購入価格 ¥3500ぐらい
DH界で異常に使用率が高いMinion DHFを、オールマウンテンでも使用できるようケブラービードにしたものを購入。幅は2.35インチでMaxxpro 60aコンパウンド。このケブラービードのモデルは幅2.35とDH用の2.5よりサイズダウンされているが、実測では2.0インチと表記よりかなり細い。エアボリュームが元々少ないため、推奨空気圧は2.5~4.5Barとなっている。
一応、MaxxisとしてはDHFをフロントに、DHRをリアに装着する事を推奨しているが、最近はDHFを前後に装着するケースをよく見かける。フロント用というよりはDHF一つで万能なブロックタイヤという扱いで良いだろう。私は推奨通りに使っていたので、以下はDHFをフロントに、DHRをリアに装着しての感想。
ゲレンデとトレイルで使ってみて気付いたのだが、ある一定のハンドル舵角を超えると急にグリップがなくなる事が良くある。ゲレンデでのDHで高速で下っている内は少々無理をしても安定しているのだが、トレイルなどでじわじわ進むような険しい下りでは上記の点が非常に気になった。元々DH専用(Downhill Specificとタイヤに書いてあるぐらい)タイヤなので低速域の横グリップは想定外なのだろうが、必ずしも評判の良いタイヤが万能という訳ではない事を痛感した。
ただ、DHに使うには幅が狭く、空気圧を落とせないため使いにくい。実測で2.35インチあれば問題ないのだが、XCタイヤ並みの細さではタイヤ自体の変形も接地面積も小さいため結構高速コーナーでもフロントが流れる事があった。サイドノブがしっかりしているので丁寧に走れば問題ないのだが、2.5インチのDH用タイヤを低圧で使った時の安定感に比べると遥か足元にも及ばない。
写真の状態で、ゲレンデ3回とトレイル3回程度の使用。摩耗が恐ろしくは早い、という事はない。パンクは富士見パノラマで1回リム打ちしたのみで貫通やカットなどは無いため、思ったよりもサイドなどは強いようだ。
という訳で用途が良く分からないタイヤ、という印象がある。もちろん元は良いタイヤなので用途に合った使い方をできればいいのだが、如何せん実測値が細すぎるのが玉に瑕、結局フロントタイヤとして使い続けるのは怖いので一旦お役御免となった。本気でどちらも楽しむなら、トレイルにはトレイルに向いた、DHにはDHに向いたタイヤを面倒でも使い分けた方が良い、という良い教訓になった。
価格評価→★★★☆☆(ごく普通の価格)
評 価→★★☆☆☆(私の乗り方には合わなかった)
<オプション>
実測重量 730g
ちなみに、右がMaxxis High Roller 2 2.4、左が本レビューのMinion DHF 2.35。同メーカーで0.05インチ(=1.27mm)違いのはずだが、どう見てもHigh Rollerの方が太い。ちなみに右の実測は2.25インチ。メーカーにより実測より細め・太目などの差はあるが、Maxxisはどうやらモデルごとにまちまちらしい。購入する際は注意されたし。