最近頻繁にTVCFを流している子供車。
24インチホイール装備、思いっきり短いシートチューブと思いっきり長いシートポストを組み合わせることで、サドル高調整範囲は55cmから81cmまで、その差26cmという驚異の数値を叩き出し、三角乗りをしなくても小学1年生から小学6年生まで使い続けられるという触れ込みの自転車である。
シートポストとハンドルを目一杯上げた"6年生仕様"は、シートチューブが短い以外、ごく普通の自転車のスタイルである。ところがサドル高が一番低い"1年生仕様"は、サドルが前後ホイールの間に落ち込むことになる。
http://www.people-kk.co.jp/showroom/24in/24_top.htmlか…かっこわる~~~…。
…とか言ってはいけない。6年間買い替えいらずのエコな自転車なのである。パパのお給料が上がらないデフレスパイラル時代にふさわしい、財布に優しい自転車なのである。
とは言っても、4年生になったら新しい自転車、というお楽しみを奪われた子供たちには、同情せざるを得ない。
え、今どきの子供たちはゲームは欲しがっても新しい自転車なんか欲しいなんて言い出さない?
そうか、それは残念だな…もうディスクブレーキやスピードメーターやフラッシャーの付いた自転車を欲しがる子供はいないんだ…ってもともといね~よ!昭和かよ!
6年間使い続けられるかどうか、これは使い方次第である。野ざらし雨ざらしではチェーンもワイヤーも錆びて真っ赤、2年ももたない。ブレーキシューが減ったらその分ワイヤーを調整しなければならない。もちろんシューもタイヤもチューブも消耗品だ。転倒させれば変速機が狂うこともある。6年間ほったらかしの手間いらずな自転車なんて、この世のどこにも存在しない。
自転車は、ハンドルに手が届けばいい、地面に足がつけばいいというものではない。成長に合わせてサドルとハンドルの間の寸法も変わるべきだ。ハンドルの角度にも適正な角度というものがある。クランクの長さも成長に合わせて長くなっていくものだ。真っ当な自転車は、ホイールのサイズやサドル・ハンドル高だけでない部分にちゃんと気を配って作られている。だから成長に合わせて買い替えるのも、ある程度は仕方がないものなのだ。
だいたい、6年生ともなればもう大人と殆ど変わらない、その体重を支える重たい自転車に、まだ小さな1年生を乗せて危険がいっぱいの公道に出す。その行為のどこに親の愛情があるのか、私には理解できない。
評 価→☆☆☆☆☆(ママ~!エレクトロボーイ買ってぇ~)