購入価格 £5・10・20・50・75・100単位
ここCBNで定期的に開催されている月間賞や年2回のベストレビュアー賞各賞(BRA)の獲得がここに集う多くのツワモノたちの励みになっていることはもはや言うまでもないでしょう。また、賞を獲得することで得られるのは名誉だけではなく、いわゆるショップ金券を副賞として頂くことができるというのもさらなるIYHとレビュー追加のモチベーションへとつながっていきます。これはCBN主宰であるマスター(ManInsideさん)の広告収入を我々に還元しようというご好意の上に成り立っているのですが、過去を振り返れば月間賞でも最低£5~、大賞の意味合いを持つBRAともなれば主要3賞の副賞は£100を超える豪気な設定がされてきました。マスターの選出するBRA総合優勝と、我々レビュアー含めサイト訪問する人たちの投票によって選出される最優秀レビュー賞を同時に制すれば£150~の高額賞金を得ることも可能…ではありますが、これは未だ誰も為しえていない偉業。いつの日か、カンピオニッシモは誕生するのか?
さて、この副賞は前述のとおりショップ金券のかたちで受賞者に贈られるのですが、これまでにはAmazon・Wiggle・CRCと異なるショップのものが贈られてきました。しかしながらそれらの使い勝手についてのレビューは何故かまだありません。ポイント・クーポン・バウチャーと呼び名は様々ですが、自分で購入して自分で使うということはまず無いこの手のショップ金券、分不相応にも副賞を頂いてしまった経験からWiggleのクーポン券を使用させて頂く機会に恵まれたので、使い方やちょっとした情報を交えてレビューしてみようかと思います。
クーポンだったりバウチャーだったりと、呼び名がちょっと紛らわしいですが、そもそもvoucher(バウチャー)とは主にイギリス英語圏で使われる単語で、アメリカ英語圏で使われるのはcoupon(クーポン)。呼び名は違えども意味するところは同じで、特定のショップやマーケットプレイス内でのみ通用する金券のことを指します。日本ではcoupon(クーポン)のほうが馴染み深いですね。ある程度の規模のオンラインショップならばほぼ例外なく発行しているこれらのショップ金券ですが、Wiggleには大別して2種類、額面£○○の現金に相当するものとして使えるクーポン券と、特定の条件を満たした上で(特定の商品やブランドを購入することだったり、最低£○○購入することだったりと条件は様々)チェックアウト時に入力すると割引や値引が適用されるクーポン券コード、があります。
wiggleクーポン券での支払い -基礎編-
まずは現金性の高い前者の場合からいってみましょう。2011年12月現在まで、BRAや月間賞で手に入る副賞のほとんどはこれでした。まず購入者であるマスターがWiggleからクーポン券(実際には数字とアルファベットがランダムに羅列されたコード)を受け取り、それを受賞者にメールで転送してくださっています。購入に当たってはタイアやホイールなど通常商品と同じく、カートに入れて購入します。用意されているのは£5・10・20・50・75・100の6種類。購入数を決めてチェックアウトすると、購入した券面の額と同額がクレジットカードあるいはPayPalに請求されるという仕組み。こういったものは主にプレゼント目的で購入するものなので、ショップによっては物理的にカードや券を発行して発送するサービスを行っているところもありますが、WiggleやCRCでは購入金額に応じたコードが自動生成されて購入者のアカウントに登録されたeメールアドレスへ送られるだけ、という簡素なもの。私は自分でこのクーポン券を購入したことはないので未確認なのですが、どうやら購入確認のメールには生成されたコードの入った券を印刷できるページへのリンクも貼られているそうですので、プレゼントとして使う場合はこの券をプリントアウトし箱にでも入れてラッピングして贈るといいのではないでしょうか。仮にAirmailで券を送られても日本到着までおおよそ2週間はかかりますから、自分で印刷するのが合理的でしょう。