借りたフレームに2013モデルのMonarch RT3が付いていたので追記。
上のレビューは2012モデルだが、’13モデルはRapid Recoveryという機能が付く。簡単に言うと、連続した障害物を越える際に毎回サスがきちんと所定の位置(ストローク前半)まで戻り易くなる事で、次の障害物を超える際もしっかりストロークを使う事ができるという機能。’12モデルと乗り比べたわけではないので機能自体の性能は良く分からないのだが、少なくとも遅めのリバウンドでも”Pack Up"(戻り切れずにトラベルの後半だけで動いてしまうこと)してしまう事は無かった。
RT3のT3にあたるコンプレッションは’12モデルより効きやすくなっており、ロックにした時の硬さが向上している。以前は切り替えても何となく違う気がする程度の効きだったが、’13モデルでは切替忘れるとすぐ気付く程度の違いになっている。同じくRP23より効きが明確になったCTDよりは僅かに柔らかく感じるが、登りでは’12モデルと大きな差が出るだろう。切替レバーも1回転するようになっている為一目で今どこに入っているのか分かるようになっているが、乗りながら切り替えるのは以前の方が簡単だった。
ただ、ショック自体が小さいため熱耐性はそこまで高くないことが分かった。短めのDHコースで使っていた所、コースの途中でだんだんリバウンドが速くなっていくという現象が起きた。休憩して乗り出すとまた遅くなっている事から恐らく熱でオイルの流動性が高くなっているのだろう。乗っている途中にセッティングが変わるのは結構恐ろしいので、長い下りのあるトレイルやDHコースで使う予定があるならMonarch PlusやVivid Airのように熱耐性の高いモデルを選んだ方が良いかもしれない。
あと、サグ用のOリングはボトムアウトするとインナーチューブから外れる。知人でたまに限界を超えたと悲鳴を上げている人が居るが、RP23もそうだったのでこれで正常。サグ25%でもこうなるので、あまり頻繁にボトムアウトするわけでなければ問題ないと思う。
・まとめ
機能面では明らかに’13モデルの方が勝っているので、新規に購入するなら’13モデルの方がお勧めなのだが、あまりハードな下りで使うと空気やダンパーオイルの容量が小さい分熱ダレし易いので、そういった用途ならリザーバー付の上位モデルを買う方が良い。
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★☆(AM的な使い方なら)
ちなみに、最初のレビューの後カシマコートのCTDやRP23も使ったが、確かにスムース。CTDは特に効きが良く秀逸なので、どちらも買えるならFloat CTDの方おすすめ。