SHIMANO DURA-ACE CS-7900 12-25T
購入価格 £110 @ wiggle
私のは100Shikiさんとは異なり12-25Tです。私にとってフロント50/34T(Rotor Q-rings)と組み合わせて山へ分け入る時のギア構成。使用中のチェーンはKMC X10SLです。
ロックリング・9速兼用フリーに挟んで使う1mmスペーサー込みで実測重量は185g。手元のCS-7800 12-21Tが181gであることを考えると、ロー側2枚がかなり巨大化しているのに、これは本当に驚きました。しかもこれはチタンコグの枚数を増やして行った安易な軽量化ではなく、ロー側アルミスパイダーの形状変更と17T以下のスチールコグへの怨念めいたものすら感じさせる肉抜きで達成した軽量化です。Shimanoの中の人達は鍛造クロモリ鋼から一体で削り出すSram RedのPowerdomeを見て熱血でもしちゃったのでしょうか。DuraーAceモデルチェンジの度に思うことですが、コストアップと耐久性低下を可能な限り避けつつギリギリまで細部にこだわるShimanoの姿勢には頭が下がる思いです。性能向上があたりまえで、少しでも使い勝手や耐久性が犠牲になるとそれがたとえ些細なことでも痛烈に批判されてしまう存在。それは多くの人が注目し期待しているからこそなのですが。
他のセットアップが変態仕様のままで変速性能についてあれこれ言及するのは、フェアじゃないので避けようと思います。あくまで自分の感覚だけを基準に感想を述べると、Sram Red ディレーラー・KMC X10SL・Rotor Q-Ringsと組み合わせて一切不愉快な思いをすることなく動作しています。不具合らしい点はないのですが、唯一気になったのは、CS-7900に換えてからハイ側・ロー側両方でチェーンやガイドプーリーからのノイズが僅かに増えた気がする点。変速スピードやスムーズさに変化は感じられなかったのですが…コグの歯先とプレートが擦れてチャリチャリした音が増えたような。推測ですが、7800互換のサードパーティー製チェーンとでは微妙に歯先とサイドプレートの形状が異なり、イレギュラーな接触をする為にノイズが出ているのかもしれません。気になる、とはいっても目くじら立てるほどではありません。Shimanoの互換性チャートによるとCS-7900とCN-7801は対応しているのですが、変速性能・耐久性の観点からも本来の性能を発揮させるためには専用設計のCN-7900を使え、ということなのでしょう。
おおよそ3,000km走行しましたが、CS-7800同様チタンコグはサクリサクリと削れていきます。特に使用頻度・回転数ともに高い19Tはチェーンピンに抉られた痕がはっきりと浮かんできています。Shimanoが主張している耐摩耗性30%向上にはちょっと無理があるような…17T以下のニッケル鍍金されたスチールコグの耐摩耗性は従来通り高いのですが、ロー側コグを頻繁に使う人にとっては多分CS-7800と大差ない耐久性しか望めないと思います。ロー側コグまですべてスチール製のCS-6700もトレーニング用ホイールに装着して使用していますが、重量差は41gで価格は半分以下、変速性能には差を感じられないので走行距離が多い方はそちらをお勧めします。
価格評価→★★★☆☆(ちょっと割高) 評 価→★★★★☆(最高品質。だが耐久性まで求めちゃいけない。普段使いならCS-6700を) 年 式→2010 カタログ重量→163g(実測重量 185g @ 12-25T)
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