クロスレシオ信仰
購入価格 ¥5000円程度か?
スプロケットなんてこだわる必要も無い。完成車についてきたものを使って消耗したら同じか、別のグレードのものに変えるだけだ。そういう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、世の中の流れではスプロケットというものはクロスレシオを目指して進化しています。常にリアの変速段数が増えていくのはそのためです。クロスレシオとは何かそれを簡単に説明しますと、リア(主に)のギアの変速したとき次のギアとのギア比の小さいことです。これはどのような利点があるかというと、ギア比の差が小さく、細かく設定できるほど常に状況と脚力に合ったギア比で最適な走行が出来るということです。そのため雑誌やWebのあちこちでは。ヒルクライムならクロスレシオだ!ロングライドもクロスレシオだ!脚力の弱ってきた中高年方にはクロスレシオだ!とまあ賛美の声が聞こえてきます。 しかし、私自身がクロスレシオのギアを使い始めたから、本当にクロスレシオって良いのか?って感じるようになりました。私が使っているのはCS-6600ジュニアスプロケットの15-13Tです。歯並びは13-14-15-16-17-18-19-21-23-25Tです。見てもらうと分かる通り、13~19まで見事に1段ずつになっている素晴らしクロスレシオですが、これむちゃくちゃ使いにくいんです。これは私の走り方に起因していると思うのですが、私の場合レースでは隙あらばアタックをかけ、更には小さな丘ならダンシングで切り抜けてしまうような走り方をします。そのような走り方をする場合、私は一度に2段シフトアップし、ダンシングしてギュン!と加速します。最後のスプリント勝負するときは2段上げて加速した後もう一段上げます。しかしこのようなシーンでクロスレシオは非常に不利です。例にCS-5600の25-12TとCS-6600ジュニアスプロケットの15-13Tの歯並びを比べます。 CS-6600:13-14-15-16-17-18-19-21-23-25T CS-5600:12-13-14-15-16-17-19-21-23-25T お分かりの通り、ノーマルのスプロケットは18がありません。そのため19から2段シフトアップすると16になりますしかしジュニアスプロケットでは同じようにすると17Tになります。こうなる瞬発的な反応では劣ってしまいます。このようになることから、スピードの変化の激しいレースやラストスプリントでは不利になってしまいます。確かにロングライドや脚力の弱った方には良いかもしれませんが、それ以外はどうだろう?ヒルクライムもレースだから状況次第ではあるけど、アタックもスプリントもかけることはある。だからクロスレシオが正義とは決していえないのだと思います。極端な話をすると将来的にリア変速段数が20段とかになったらシフトアップは一気に4段!シフトダウンは一気に5段!とか出来るようにしないとこういったシーンでは使いにくいでしょう。というかそもそも1段だけ変速するという行為がもはや一つのスキルとなりそうですが(笑)
価格評価→★★★★★(割と気楽に交換できる) 評 価→★★★☆☆(人それぞれ、状況に合わせて選びましょう)
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