注意しなければならないのは、クーポン券には発行から12ヶ月以内有効という期限があるということと、£5・10・20・50・75・100単位でしか販売されていないのでこれらの組み合わせで買える額しか設定できないという点。例えば面白いから£774にしよwとかお礼だから£39贈ったろ、と思っても、£100 x 7 + £75 x 1 = £775とか£20 x 2 = £40いったような組み合わせでしか購入できません。もうひとつ気をつけなければならないのは、クーポン券購入自体はパーソナルディスカウントに影響する年間買い物合計金額にカウントされないという点。たとえば私が£1,000のクーポン券を購入し支払ったとしても、即座に£1,000が私のアカウントの合計金額に入るわけではありません。クーポン券は使った時点で買い物合計金額に加算されることになっているので、仮に私がそのクーポン券を誰かにプレゼントしたとして、受け取ったその人が使えばその人のアカウントの買い物合計金額は使った分だけ増加しますが、私の買い物合計金額には加算されないことになります。まあ、Wiggleのクーポン券を買ってわざわざ人にプレゼントするほどの方は、その分が加算されなくともすでにプラチナカスタマーだと思われますが…
上記の注意点を踏まえておけば、買い物をする際の使い勝手はクレジットカードやPayPal決済と全く同じ、つまり現金と何ら変わるところがありません。購入可能な商品が限定されてしまったり、クーポン券での購入だから後述するクーポン券コードとの併用はできない、などといった制限も(少なくとも私が使った範囲では)ありません。現実世界では商品券にはお釣が出ないという少々不便な側面もありますが、このクーポン券にはそんなこともありません。1回の買い物で額面いっぱいまで使い切らなければ、その残額がきちんと記録されているので次回買物のチェックアウト時にそのまま入力すれば支払いに当てることができるというスグレモノ。
具体的な使い方はこちらに書かれているので、購入前あるいは使用前によく確認しておきましょう。
http://www.wiggle.co.uk/h/option/Vouchersクーポン券に残高があるかどうかは、商品の購入履歴で確認できます。クーポン券を使って購入した商品には差引残高が記載されます。そのクーポン券は、残高があれば次回買い物時にそのまま入力して購入に充てることができます。引継ぎなどで面倒な手続きが必要になることはありません。
wiggleクーポン券での支払い -応用編-
wiggleのように膨大な商品数を扱っているとすべての商品が予定通りに入荷するわけではないので、思いのほか時間がかかってしまったりついには待っていられないような状況になることもないわけではありません。クーポン券を使って購入した商品が待てど暮らせど入荷の目処が立たないからもうキャンセルしたい、というような場合でも面倒な手続きはありません。注文をキャンセルした場合そのバウチャーはそのまま次回の買い物で使えます。支払い方法がクーポン券含め複数だった場合はどうなの? ですとか、注文した品物が複数でまだ発送されていないものだけキャンセルしたいという場合はどうなるの? という心配も要りません。クーポン券とカードあるいはPayPalを同時に使ってチェックアウトし後に注文内容の一部にキャンセルが生じた場合、すでに発送済みで請求が確定している分についてはクーポン券あるいは後述するクーポン券コードからの支払いが優先的に充当され、その差し引き残高が使用したクーポン券に残高として残ります。カードやPayPalには通常決済時と同じように£建てでの返金処理がされます。クーポン券に残高がある場合もちろん次回以降の支払いでそのまま使うことができます。言い換えると、決済手段としての優先順位がカードやPayPalよりクーポン券やクーポン券コードの方が高いということです。
実はクーポン券での商品購入とキャンセルについては体験談があります。
