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DIY・小技な気がしますが、「タイトルのシマノハブ」と「以下に述べるホーク」との組み合わせ時に限定されますのでここで。
サスホークの高剛性化を妄想していたときに調べてやってみたものです。
まずは組み合わせるホークについて。
以下の事実に気づいた事がスタートでした。
下図をご覧下さい。
左列、M10シャフトがはまるホーク、右列M10シャフトがはまらないホーク
上の図の左の列は「10mmの軸がはまる」もの、右の列は「10mmの軸が入らない」ものです。
写真中で使用しているのは一般的なスポーツ自転車の後輪の軸です。
ココでえ~となる方も多いのでは。
少なくともQRシャフト使うフロントハブの軸は直径9mm、OLDは100mm、というのが常識なはずです。
が、どうもおかしい、その辺に転がってる9.5mm(3/8インチ)のフロントハブ(BMX用)のハブがスコッと入るサスホークが手元にあった、というわけで調べた結果が上の写真。
ロード系はすべて9mm専用ですね。
ではMTB系が10mmかというとそうでもなく、右最上のCapaC1(24インチ用)と昔のロックショックスは9mm専用。
10mm軸は最近の規格なのか、と仮定しても左下のホークはオーバーサイズだがスレッド式の宮田MTBのホーク、これは95年よりは前のものだと思います。
なぜ2種類あるのか理由は不明。
だが「ホークエンドのミゾ幅に10mm軸が入るのと入らないのとの2種類ある」のは事実。
※以下余談
10mm軸が入るフロントホークは、ナット止めの9.5mm(3/8インチ)ハブの使用を考慮したものなのでしょうか?
9.5mmをフロントに使うのはかなり特殊なBMX系な方たちとか。。。
ですが、前後の軸が9.5mmの一般車用のハブセット手に入れたことあるから、そうなのかもしれません。
一般的なナット止めのフロントハブの軸は8mm(5/16インチ、通称で8mm?)だと思います。
というわけで、タイトルの「前輪回りの高剛性化」が可能な方は、10mm軸がはまるホークをお持ちの方、というのがまず第1の条件。
以下組み合わせる「SHIMANO HB-Mシリーズ 高剛性軸仕様フロントハブ」について。
94年?にシマノがパララックスハブを出したときに、太軸仕様(スチール10mmとアルミ11mm)のハブがありました。
フロントハブシャフトの剛性を上げて、壊れにくくすると同時に、普及し始めたサスペンションの剛性を上げるのに一役買ったようです。
一般的な9mm軸の前輪だと当時のサスホークではダンシングするとシューがリムに擦りましたが、10mm軸の前輪に変えると少し良くなった記憶があります。
現在もその流れを組んだフロントハブがあり、例えばHB-M595、HB-M665等はハブ軸のホークに当たるところだけが直径9mmに加工してあるM10のシャフトを使用しています(下記参照)。
フロントハブ用M10×108mmシャフト(シマノ製)
元々はHB-M756などのハイエンドモデルで太軸は設定されていた様ですが(下位のHB-M525は9mm軸)HB-M535やHB-M475など今やローエンドまでM10×108mmのシャフトを使っています。
ただしディスクブレーキ非対応のHB-M510、M530、現行のM590などは9mm軸を使用していますので、ディスクブレーキの使用が前提になっているのかもしれません。
というわけで、第2の条件は、タイトルの「SHIMANO HB-Mシリーズ 高剛性軸仕様フロントハブ」をご使用の方。
非常に長くなりましたが、以上より、上の組み合わせだとフロントハブに10mm軸が使えます。
ということで、これを生かした「前輪回りの高剛性化」について。
その1。
フロントハブ軸を10mm中空シャフトに交換することにより、ディスクブレーキのドラッグを軽減することを目的とした例。
写真をどうぞ。
HB-M555のシャフト、コーン等分解図
材料は後輪用のM10×146mm中空シャフトを108mmに切断したもの。
適用するフロントハブはHB-M555。
写真中の上のシャフトがオリジナル、下のシャフトに交換。
バリっと組み替えて終了、グリスアップができる方なら問題ないと思います。
完成図
組み合わせるホークは10mm軸がはまるリジットホーク。
見た目はほとんど変りませんが、前輪を取り付けるたびにディスクブレーキのドラッグ具合が変っていたのがほとんど無くなりました。
ステキです。
その2。
フロントハブ軸を「M10ソリッドシャフト+ナット止め」に交換することにより、サスホークの剛性を上げることを目的とした例。
いきなり完成図。
M10ソリッドシャフト+ナット止めにしたHB-M535(ピンボケご容赦)
20mmスルーはハードル高すぎ(剛性も?)って方はいかがでしょうか。
新15mm規格もコレできたら出る幕無し?
剛性についてはすでにホークがガタガタでしたのであんまりわかりませんでしたが、もちろん「その1」のディスクブレーキのドラッグ低減効果も自動的に付いてきます。
後輪回りの剛性を上げるのに、リアハブをソリッドシャフトに変えるっつー枯れた技がありますが、それの前輪版ですね(下記参照)。
参考図、M10ソリッドシャフト化したFH-M665の後輪
M10のソリッドシャフトやM10ナット、ワッシャーは補修部品で手に入ります。
ちょうど良い長さに切断して施工しましょう。
私レベルのヘタレな跳び技で前輪ずれてディスクブレーキ擦るって、そりゃないぜって思ってた。
10mm軸がはまるホークがある、ってことは9mmのハブだと0.5mm位はズレて当然ですね。
!!注意!!!!注意!!!!注意!!!!注意!!!!注意!!!!注意!!
中空シャフト+ナット止めは非常に危険だと思います。
ナットを締めたときにエンドのところで軸が「破断する」可能性があります。
やって怪我しても知りません。
!!注意!!!!注意!!!!注意!!!!注意!!!!注意!!!!注意!!
※余談その2
上のHB-M555、あけてみたらボールが片方10個でした、あれ?
調べてみたら極最近のものはデフォルトで11個になってました、ので1個足しておきました。
長持ちするかな。
価格評価→★★★★★(シャフトだけなら安いです。)
評 価→★★★★☆(組み合わせ的にラッキーな人限定。)