購入価格 ¥67830(税込み、BICINET SANAにて購入)
以前レビューしたKhamsinが予想以上に出来が良かったので、上級ホイール購入に踏み切った。
Khamsinと同じミディアムプロファイル・G3スポークパターンのEurusにするか、ロープロファイルのNeutronにするか悩んだ結果、ヒルクライムコースを良く走りに行くので登り性能を重視し今回はNeutronを選択した。
ハブがアルミ・カーボンハイブリッドのNeutron Ultraは価格差分のメリットが感じられず除外。ハブが多少重くなっても走行性能に大きな影響は無いと思われるので。
検索した範囲内ではBICINET SANAが一番安く販売していたのでポチッと購入。円高の現在、海外通販サイトを探せばもっと安く買えるところがあるかもしれない。
スポークはエアロ形状でかなり細く、シャープな仕上げ。ニップルは完全にリム内に埋没しており、エアロ効果はありそうだが、振れ取り作業は難しそう。雑誌等のレビューでは数年使用しても振れはほとんどでないとのことだから、あまり心配しなくても良いのだろう。リムサイドはマシンカットでギラッと光り迫力がある。warningステッカーは無粋なので剥がし、残ったノリを無水エタノールで拭き取る。「campagnolo」「NEUTRON」のロゴはかなり大きく、派手。この辺は昔のNeucleonの控え目なグラフィックの方が上品で良かった。手に持って回してみると、ホイールバランス良好、ハブの回転良好。タイヤはコンチネンタルのグランプリ4000sで、タイヤレバーを使用せずに装着できた(女性などは少々きついかも)。
早速いつも練習で走っている近所の山へ初走行に向かう。平坦路では踏み出しの軽さ、腰を上げて踏み込んだ際のシャープな掛かりが印象的。縦横の剛性は手組みホイールと比べてかなり高く、わざとバイクを左右に振ってみてもよれる感じはほとんど無い。腰をサドルに落ち着けてペダリングすると、後輪と自分自身が直結して踏力がダイレクトに路面に伝わっていく。ただし路面の凹凸は敏感に拾うので、いつもは無意識にクリアする段差でハンドルが弾かれるので、慣れるまでは意識的にショックを吸収するように走る必要がある。
登りに入ると、これまでより一枚重いギヤで回していける。一番その良さを感じられるのは5%程度までの緩斜面で、シッティングで腰から下だけを動かして回転数を上げて行くような場面だった。いつもだとつい下を向いて踏み込んで蛇行してしまうところでも顔を上げ、前を向いてクリアできた。
下りではまだブレーキシューとのなじみが出ていないので、ブレーキの効きはもう一つだったが、リムサイドの精度は高くブレーキ摩擦音は「シャーッ」と一定で波がない。横剛性の高さゆえかハンドリングがクイックになった。慣れればコーナーの突っ込みが楽しくなりそう。
初乗りの印象は上々。長距離走行だと剛性の高さがストレスになることも考えられ、手組みホイールとも比較してみたい。
総じて買って良かったなと思えるホイールだが、カンパの新型クイックは不満。レバーのエッジが立っていて締め付けると手のひらに食い込んで痛いし、締め込みの手応えも昔のカンパクイックのじわっと確実に作動する感触がなく、シマノやサードパーティー製のクイックと大差なくなってしまった。ブラック梨地仕上げも高級感に欠ける。最近対応したスタンドも出てきたようだが、ほとんどのスタンドや固定ローラー台にはセットできない。なぜ以前のすばらしいクイックを捨ててしまったのか理解に苦しむ。ぜひとも旧型クイックの復活を願う。
価格評価→★★★★☆(定価だとやや高い)
評 価→★★★★☆(クイックの分減点)