購入価格 ¥315円/国内定価
言わずと知れた補給食の定番。
1本60グラムあたり220Kcal。
バナナ、ココナッツ、チョコレート、アップルシナモンの4種類の味がある。バナナはいかにも人工香料のキッツイバナナ味。好き嫌い分かれそう。私は初パワーバーがバナナ、2本目以降はココナッツで定着。チョコレート、アップルシナモンは食べたことない。
実測65グラム(包装紙含む)。
「炭水化物系モバイルフード」「序盤に食べておきたい(レースが3時間以上続く場合)」補給食に分類される(※1)。
私の使用法としては、
【大切なイベント直前のエネルギーを蓄える】
英彦山サイクルタイムトライアル時など。スタート1時間前・アップ中くらいのタイミングで1本摂取。1時間後くらいにちょうど腹の底から燃えてくる感じがくる。運動強度にもよるが、この力が湧いてくる感じは1時間前後持続する。キツいものはキツいのだが。
【長時間走るときのエネルギー補給】
ツールド国東160kmなど。3分の1くらいずつ、こまめに食べる。心拍120~140、25~35km/hぐらいを安定して持続できる。後半の失速を防ぐことができる。また、翌日以降の疲労が明らかに軽減される。
【総評】
非常に優れた補給食である。同カロリーの通常の食べ物(菓子パンなど)と比較すると、「力のわいてくる感じ」が明らかに違う。このあたりは、炭水化物としての純度と、価格ゆえのスペシャルな気持ちがものをいうのだろう。効き目の強さ、持続力、ともに申し分ない。
さて。ここからは補給食とカロリー消費にまつわる私見をまとめてみたいと思います。興味のある方はお付き合い下さい。
身体に蓄積できる炭水化物は、普通の人でグリコーゲンの形で300グラム、鍛えた人で500グラム、肝臓に100グラム。(※2)炭水化物1グラム=4キロカロリーなので、普通の人で400×4=1600Kcal。
ちょうど先日参加したツールド国東2011のデータが
【走行距離】149.59km(160kmじゃなかったのかよ!?というツッ込みはここではおいときます)
【平均時速】26.5m/h
【総走行時間】5:37:55
【平均心拍】120
【消費カロリー】2779Kcal
【脂肪の占める割合】50%
私の場合、平均心拍は120、平地なら時速25~30km/hで走ったときがちょうど炭水化物と脂肪が半々で燃えているようです。これは、普段の練習のときのデータとも一致しますし、体感的にも「そんなものかな」と納得できるところです。2779Kcalのうちの半分(=約1400Kcal)が炭水化物の消費と考え、使った分補給しようと考えると、一本220Kcalのパワーバーなら、6~7本必要となります。ちなみに1時間で換算すると、消費カロリーは500Kcal、半分を脂肪に受け持ってもらうなら1時間にパワーバー1本、ということになります。
話は160km・6時間の話に戻りますが、体内のグリコーゲン1600Kcalを枯渇させる覚悟なら、なんとか走りきれる計算になりますが、私の体感では最後までもちません。さらに、当然ながら強度を上げると脂肪の受け持つ割合が減りますので、それだけ炭水化物の消費は増えます。
強度を上げたときのことを考えてみましょう。平均心拍が153のときの消費カロリーは平均心拍120のときの4割増(約500→700)になり、脂肪の占める割合が33%になります。つまり1時間で炭水化物で約470Kcalを消費するということです。レースペースならパワーバーを1時間に2本。新開さんはちょっと食べ過ぎですね。
まとめます。
【LSDペース(脂肪と炭水化物が半々)なら1時間にパワーバー1本】
【レースペース(3分の1が脂肪)なら1時間にパワーバー2本】
【計算上は無補給でも160km or 6時間程度走 は体内備蓄グリコーゲン+脂肪で達成できる。しかし体感的には無理または明らかにペースダウンする、そして翌日以降にダメージが残る。】
【パワーバーは高価だが、通常の同カロリーの食品を補給食として使うのとでは明らかな違いが実感できる。】
(参考文献:※1バイシクルクラブ2006年12月号
※2ロードバイクの科学)
価格評価→★★★☆☆(普段使いには高い)
評 価→★★★★★(そぉぉら)
<オプション>
年 式→2011
カタログ重量→ 60g(実測重量 65g/包装紙込み)