STARBRIGHT #15といえば、HOSHIの廉価スポークですが、私の評価は上記のとおり★★★★★です。
で、これは切れたスポークです。2003年2月8日、通勤の帰路で切れたヤツです。
ハブはアルテグラ32H 。ホイールは、いわゆる6本組(最近は違う呼び方もするみたいです)で組んでいます。リアの反フリー側で、クランクにトルクをかけたときに伸びる側のスポークの首の部分です。(交差組みでは、かけたトルクに対して伸びるスポークと縮むスポークが、通常は同数本ずつ、あります)
ご覧の通り、メリッと破断しています。望遠鏡の接眼鏡(安いケルナー式で、f=20mm)を当時の安いデジカメで覗いて撮ったのですが、何だか、材料力学の教科書に載っていそうな、意味深な破断面です。こんな風に破断する理由がきっと、あるのでしょう。
私が組んだホイールでは、もう少し単刀直入に、ポキッという感じに破断する場合のほうが頻度は高いようですが。
Fractography(破断面解析)と呼ばれる解析分野があります。破断や破壊に至る履歴、亀裂侵行の様式などを研究する分野だそうですが、自転車に関連させると、
スポークの破断
ハブシャフトの破断
リヤエンドの亀裂
リムの破壊
ねじの破壊
カーボンFRPの破断
等など、色々関連してきますので、Fractographyは自転車業界(や乗り物業界)にとって、重要な研究分野なんだろうなあ、と想像がつきます。パーツをまじめに製造しているメーカーの開発者たちは、実際に破断した実物や写真を、とても欲しがっているはずです。ですから、実例をメーカーに送付するのは、大変よいことだと思います。
だから新品と交換しろ!という類の実力行使ではなく、自転車の未来のために、壊れた部品(の写真)を、メーカーに送って差し上げてはいかがでしょうか。
評 価→ -