昨年下期BRA総合優勝で頂いたクーポン券£150に正月セールのクーポン券コード(確か£10だった)を併用してSidi Genius Carbon 6.6(およそ£170)と何だったか忘れましたが£30程の小物をあわせて、総額£200の注文をしました。Priority Dispatchでしたので在庫のあった小物はすぐに発送されましたが、Geniusの方は39 Megaという変なサイズだった為に在庫がなく、自動的にバックオーダーに回されました。39だと甲の締め付けがやや強く、40だとつま先がちょっと泳いでしまう私の甲高で寸詰りな足には、理想的なサイズでしたが、SidiのMegaは40~しか見たことないので本当にあるのかを購入前にサポートに確認したうえでの注文でした。当初商品ページには数日で入荷すると表示されていましたが、2ヶ月近く待ってもまるで進展がない。カードの支払いも済んじゃったし、とはいえ是非ともシューズは欲しいし、と業を煮やしてサポートに追跡調査してもらうと、実は既にディスコンとなっていてもはや再入荷はないことが判明。腹は立ちましたが、ないものはしょうがない。さて、こういう状況でこそカスタマーサービスの底力というものがはっきりと浮き上がります。
まず代わりになるようなシューズがあればGeniusとの差額を精算した上で送るという提案を受けましたが、他にめぼしいものが思いつきません。しばらく考えましたが先に発送された小物はすでに使用済みだし問題もなかったのでそのまま受け取り、シューズのみキャンセルすることに。こちらの希望を伝えると、発送済みになっていた小物の支払いは上で述べた原則どおり正月セールクーポン券コードによる£10割引分とクーポン券£150から£20分が差し引かれ、カードで追い金した£40分は£建てでクレジットされました。実際にこの返金処理をカードの利用履歴で確認できるようになるまで1週間程間があったでしょうか。為替相場によっては若干損したり得したりもありますが(たいていは為替手数料が上乗せされるので損する)、まあ仕方ありません。もしそれがイヤなら最初からPayPal決済にしておき、返金を受けるときに受け取り通貨の設定を変えて£のままアカウントにプールしておけば手数料や為替損益を回避できますが、プールした資金は使うときも£建てでなければ結局手数料や為替損益が発生してしまいます。脱線しましたが、はたして発送済み商品の分は割引クーポン券コードとクーポン券から差し引かれ、残高£130のクーポン券が次回以降の注文にもちこされるのかと思っていたのですが、クーポン券コード割引分を新たなクーポン券にして送ってくれるという気配りがありました。待たされた挙句キャンセルせざるを得なくなったことに腹は立っていましたが、こういった細かい配慮で消すこともできるし逆に積み重なれば大きな失望につながるというのを、Wiggleはちゃんと理解しているのですね。
Wiggleのクーポン券コード
現金性の高いクーポン券の他にもう一種、例えば"EXTRA15"などのようなチェックアウトのページで入力するとショッピングカートに割引が適応されるような特殊なクーポン券コードが期間限定で設定されていることもあります。アカウントで設定するとWiggleで行われている各種プロモーションやセール情報をeメール経由で受け取ることができます(昔はこの設定変える度に£5のクーポン券をくれたのですが…懐かしいなぁ)が、実はこれに載っていないものも結構あるのです。twitterやFacebook、あるいはWiggleの公式ブログを見ている方はそれらを逐次知ることもできるのですが、実は基礎編のところで貼ったリンクにすべての開催中のセールやプロモーションがまとめられてたりします。このクーポン券コードは実に様々なものがあり、クリスマスや正月などの季節セールやらツールやジロなどの開催期間中にあやかった特定ブランドのプロモなど、常になにかしらのクーポン券コードが飛び交っています。これらは購入するクーポン券とは異なり条件さえ満たせば誰でも使えるものなので、活用しない手はありません。同時期に複数のクーポン券コードがアクティブになっていることも珍しくはありませんが、1回の買い物で使えるクーポン券コードは1つだけですから、とりあえず
http://www.wiggle.co.uk/h/option/Vouchersをこまめにチェックして、何を買うとお得なのかを把握して自分の欲しいものが割引対象になるのを見逃さないようにしておくのが基本。
