購入価格 ¥20万弱(ペダル、サドル、サイコン等付属品込み)
先に現在の愛車をレビューしてしまったのですけれども、
そういえば私にとってのファースト・ロードバイクである
FELT F75をレビューしないってのはちょっと人としてどうかと思ったので、
主に感情的に筆の赴くままに書き綴ってみます。
私の自転車歴は、大したことはありません。
高校生の頃にMTBで里山を走り回っていましたが、
競技としての自転車に取り組んでいたわけではなく、
どちらかというとトレイルライドを適当に楽しんでいました。
それから月日は過ぎ、31歳の春、
付き合っていた彼女の勧めでMTB(Cannondale F5)を購入しました。
これはこれでまたいいバイクで楽しいんですが、それはまた別の機会に。
こいつに約一年乗りまくり、自転車通勤まで始めました。
そんなMTBを勧めてくれた彼女が今の私の嫁です。
まあそんなことはどうでもいいと思われるかもしれないのですが、
ロード購入にもこれが深く関わっておりまして。
結婚を機に引っ越したのですが、その時、
職場までの距離が倍に延びることになったため、
前の家の敷金が20万程度戻ってきたこともあって、
勢い付いて当時20万程度で売られていたこのF75を購入したのです。
MTBで自転車のメンテやら何やらに多少慣れていたとは言え、
いきなりの通販購入で(笑)、自分でも無謀であったなと思います。
微妙に自分の身長を過信しており、サイズも520がジャストのはずが、
何故か540をチョイス(笑)。
ステムを短くしてみたり色々と試行錯誤をして、身体に極力合うように、
そして通勤を快適に走れるように、調整しまくったのを今でも覚えています。
おかげでロングライドや通勤ライドには問題ない程度に調整はできました。
MTB とは異なるパーツの仕組みやメンテナンスの方法、工具の使い方、
F75が私にロードバイクの扱い方を教えてくれたと言っても過言ではないでしょう。
一番最初はフラットペダルでホイールもノーマルのまま。
右も左も分からないままにただ走れるだけ走って満足していました。
しかし気づいたのです。通勤中に私を颯爽と抜いていくロードバイクたち。
皆ビンディングぺダルをつけて、ピッチリしたジャージに身を包んで、
何かよく分からないけれどカッコイイホイールで風を切って進んでいくことに。
すぐさま真似をしました。
レーパンにサイクルジャージで、背中のリュックに仕事服を入れて。
ペダルもビンディングに交換しました。
その頃には荒川サイクリングロードで週末に一人で走るようになっていました。
初めてソロで河口までたどり着いた時、葛西臨海公園に到着した時、
感動する私の側にはいつもF75がいたなあ……。
やがてホイールも交換しました。
REYNOLDS Solitude へ
Fast Forward F4R へ
そしてFULCRUM RACING ZERO 2way Fit へ
F4RとR0はまだまだ現役です。
Solitudeは知り合いに譲ってしまいましたが、どれも良いホイールです。
快適な通勤、ロングライドから、
いつしか私の心は走りの軽快さや
自身のパフォーマンスの向上(を機材で底上げする)、
レースを見越したトレーニング(ローラー台も購入して)など
徐々にレースを見据えた目で自転車を見るようになっていきました。
クランクを105(5600)からRacing TORQ に交換したのもこの頃だったかな。
2010年の11月末に、F75で初めてのレースにも出場し、
結果は大したものではありませんでしたが、
物凄く興奮したことを今も鮮明に思い出します。
レースを考慮してポジションや乗り方を調整しなおしていく中で、
F75(540)では、自身の望むポジションが出しづらいことに気づきました。
そこで、レースを見据えたカーボンフレームの自転車の購入を検討し、
新車を購入する事となったのです。
[ROAD] AVEDIO VENUS SL 2010 Frame
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=7945&forum=49購入の時、F75の扱いについて、かなり迷いました。
嫁には3台(MTB/F75/VENUS)も置くスペースが無いよ、と
やんわりと釘を刺されまして、確かにその通りで、
でもF75をどうにかして残してあげたかったのですが、
実は嫁のMTBもあるので計4台をリビング&バルコニーに置くのは…
ということで、F75の下取りが確定しました。
なので、使えるパーツでアップグレードの予定のないものは
全てVENUSに流用しました。F75の魂みたいなものを、
新車に積み込みたかったという感傷的な理由も多分にあったと思います。
そうして、私の記念すべきファースト・ロードバイクは、
下取りのために引き取られていきました。
けれども、これから何年経っても、
いつまでロードバイクに乗っているか分からないですし、
もしかしたらロードバイクに乗らなくなるかもしれませんが、
私はきっとこのファースト・ロードバイクのことを忘れないでしょう。
行動範囲を広げてくれて、新しい世界の扉を開いてくれた。
スポーツバイクの楽しさを教えてくれた。自転車を通じて友人を増やしてくれた。
本当に感謝してもしきれません。
あまり長くなっても仕方が無いので、この辺りでいわゆる自転車製品としての
レビューを簡単に纏めた上で、筆を置きたいと思います。
乗り味…良くも悪くもアルミです。踏めば踏んだだけ進みます。
路面のショックは割りと拾ってくれるので、
デフォルトパーツでロングライドは結構疲労感がありました。
ホイールやハンドルバーなどである程度は改善できます。
デザイン、カラーリング…レースホワイトというカラーリングでしたが、
個人的には好みでした。白メインなので汚れが結構目立ったと思います。
特に可もなく不可もなく、非常に普遍的なアルミバイクだと思います。
パーツのアップグレードがしやすく(フル105コンポーネント利用)、
多少のポテンシャル向上が容易ですので、
予算に余裕のあるエントリーユーザから、
もう少しスペックの高い自転車を購入したい人まで、
十分オススメできるモデルだと思います。
デフォルトのハンドルは幅が440mm(か420mmだったかな?)と
割と大きめですので、交換を前提にした方が良いと思います。
2010モデルまで、フロントギアはノーマルです。
2011からコンパクトに変更されているようです。
価格評価→★★★★☆(スペックに対しての価格は安いと感じます)
評 価→★★★★☆(4個目の★はロードの楽しさを教えてもらった愛ということで)
<オプション>
年 式→2010モデル
カタログ重量→ 8.6kg(デフォルト、実測は未計測)