購入価格 中古 2009年モデル
平地周回練習でいつもちぎれてしまうので、練習を最後までやりきってトレーニング効果を高めるため…という建前で購入。
(本音は、カッコイイコスプレ用ディープが欲しかっただけ)
一言で表すなら、切削加工を施したアルミロープロリムにカーボンのカウルを貼り付けたホイール。
実測重量1800gオーバー。R500の10倍の価格なのに重量は似たようなもの。
初出は15年ほど前か?今も販売されているディープリムのホイールとしては最古参の部類。
しかし、理屈ではあまり出来の良い造りではない。
そもそも、オンロードにおけるディープリムのメリットは
・リム自体が高剛性な上、リムハイトの分短くなったスポークの変形量が減って剛性アップ。
・剛性向上分、スポークの本数を減らせる。
・スポークの本数が少なく、長さも短いために空気抵抗が少ない。
・若干ながら、リム自体の整流効果も望める
逆にデメリットは
・横風に弱い。
・外周のリム重量が重くなりがち。
・剛性が過剰になる場合がある。
といったところ。しかしコスカボSLは、ローハイトリムにカウルがついただけなので、
・スポーク長いから剛性は大して上がらない。
・アルミリムにカウルまで貼り付けてるので外周部がやたら重い。
・依然として横風には弱い。
…と、いいとこなし。
加えて、カーボンカウルにはスポークが通る穴が開けられているが、隙間が開いていて風切り音がする。絶対これ空気抵抗になってる。
また、ここから水が入るため、雨天走行時や洗車後は水抜き穴から水が抜けるまでチャポチャポいう。
しかし、外周部重量で十分すぎるビハインドを背負った分、高速巡航性能でローハイトリムとは一線を画している。
30km/hまではR500だが、40km/hオーバーで明らかに空気抵抗の少なさを感じる。
さらにフライホイール効果というか、一瞬脚を緩めても速度が落ち込みにくいので維持しやすい。
加速の重さが最大の弱点だが、これがむしろ高速性能を際立たせている。
ブーストが効き始めるまでトルクがスカスカのターボ車みたいに、扱いにくいし総合的には大して速くないが、ドラマチックなのだ。
平地で踏み倒すのが楽しくなるホイールだし、アルミクリンチャーでブレーキも効くしタイヤ交換も楽。
普段から使えるカーボンディープとしてはなかなか良いのではないだろうか。
今新品を買うならデュラのC50のほうが良いと思うけど!
その他の注意点としては、特に反フリー側のエアロスポークがねじれてエアブレーキになってたりするので、たまに向きを調整してあげよう。
アルミリムでクリンチャータイヤが使えて、ディープリムがカッコイイので欲しがる人は多いものの、使いどころが無くて手放す人も多いホイール。
ヤフオクでは高値安定。ユーザーはなんとなく二極化してる気もする。
MavicのコスカボSL、キシリウム、R-SYSを比べると、性格の違いが際立つ。
加速を捨てて高速性能に特化したコスカボ、逆に、加速にスキル極振りしたのがR-SYS。
クルマのミッションに例えれば、R-SYSは1速、キシリウムは3速、コスカボは5速ホールドな感じ。
バランスの良いキシリウムが一番使いやすいんだけど、尖ったホイールを使ってみるのも面白い。
価格評価→★★☆☆☆ 新品定価でも10万円以下が妥当でしょ…
評 価→★★★★☆ レースでの実用性はとにかく、面白いホイール。
年 式→2009
実測重量 F813g R1008g(クイックなし リムテープ含む) 前後合計1821g