能古島は福岡の博多湾に浮かぶ、周囲12km程度の小さい島。
福岡市姪浜渡船場から出ている1時間毎のフェリーには自転車を積む事も出来る。
料金は片道で大人一人220円、自転車120円。
もちろん輪行バッグを利用すれば自転車の運賃はタダである。
春には菜の花が咲き、秋にはコスモスが咲く。
また夏には手頃にリゾート気分を味わえる場所として福岡市民の憩いの場となっている。
私も以前、真夏に大学の友人とビーチに泊まりに来たことがあり、
そのときはレンタサイクルで島を一周した。
フェリー乗り場付近以外は坂ばかりの島である。
さて、今回は菜の花に彩られた能古島を走るため、
4月始めに能古島へ行ってきた。
姪浜からおよそ10分の船旅で能古島に到着。
反時計回りに海岸沿いを走り出した。
しばらく走り、登りが始まるころには、
道の脇に菜の花が咲いていた。
なにかのツアーだろうか、子供から老人まで20人ほどのグループが、
歩いて登っているのが見えてきた。
彼らはのこのしまアイランドパークまでの近道を進むようだ。
私は大回りに島を回るために海岸線を走る道へと進んだ。
道ばたには万葉集の
『沖つ鳥 鴨とふ船の 帰り来ば 也良の防人 早く告げこそ』
という歌が記されていた。
奈良時代には島北端の也良岬に防人が設置されていたようだ。
最後に急傾斜の道を登ると、のこのしまアイランドパークに着いた。
フェリー乗り場とはちょうど島の反対側にあたる。
しばしの休憩後、展望台へと向かった。
姪浜渡船場で船を待っている時に乗り場の人が教えてくれた展望台への舗装路を探す。
晴れ渡った博多港の対岸には福岡の街並みが見えていた。
アイランドパークから少し下ると、すぐ展望台への登り道を発見。
ダンシングで一気に登っていくと、いつの間にか下りになってきた。
どうも、坂に夢中になっていて展望台への道に気が付かず通り過ぎてしまったようだ。
畑を耕していたおじさんに道を尋ねると、
ちょうど目の前にある脇道から、舗装はされていないが展望台まで行けることを教えてくれた。
自転車を押して、能古島の頂上に到着。
標高195m。
展望台からは舗装されている方を走り、一気にフェリー乗り場へ下った。
フェリー出発まであと、20分。
暇をもてあますのもなんなので、能古小・中前を通る坂へ向かった。
登坂距離こそ1.8kmと短いが、平均勾配9%となかなかの坂。
軽いトレーニングにはちょうどいい。
登り切ると、さっき展望台への道をおじさんに訪ねた場所だった。
先ほどの道を一気に下り、フェリーに飛び乗った。
春らしい暖かな日差しの中、気持ちのいいポタリングになった。
価格→★★★☆☆(往復料金680円)
アクセス→★★★★☆(フェリーで10分)
走りやすさ→★★★★☆(車がほとんどいません)
景観→★★★★☆