日光いろは坂から、中禅寺湖の北に広がる奥日光へ、ではなく、ひっそりとした南側の半月山に至るコースです。
http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=f29a1b1a8d3e79b0b38eeb9755bcbc1b6月最初の日曜日、好天に恵まれました。
JR日光駅から300mほど標高を上げると、「これよりいろは坂」の馬返し。
ここでトイレに立ち寄っていると、ひとり、またひとり、と、数名のロードが上っていきました。行楽日和でクルマも多めですが、自転車も少なくないようです。いろは坂は激坂などでは全くなく、勾配が一定で平凡な上りです。
先行するロードは飛ばしている風ではなく、そのうちに追いついてしまいました。上りは自分のペースが大事です(?)ので、クルマの切れ目を狙って、抜いてみます。こちらはマドガード付きの20インチ小径車で小さいバックパックなんか背負っていますが、そんな風袋でコルナゴやBMCとかを抜いてしまうのもちょっと気が引けますねぇ。
そんなこんなでロードを5台ほどパスしていろは坂を終え、標高1300mのトンネルを抜けて中禅寺湖方面へ下ります。
下りきる直前で左に入ると、半月山の登山口へ通じる登坂路が始まります。こちらは勾配に変化があります。途中、中禅寺湖を見下ろし、奥日光の山々が見渡せる、展望がきく駐車場がありますが、止まらずに終点の駐車場まで行きます。
終点が駐車場
終点の駐車場は標高1595m。ここからは東から南、西方面の展望が大きく開けていますが、北側にある中禅寺湖と奥日光の山々は、半月山を含む尾根が立ちはだかっていて見えません。
登山コースを20分ほど早足で一気に上り詰めれば半月山展望台があります。どうしても行きたくなりました。
というわけでここからは登山。自転車は後輪ブレーキを小物でロックして動かないようにして放置。サイクリング中の駐輪では、施錠したことがありません。こんな自転車、誰も盗まないだろ・・・。
山中徘徊
SIDIのMTBシューズにクリートはシマノのSPD鉄。急上り登山道での踏破能力は、登山靴はおろか、スニーカーにも劣りますが、行けないことはありません。この登山ルートには、深い笹薮とか、ツルツルの岩場とか、石ころでガレガレだとか、鎖場だとか、そういうようなところはないので、レーパンで生足でも大丈夫です。でも、尾根を縦走中の岳人から見れば、こいつ変だぞ、ってなことには、なってしまうでしょう。
上り詰めるとそこは6畳ほどの狭い木製展望台。
好天に恵まれ、新緑に覆われた奥日光の山々がくっきり見えます。中禅寺湖の八丁出島と男体山が、こんな風。
中禅寺湖と男体山
そして視界を左にターンして自分が立つ尾根を越えると、今度は足尾の山々を見ることが出来ます。
足尾の山々
足尾銅山のいわゆる鉱毒によって草木が枯れてしまった山々ですが、ようやくうっすらと緑が戻ってきています。ボランティアなどによる植林も進められていますが、元通りになるにはあと、100年とか200年はかかるのでしょうか。
サイクリングと、なんちゃって登山。そして、風光明媚な奥日光の景色と、近代史に名を残す足尾鉱毒事件の痕跡を同時にハッキリと見ることが出来る、標高1730mの半月山展望台。
なんとも稀有な場所です。
評 価→★★★★☆