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購入価格 ¥550+税
空港の書店で暇潰しの本を探していたらタイトルが目に留まり「自転車小説?ライトノベル?」と思いつつパラ読みしたところ、割とちゃんとした自転車小説のように思えたので購入。
ジャンル分けするなら「ジュブナイル小説」になるのでしょうか。親友とともにプロレーサーを目指す大学生がロードレースに打ち込む姿を爽やかに描いています。あまりにも爽やかでまっすぐすぎて、小説としては物足りないくらいです。
主人公と親友がレースに参加し、練習に励み、「ここでなにかトラブルがあるんだろうな」と予想したところでトラブルが起こり、乗り越えて練習し、メンターとライバルに出会い、レースでは練習の成果を発揮し、ライバルと競い高め合って高成績を勝ち取る、そんな小説です。
親友はあくまでも親友で、ライバルはあくまでもライバルで、メンターはあくまでもメンターで、親友の妹はどこまでも友達以上恋人未満です。登場人物に表裏や意外な一面はどこにもありません。
主人公たちが荒川CRを走るシーンがあるのですが、レビュワーにも馴染みの場所が具体的に描写されていました。他にもツインリンクもてぎ、白石峠、あざみライン、日本サイクルスポーツセンター、江戸川CRなどが舞台になっているので、コースに馴染みがあればさらに楽しめるかもしれません。
感動するような小説ではありませんが、悪くはありません。飽きずに読み終わり、旅先で捨てても惜しくない。「空港での暇潰し」という需要にピッタリはまった小説でした。
価格評価→★★★★★(旅先で捨てても惜しくない) 評 価→★★★☆☆(爽快ジュブナイル自転車小説。それ以上でもそれ以下でもない)
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