購入価格 ¥30,500
最近は日本でもメジャーとなった台湾のライトメーカーDosun社から
2009年に発売された同社のフラッグシップモデル。
Cree社MC-Eを外部リチウムイオンバッテリーで使用する。
本体、バッテリー以外の付属品は、ライト本体の収納ケース、
マウント2種類、コンセントからの充電器、自動車のシガレットからの充電器、
ヘルメット用バンド、ヘッデン用バンドと豊富であり、専用のソフトケースに
入ってくる。
ライト本体は放熱のためオールアルミ製。上部に2種類のモード切替スイッチがある。
通常モード切替というと強、弱、点滅とかであるが、ブライトモード、
レギュラーモードという点灯させるMC-Eのチップ数の切替、
およびそれぞれのモードでの強、中、弱、+2種類の点滅モードの切替である。
つまり組み合わせで8種類もモードがある。
スイッチはバッテリーのインジケータもかねている。
大きさの割りに実際に押せる部分が小さいので押しにくく、
クリック感にも乏しいので、グローブをはめた状態で走りながらモードを
切替えするのは難しい。
以下ではブライトモードをハイ、レギュラーモードをローと書くこととする。
ローではMC-Eの4チップのうち2チップ、ハイでは4チップ全部が点灯
するようになっており、ローで15mぐらいまでの範囲を
照らす角度で、ハイは30m以上先まで照らすような照射になる。
バッテリーは11.1V、2200mAの容量なので、18650サイズを3本に相当する。
当時のHPではSANYO製のセルを使っているとの記述があった。
ランタイムはハイの強、中、弱でそれぞれ3hr,5hr,11hr、ローではそれぞれ
4hr、7hr、15hrでそれぞれにファスト点滅(ものすごく点滅間隔が短い)と
通常の点滅があり、ハイだと7hrと17 hr、ローだと9hr、22hrである。
メーカー発表では500ルーメンとなっているが、ハイの強で消費電力が
8.14Wから考えると、LEDでの値で実際のルーメンは400~450位と
考えられる。
光の強さは45luxの発表だが、こちらについては照度計の実計測では、
ハイ(強)では63lux、ロー(強)で47luxあった。
スイッチ部のバッテリーインジケータは満充電で青、半分で赤・青、
残り少ないと赤と変化していくことになっているが、満充電で使用開始しても
すぐ赤・青となるためあまりあてにならない。
ブラケットは2種類で1つはハンドルにステムをまたぐ形で取り付けるので
ちょうどハンドルの真ん中にできる。もう1つはヘルメットマウントするための
ブラケットである、こちらもハンドルへの取付可能である。
どちらのブラケットも固定方法がゴムバンドなのでどうしても振動で
角度が変わってしまったり劣化して切れてしまいやすい。
自分は週1、2回の使用、計20~30回程度の取付け取り外しで半年もたなかった。
自分は10年以上前のものも使っているぐらい物持ちはいい方(貧乏性とも言う)で、
物をすぐ壊すような性質ではないので扱いが乱暴だったわけでない。
ゴムバンドだけの販売はなく、フラッシュライト用に販売されている
同社の自転車用ブラケットアダプタに付属するバンドが同じものなので
それを流用することになる。
GIANTからD1に非常に似たRECON PROやPRO+というライトが
販売されているが、これは実はDosunのOEMである。
そちらも同様なハンドル中央に取り付けられるブラケットであるがネジで
固定するようなものになっており、D1も新型は同様なブラケットになることを
期待する。
配光は足元から遠くまで十分な巾で照らすのだが、近場にけっこう大きな
ダークスポットがある。
また強モードだと近くにとても明るいスポットが出来てしまう。
近くをあまり明るく照らすのは無駄である。
この部分の明るさに目が慣れてしまうと遠くが見えにくくなるので
この明るさをもっと遠くの場所に使うような設計をしてほしいところである。
まあ実際は上記に計測値を書いたようにハイの強では今でも60lux以上あるので
30m先ぐらいまでは十分照らす能力がある。
以下は既レビューの他ライトで掲載したのと同じ条件での写真である。
取付位置の関係で左下から斜め右へブレーキケーブルの影が出てしまったが
ご容赦いただきたい。
約15m先に境界が来るぐらいの角度でのローの照射
(上から 弱、中、強)
上記セッティングでのハイでの照射
(上から 弱、中、強)
次期モデルには、スイッチのクリック感改善、配光の汚い部分の解消、
ブラケットの改善を期待する。
現在のモデルはマイナーチェンジであり、バッテリーの形状、外部機器への
給電用USBポート追加、バッテリーと本体を接続するコネクタの防水性が
改良された模様であるが、肝心の不満点は変わっていないようだ。
価格評価→★★★☆☆
評 価→★★★★☆(3大不満点が解消されれば満点)
<オプション>
年 式→ 2009
カタログ重量→ g(実測重量106(本体+ブラケット)+223(バッテリー) g)