりましたがかなり古いものなので安全性保証できなくてもう売れないし、全開走行しないんだったらあげるよって言われたのでもらってきました。 トラック競技をやってるわけではないので、三本ローラー用ピストとして組んで使おうと考えてます。 さて今日は4月1日ですね。近年は様々なメーカーが趣向を凝らした粋な嘘をついてくれますが今年はどうなるでしょうね? ※この投稿はフィクションであり、実在する、人物・企業・団体とは一切関係ありません。 写真のシートクランプ付近を見れば分かりますがこのフレームはIRIBEのクロモリピストフレームをカーボン柄のカッティングシートで 装飾したものです。 |