購入価格: ¥1,793(1ペア) (税込)
『クロスバイクのカスタマイズの定番。高い制動力とコストパフォーマンスに優れたVブレーキ』
GIANT SEEK R3には、TEKTROのVブレーキがついていた。
クロスバイクを入手して1年間、ブレーキの効きに特に不満を感じていたわけではないが、コンポーネントの交換に興味があった。
このVブレーキは片方1793円なので、コンポーネントのアップグレードを低価格で試せると思い購入した。
初めてのコンポーネント交換だったが、説明書の通りに作業を行えば、取り付けも調整も難しいところはない。
製品の精度の違いからか、TEKTROのものより調整も簡単だった。
交換後、違いはすぐに感じられた。
劇的な変化に非常に驚き、感動すら覚えた。
小さな力で軽くブレーキを引いても大きな制動力が得られ、ピタっと止まることができる。
TEKTROのようにフニャフニャした感じではなく、とてもかっちりしていて、
強く握れば前後のホイールは簡単にロックすると思う。
しかし、強く握りこむのは急ブレーキの時ぐらいであり、軽い力で確実に止まれるメリットのほうがずっと大きい。
ブレーキアーチ自体の剛性の高さとカートリッジタイプのブレーキシューの剛性の高さの恩恵を感じることができた。
剛性の高いブレーキアーチやブレーキシューがカートリッジ式であることは非常に大切だと感じた。
ブレーキアーチの剛性が低く、非カートリッジ式シューだと、ブレーキを引いた力がアーチやシューの変形に使われてしまい、
その分制動力の低下を招いてしまうからだ。
最初は、Aceraのイージーファイヤー・プラス・シフトレバーST-EF51と組み合わせて使ったが、
DEOREのブレーキレバーBL-M590と合わせると、もっとかっちりしたブレーキフィーリングが得られる。
同一グレードの相性とブレーキレバー自体の剛性もとても大切だと感じた。
SHIMANOのブレーキシューは柔らかいおかげでタッチが軽く、TEKTROのようにリムと接触するときにカサカサと音がしない。
TEKTROは硬いシューがリムを傷めており、リムの塗装の破片がシューに突き刺さっていた。
交換後は異物の突き刺さりは劇的に減った。
しばらく使用すると摩擦熱でシューが硬くなってきて、リムと接触するとカサカサと音がするようになるが、
リムをクリーニングしたり、荒い紙ヤスリで表面を軽く磨けば、音がなくなり制動力も復活する。
トーインはつけられるようになっているが、自分はトーインをつけていない。
ブレーキの鳴きが生じていないということもあるが、トーインをつけると制動力が下がるからだ。
説明書にもトーインをつけるように指示してはいない。
ブレーキシューのみをSHIMANO製に交換しても制動力は向上するかもしれない。
だが、BR-M590のシューは800円程なので、Vブレーキそのものとの価格差はほとんどない。
下位グレードのものとの価格差もほとんどないが、カートリッジ式シューになるのはDEOREからである。
価格差を考えると、DEOREはコストパフォーマンスが高い。
想像以上にコンポーネントのアップグレードを実感することができ、かなり満足している。
制動力が高くなるだけでなく、音がなくなりタッチも軽くなったので、ブレーキをかけることも楽しくなった。
本当に交換してよかったと思う。
クロスバイクは高いスピードを出すこともできる。
安全のためには、性能の良いブレーキを付けておけば安心である。
クロスバイクのカスタマイズには、安全のためにまずブレーキの交換をおすすめしたい。
価格評価→★★★★★ (コストパフォーマンスは非常に高い)
評 価→★★★★★ (クロスバイクには十分すぎる性能)
<オプション>
カタログ重量→ 179g(実測、1ペア)