購入価格 ￥150000
いつか欲しかったチタンフレーム。
初めてのチタンバイクはシクロクロス。
Lynskey本社で購入したが、メールでのやりとりが必要になった。
リンスキーの2010年クロス用フレームは2種類あり、エントリーモデルのCooper CXと、上位モデルProcrossのラインナップ。
Procrossはレース専用ともいえるモデルで、ダウンチューブが螺旋状のHelixだったりと凝っている。
Cooper CXは同社のエントリーロードCooperのクロス版ともいえる存在で、コンセプトはレースにも街乗りにも使えるバイク。
リヤエンドにフェンダーとキャリアのダボがあり、キャリアに荷物をくくりつけてツーリングにも対応できる。
またCooper CXはプレーン管を使うことでコストダウンしている。
Lynskeyのバテッドチューブは、グラインダーで外周を削り落とすという時間がかかる方法で作っているため、
ここを省略すると結構なコストダウンになるようだ。
バテッドとプレーンでフレーム重量差は150g程度。気にならないと言えば嘘になるが、大幅に安くなるのならアリか。
なお素材はどちらも3AL-2.5Vチタン。
ラインナップの最下位といえど、造りはそれなりに凝っている。
ダウンチューブは所謂クロスオーバル形状、
ヘッドチューブもオーバル形状にフォーミングされている。
お気に入りはリヤエンドのクローバー。無駄と言われればそれまでだが、こういう遊び心は粋だ。
また、旋盤で削り出した銃弾状のパーツを介してステーを溶接することで強度が稼げるらしい。
全体的に造りは丁寧で良いのだが、難点はリヤブレーキ台座。
アルミ製のスタッドが生えているのだが精度が悪く、スタッドを直接軸にするカンチブレーキは動きが渋くなる。
シマノBR-R550のような軸を内蔵したブレーキなら問題なく使える。
また、アルミスタッドにクラックが入ったので保証でスタッドを取り寄せた。
そう、リンスキーのフレームはライフタイムワランティ。
普通に乗ってて壊れたのはちゃんと保証してくれるそうだ。
他に気になった点を強いて挙げると、
溶接部についた焼け色を消すためにかけたサンドブラストのメディアがフレーム内部に多少残留している点か。
これは製法上仕方ない事なので、気になる人はブロアで吹き飛ばすなり何なりすればいいだけ。
走りについて、シクロクロスは何台も乗ったわけじゃないので多くは語れないが、
32Hの手組みホイールと組み合わせて乗った感想を。
タイヤが32Cのブロック、しかも低圧なので乗り心地は良い。
フレーム剛性はけっこうあるようで、ダンシングしてもよれる印象は無い。
シートステーもがっしりしていて、リヤブレーキを握りこんでも殆ど広がらなかった。
弱さは全く感じないので、遠慮せずにガンガン乗っていける印象だった。
チタンは写真ではパッとしないが、実物にはなんとも言えない味がある。
鈍い金属光沢を放つ素地剥き出しの姿は無骨であり、それでいて優雅でもある。
実用上も、傷を気にしないでいいのが良い。
車をもっていないためレースは輪行することが多いが、
輪行袋の中で擦れ、塗装が剥がれて悲しくならない。
でもLYNSKEYのデカールは剥がれた。盲点だった。
完璧を期するならオプションでレーザー刻印を。
現在、レース機材としてはカーボンファイバーが最高なのは揺るがない。
剛性と重量を高次元で両立した上、快適性も確保できる夢の素材。
それでもチタンに乗りたい。だって好きなんだもん。
プラスチックに囲まれて育った世代には、金属の冷たい質感は特別なものなんです。
価格評価→★★★★☆ チタンだと思えば安いもんだ。それでも高いけど。
評 価→★★★★★ チタンだと思えば(ry
年 式 2010
フレーム重量 1590g Mサイズ
