先週末の話、地蔵峠
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=5493&forum=124&post_id=9062#forumpost9062からの続きです。
翌朝5時に起きて、朝食を済ませてさっさと出かけます。前日のダブル峠で疲労しているので、どうしようかな、と思案しつつ、しなの鉄道滋野駅のお隣、田中駅前の温泉施設「ゆうふるtanaka」の駐車場にとりあえずクルマを入れます。駐車カードの記述を見ると、1時間100円。ところが500円で入浴すると駐車場料金は無料のようです。なるほど・・・。
やっぱり鳥居峠に行こう。
http://route.alpslab.jp/watch.rb?id=5380647d44d9f3cc8556c60051dcb88d帰ってきたら温泉に浸かるのを楽しみにしつつ走ります。駅から北上し、市役所前の道を上り街並みを抜け、
高速ICをくぐってすぐ左折して、県道四号に入ります。この道路、かつては菅平有料道路という名の観光道路だったのですが、交通量はかなり少なめです。
アップダウンを何度も繰り返して、段々高度を上げていきますが、なかなか気持ちのいい道です。なるほど、元有料道路。峠までの標高差は850mほどですが、このアップダウンのおかげで、累積すると1000mを超える登坂になるようです。東隣の地蔵峠もそうですが、南斜面の明るい町を実感できる道です。途中、「稲倉棚田」という案内板が目に入りました。気になります。帰りに行ってみましょう。
国道144号に合流すると、クルマが一気に増えて何だか気味ない道に変身します。それに、東の海上に遠ざかる台風の置き土産か?結構な向かい風でちょっと難儀してしまいます。アー、イライラするッ(いとうあさこ風)。きのうは風吹かなかったのになあ。やがて菅平口でR144を左に分けて、クルマが減ってようやくいい感じです。
鳥居峠の手前は多少勾配が緩くなり、やがて峠に。がしかし、何とも気味ない峠。廃屋と化した峠の茶屋。
実はこの峠、32年前、高校一年の5月連休のときに、軽快車(ままちゃり)で来て以来です。尾崎亜美の、あの曲が化粧品会社のCMで流れていた頃で、ちゃりで上っているあいだ、ずっとこの曲が頭の中をぐるぐる回っていたのをおぼえています。
http://www.youtube.com/watch?v=WO1IoaiTv5sそれにしても、こんな風だったかなあ?32年前の自分の記憶とまるで一致しません。サイクリングコースとしては、ここから嬬恋村方面に下り、湯の丸高原に上り返すのが面白いのですが、今日は無理せず、下ります。
さて、往路で気になっていた棚田。行ってみました。案内板を右に折れて随分下ると、それは現れました。うわっ、すげえ、数十名ほどの農家のおばさんが道に並んで出迎え?と思ったら、何と全部、よく出来たかかしでした。収穫間際の素晴らしい棚田です。
鳥居峠に上った最大の収穫は、紛れもなく、ここでした。
大きな地図で見るこの棚田、高度成長期の1960年代に、離農に伴って維持できなくなり、荒廃したそうなのですが、それを関係者の尽力で復興させたもののようです。
http://www.city.ueda.nagano.jp/hp/ht/hisho/channel/inetch/h210226.html?flv=shiseikikaku210226.flvひとしきり見まわして、棚田の入り口のあずま屋に戻ると、黄色いフレームのMTBが。すると50過ぎ位の男性が現れました。この近くの出身で、茨城県在住だそうです。かなりの坂好きらしく、乗鞍には何度も出ているそうな。その男性曰く、「でも、あきちゃったんだよね。結局、自分の好きな峠を静かに上るのがイイんだよね」と。時々帰郷して、自転車であちこち走っているらしく、裏道にも詳しいようです。全く、うらやましい限りです。
棚田から上って元の道に復帰し、アップダウンを繰り返して軽快に走ります。
途中、右に折れて別ルートをとり、見晴らし抜群の地ビールレストラン、OH!LA!HO!でオラホハンバーグ食いましたが、1100円でこれは美味い!!暮らしていた頃には気付きませんでしたが、自分の故郷がこんなにイイところだったとは。。。
http://www.yurarikan.com/ohlaho.html旧知の道を辿り田中駅に戻り、500円で温泉につかり、駐車料金をタダに。高速は渋滞しているみたいです。県道や国道を駆使して、5時間かけてゆっくり帰りました。
故郷の三つの峠に上ることができて、あー良かったぁ。
でも、あまり飛び回っていると、家の人におこられちゃうかも。
(おわり)
評 価→★★★★☆(棚田に救われた)