購入価格 ¥参萬・・・壱千五百圓・・・
以下で販売されてゐる製品である. 写真も以下から転載した.
http://www.loro.co.jp/item/parts_etc/brompton-parts/post_37.html此の製品は, ブロムプトンM3LやM6L等, キヤリアが標準で附属しないモデルの為の, シヨツプオリジナルのリアキアリアである. 小径自転車とリカンベントに強い, LOROが販売してゐる.
此の製品には, 二つの特徴がある. 一つは, 前方のロオラア部が内側にオフセツトされてゐる為, ロオラアが踵に当たらぬやう工夫がされてゐる点. もう一つは, 後方のロオラアの一つが右側にオフセツトされて居て, 折り畳み状態のブロムプトンが自重で右側に倒れぬやうに工夫がされてゐる点である.
ロオラアは四つ附属してゐる. 非常に良く回る大径ロオラアである. 一個のロオラアにつきベアリングが弐個装着されてゐる. 然し輪行でガンガン使用すると流石にロオラアが少しガタついてくるのは致し方の無ひところか(此れは, NITTO製のブロムプトン用キャリアでも確認されてゐる現象であるやうだ. )
又, 非常に軽量なアルミパイプで作成されてゐるので, 重量は左程かさまぬ. 何れにせよ, このキアリアがあることによつてコロコロ輪行が信じ難い程楽に成るのであるから, 重量増加を案ずる必要はないと言へやう.
私はこのキアリアを荷物積載目的で買つたのではなく, より快適なコロコロ輪行を愉しむ為に, 買つたのであつた. 大径ロオラア二個でもコロコロ輪行は大幅に改善されるが, ロオラアが四個になると, これはもう, 無敵と言う他は無い. コロコロ転がらぬブロムプトンに, 私は用は無い. ブロムプトンは, BD-1程走れぬ代わりに, 驚くべき可搬性とコロコロ能力を得たのである. その長所を伸ばさぬ手ははなからう.
専用フエンダーが附属してゐる. 又, ブロムプトン純正テエルライトの取り付けが可能である. 私は将来的にシユミツトのハブダイナモで純正リアテエルライトを灯さうとしてゐるので, 此れは助かる仕様である。
此の手のシヨツプオリジナル製品は, 概して高価になる. 規模の経済の恩恵に与れず, 数が出る製品でもないからであらう, この「クラシツクオフセツトキアリア」も, 参萬千五百圓と, 驚く程高価である. 和田サイクルによる有名なBD-1用オリジナルキアリア「セキサイダー」は弐万圓. この製品が如何に高価であるかが伺えやう.
弐万円弱の, ブロムプトンの純正キアリアも存在するが, 造作が貧弱と聞くし, 大径ロオラアは別途購入せねばならない. すると快適なコロコロ輪行を愉しむのであればNITTOのブロムプトン用キアリアまたはこのLORO謹製クラシックオフセットキアリアしか選択肢はない. NITTO製キアリアはライバル製品のやうだが, 生産終了の噂があり, 入手が困難である. またロオラアは矢張り別途購入する必要がある. 私も相当悩んだが, 上述の「二つの工夫」すなはち踵へローラーが当たらぬやうオフセットされている点, 折り畳み時に自重で倒れぬやう考へられてゐる点(※ある程度は傾くので注意されたし)を高く評価し, 此れを購入した.
おかげで輪行は本当に, 楽になつた. スーツケースよりも楽に転がる位である. バスの中では勝手に滑つて行かぬやうに押さへる必要があるのは, 思わず「クスツ. これ転がりすぎだろwww」と笑つてしまふ程だ. 皮肉なものである(此れは, 欠点とは考えないやうにしてゐる).
欠点は, 言ふまでもなく, 価格である. 非常に良ひ物であることは間違ひないが, 高価に過ぎる. 此れは, コロコロの付いた荷台に過ぎぬ. 荷台に参萬千五百圓・・・どうやら, 私も「小径改造地獄」にまんまと, 嵌つてしまつたやうである. 小径自転車の世界は, 全く地獄のやうなものである. 神も仏もありはせぬ. 財布がどんどん軽くなつていくので, ひどく心配である.
価格評価→★☆☆☆☆ これは, いよいよ地獄である.
評 価→★★★★☆ 如何に良き物であつても, 参萬千五百圓の荷台に, 満点は付けられぬ.