[海外通販] Ciamillo Cycling

購入価格 $437 （製品 $399.00 + 送料 $38.00)

CBNのスーパーレビュワー・numero_nero氏やmk-2氏のレビューを読んで以前から試してみたかった軽量ブレーキ・Negative GSLを注文。小さいメーカーらしく、この製品はWiggleやCRCといった大手ショップでは手に入らない。

特に色をカスタマイズせずにオールブラックのものを注文したが、作り置きがなかったらしく、6/3に注文、届いたのは本日7/1。一ヶ月弱もかかった。

直販サイトから注文→PayPalインボイスが届く→支払い→発送しましたメールが届く、というフロー。PayPalインボイスには代金受領後2〜3日以内に発送、とあったので、二週間くらいで届くのかなと思っていたら、6/20になってはじめて「発送しました」メールが届いた。

注文が殺到していて遅くなってすみません、ということだったので、欲しい人は注文後のんびりと待ったほうが良いかもしれない。発送はUSPS Priorityのトラッキングコード付き。Shipping & Handling が$38とやや高めだが仕方ない。

注文〜支払いまでがサイト上で完結せず、連絡メールがGmailアカウントだったりと、本当に小さい工房のようなので間違ってもエンタープライズな対応を求めてはいけない。良い製品が手に入ると思ってのんびり構えたほうが良いだろう。また、サイト上で実物をイメージしながらカラーカスタマイズをできるのは良い。

製品については別途レビュー予定。

価格評価→★★★☆☆　送料はやや高めかな
評　　　価→★★★☆☆　サイト自体はなかなかきれい。人手は足りなそう。

まずは、今回の件でメールの仲介を含め多大なるご協力を頂いたレビュワーのnumero_nero氏に、この場を借りてお礼申し上げます。


随分前の話になるが、2012年の7月頃、所有していた同社のNegative GSLのフロントブレーキの調子が悪くなってしまった。ブレーキアーチを開放する際に使用するカムのツマミが所定の位置を通り越し、あらぬ所に食い込むという不良で、このまま使用するのは危険と判断し本社に状況をメールで連絡した。すぐにオーナーのTedから返信が来たが、どうやらユーザーレベルで直せる不具合ではなく、Re-anodizedを含めたリフレッシュプログラムを施す必要がある、との事で、本社宛にブレーキを送るように指示を受けた。リフレッシュプログラムの価格は$50(往復の送料別)と安くは無かったが、本体が高額である点や、非常に気に入っていた事からリフレッシュプログラムを受ける事にし、EMSで本社宛に発送したのが2012年の8月頭。到着はトラッキングによると8月6日頃だった気がするが、結果から言うと、未だにブレーキは戻ってきていない。

それから月に1回ほど、Ted宛にプログラムの進捗状況などに関してメールを送り続けたが、年末まで一向に返事は返ってこなかった。幸いその間MTBに夢中でロードは乗れなくても問題が無かったが、いい加減もどかしくなり、年明けに当CBNのフォーラムに返事が無い旨を書き込んだ。すると、その辺りの事情に詳しいレビュワーのnumero_nero氏から代理でコンタクトを取りましょうか、というお申し出を頂いた。私にはメールを送り続ける事しかできないので、別ルートでコンタクトを試みて頂く事にしたが、Tedからの直接私への返信は無く、分かった事はTedが私のブレーキを紛失した事のみだった。協力して頂いたnumero_nero氏と、途中まで前向きに解決へ向けて協力して下さったヨーロッパの代理店の方には大変感謝している。しかし、その反面ここまで催促をしたにも関わらず一向に連絡すら寄越さないTedの姿勢には大変失望している。

numero_nero氏とやり取りする中で、このような最低レベルのカスタマーサポートになっている原因についての情報を頂いた。この件について公開する許可を頂いているので、差支えない程度に事情を書かせて頂く事とする。

この有り得ないカスタマーサポートの一番の問題点は業績悪化によりスタッフの減少であり、2013年2月の時点では製造を除く業務を全て一人で行っているそうだ。先のヨーロッパ代理店のスタッフが一部を手伝っているという状況だが、当然世界中からの問い合わせなどを一人で処理するのは不可能であり、今回のように全く音信不通という状況になっているようだ。加えて、このような状況にも関わらずCiamilloはごく最近に新しいクランクを発売しており、こちらの販売やカスタマーサポートが優先となると考えられるので、旧来のブレーキなどのサポートは更に後回しとなる可能性が高い。

つまり、現状では業績が大幅に回復し、溜まっている事務処理などを解決するに足る数のスタッフが再度雇用されない限り、一向に問題は解決しない。今Ciamilloの製品を購入するという事は、サポート一切無し・スペアパーツ入手不可と考えた方が良い。つまり、壊れたらそれでお終いの使い捨てである。可動部があるブレーキは使用していくうちに摩耗が進んで交換が必要になるという事は十分あり得るが、そういった場合はもうそこで終わりとなる。

そういったリスクを承知の上で購入するのは問題ないが、実売で前後3万円のブレーキを使い捨て前提で購入する人はそう居ないだろう。購入を検討している人は今一度この現状について考え直す事をお勧めすると共に、現在使用している人は砂汚れを頻繁に落とす、決戦用とするなどできるだけ長持ちするよう対策を取る事をお勧めする。

長くなったが、このカスタマーサポートの現状が知られるにつれ、売り上げは落ちていくと考えられる。どこかのメーカーが買収や出資すれば窮地を脱する可能性があるが、現状では何とも言えない状況だ。今後サポートはおろかメーカー自体の消滅も十分考えられる点から、上記のリスクを承知の上で購入する場合以外は、Ciamilloの製品を購入する事はできるだけ避けた方が良い。


評　　　価→☆☆☆☆☆(片側$150、送料$20、多くの時間など、失ったものは多い）