5017円 @セオサイクル
ドイツの手袋専業メーカーCHIBAが販売している、冬用ウィンドブレーク素材のグローブ。
同メーカーはスポーツ用手袋では一目置かれている優秀な会社であるらしい。
本家サイト
http://www.chiba.de真冬に峠を走りにいくことになって、慌ててロングフィンガーグローブを買った。
それまではこういう手袋
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1617&forum=59&post_id=15783#forumpost15783の上に夏用の指切り手袋をはめてどこまでも出かけていたのだから、我ながら恐れ入る。
昨年はこれで2月に峠を攻めたっけ。落車したけど。
男子としては小柄だが若干手の大きめな私が、入念な試着の結果選んだのがMサイズ。
手のサイズは、手首のシワから中指の付け根までが11cm、人差し指と小指の付け根を結ぶラインの周長が19cm。一番窮屈な感じのでた中指が7.7cmである。サイズ選びの参考にしていただきたい。
ちなみに、後から訪れてみた本家サイトのサイズ合わせページは、サイズの計り方を含めて全く要領を得ない。
◎良い点
・ウィンドブレーク素材と合皮(東レ・クラリーノを使用とウェブサイトにある)、ネオプレンを駆使した、手の込んだつくり。縫製も丁寧である。このグローブに使用されているウィンドブレーク素材はThermoroubiauxというソフトシェル素材で、透湿性を確保した素材であるらしい。防水素材ではないが、雨で走りにはいかないので私にとってはネガではない。
・アナトミカルデザイン。冬用ということで控えめながらも、必要なところにクッションが配置されていて(写真1枚め)、通常のライドで不足を感じることはなかった。
・フィット感が秀逸。カッティングデザインにも縫製にも、手抜きは感じられない。特に、手首部分にのみネオプレンを使用しているあたり、耐久性とフィット感、良好な使用感を高度にバランスさせようという意図を感じる。ここまで記してきた良い点のうちでも、私はこの部分に特に高い評価を与えたい。
・ある程度の通気性が確保されており、冬季の使用にあたり蒸れは感じられない。
・ベルクロのカギ側が手首本体側、フカフカの側がベロになるようにデザインされていて、余計な引っかかりはないようになっている。細かい点に気がついていると思う。
△不満な点
・ゴアテックスのグローブライナーのように、継目のない素材で防風しているわけではない。そのため各縫い目から冷気が侵入してくる。しかしこれは体が温まって血行がよくなってくれば気にならないし、蒸れを抑制する意味では美点であるのかもしれない。
・上記の冷気の侵入が辛くなる場面はある。例えば峠を攻めた下り、しかも日陰、というシチュエーション、あるいは体が温まりきっていないとき、疲れてペースの上がらない向かい風の時など。こういうときはインナーとして上記リンクの手袋をライナーとして使用すれば、氷点下5度位まではなんとかなると思う。ただし、以下にも記すが指の太さによっては若干窮屈かもしれない。
・指の部分は若干細身である。私の場合、上記のライナーを組み合わせると指のあたりが若干窮屈である。ただし、余裕のある作りのものを着用すると操作性が悪くなったり、余った生地がどこかにはさまったりと不具合も出るだろうから、そういった問題とのトレードオフを理解した上で、適正なものを選べばよいだろう。
・ベルクロとネオプレンラバーの相性は良くないらしく、左手首のネオプレンは若干毛羽立ってきている(写真2枚め)。上記良い点の最後の点と矛盾するが、これは縫製の若干のぶれによって、左手首のベルクロが凹形状になっているためだろう。それによってなにか早々に壊れるようなものではなさそうなので、気にする方は店頭でじっくり個体差について吟味していただきたい。
総じて、たいへん良いものを手にしたと思う。私にとっては、なのかもしれないが、ブランド名が嘘をつかなかった好例である。特に私は手袋の余りが気になってしかたがない人間なので、このフィット感にはとても高い評価を与えたい。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★☆(冷気の染み込みがもう少し少なければ・・・)