[MINI] Panasonic rodeo
借り物
偶然乗る機会に恵まれたのでレビュー。御存知の通り乗りにくさを追求した迷作であり、黄色が初級、赤が中級、黒が上級。乗ったのは黒だった。
どう乗りにくいのか、というのは実物を触らないと分かりにくいのだが、サドルを持って自転車を垂直に立てた時に、僅かでも左右に振るとハンドルが1回転してしまう程安定性が低い。この特性は乗る際に如実に現れ、ペダルを踏もうものならその僅かな体の傾きに反応してハンドルが切れ込んでしまう。とにかく、最初はキックバイクのように地面を蹴っても2mも進めないレベル。
乗るコツは色々と書いてあるが、個人的にはとにかくハンドル操作をしっかり意識する事が一番重要だと感じた。普通にハンドルを切ろうとしても切れず舵を修正できないが、上体を捻って右から左にダンボールを移動させるような動きを常に心掛ければ、ハンドルは自然に回ってくれる。この際体の軸が傾くと一気に切れ込むため、できるだけ手の力は抜いて、そっと添えるだけにした方が安定する。これが出来るようになれば、ペダリング時の微妙な揺らぎをハンドルで修正できるようになるため上手く乗れるようになる。私は15分ぐらいで乗れるようになったが、乗れるようになっても時折無意識のうちにハンドルを回そうとしてバランスを崩すことがあったため、慣れてきても油断は禁物。
ちなみに、当時の定価は39000円とお安くないだけあって、使われているパーツは結構しっかりしている。ざっと見た限りだと特徴的なステムは日東製、ブレーキレバーとキャリパーはダイアコンペ、クランクはスギノでサドルはパナ謹製のかなりしっかりした物だった。
・まとめ かなり昔に廃盤になっただけあって今では入手困難だが、乗れる機会があれば、お金を払ってでも乗った方が良いと思う。流石に所有したいとは思わないが、体験する価値は十分ある自転車だ。
価格評価→★☆☆☆☆(ネタ自転車で4万はちょっと高すぎる) 評 価→★★★★☆(乗れるようになるまでが一番面白い)
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