例えばこのレビューを書いている12/6現在、使用できるクーポン券コードは出血大サービス15%オフの"EXTRA15"とクリスマス20%オフ"20-OFF"の2つありました。額面だけ見れば後者の方がお得なはずです。しかし実際は前者がカートの合計金額から15%値引きであるのに対し後者は商品定価から20%の割引なので、多くの商品がコードなしでもすでに10%~15%値引きされていることを考えると、全く値引きのない正札の商品でない限りは前者のほうが圧倒的にお得ということになります。ただしEXTRA15には在庫のある商品にしか適用されないという条件がついていますので、入荷待ちの商品を購入する場合は後者のコードでなければ値引きが受けられない、となります。このように、どのコードを使うべきかは利用条件なども含め入念にリサーチしないと、より大きなバーゲンを逃してしまうことがあります。
さらにクーポン券コードには国限定のものもあったりして、日本の顧客向けに15,000円分買うと2,500円値引く、といったような顧客限定のプロモが混じったりもします。あまり知られていないかもしれませんが、実はこういったプロモには裏番組よろしく英国内向けにも£15 off £100(£100買うと£15引くよという意味)"UK15"といったような類似プロモも平行して打っていたりします。たいていはトップページに記載されるこれらのプロモですが、これらの情報表示は発送先と設定言語に依存して表示が変更されるようなので、たまには英語に切り替えてみてはいかがでしょう? 今回のイギリス国内向け"UK15"・日本向け"20-OFF"のように発送先が限定されてしまっていることもありますが、関係ない場合も時折あるので、為替レートとにらめっこして少しでも値引きの大きくなるコードを選んで使うという手もあります(まあせいぜい数百円程度しか変わりませんが)。こういった地域限定クーポン券コードはページの言語設定を変えてからトップページに移動するだけでたいてい見られますし、発送先限定のものでなければ後で言語設定を日本語に戻してコードだけ使うということもできますから、英語が苦手でも大丈夫です。
¥総評£
こういったクーポンや割引クーポンの類の中では、Wiggleのものは飛びぬけて使い勝手が良いと思います。
単にWiggleの取扱商品が豊富だからとか、しょっちゅう割引セールをしているから、といった目先のメリットのことだけではありません。
我等IYHerの擽りどころを知り尽くしたかのようなセール・プロモの打ち方の妙、顧客を飽きさせず繋ぎ止めリピーターにする手練手管の数々、細かな制約がほとんどないことからくる使い勝手の良さ…これらすべてが組み合わされ、しかも何か問題があった時にはちゃんと対応してくれるスタッフがいる。全世界的なグリーン指向や為替相場の追い風があったとはいえ、わずか数年で自転車オンラインリテーリングの先頭集団に躍り出ただけあってWiggle。マーケティング手法が非常に優秀であることは間違いありませんが、カスタマーサポートの地道な努力がなければ継続できません。柔軟な対応を旨として、顧客に不便や不公平感を持たせないための相当な努力をWiggleはしてきたと思います。クーポン券での支払い時でも、その利便性の高さと柔軟さは遺憾なく発揮されています。
仮に購入をめぐって何か起こってもカスタマーサポートと落ち着いて話し合えば迅速に解決できる、この安心感はとても大きい。
CRCも頑張っていますが、担当についてくれたサポートスタッフに直接コンタクトしたくてもできずメールも一旦キューに回され数日待たなければならない場合があるなど内部のコミュニケーションにやや冗長なところがあり、返品にあたっては少々煩雑なルールや書類作成があったり、などやや官僚的な部分が見受けられます。各スタッフ対応の質については差はほとんどないように感じますが、処理スピードではまだWiggleに追いつけていないというのが個人的感想。この点において他の自転車以外の商品分野まで広げて国内外まで見渡しても、Wiggleのレベルまで達しているところはそう多くはないでしょう。つい先ごろWiggleが投資会社に株式の一部を売却した(£2億規模だったとか)とのニュースがありましたが、願わくばこの先もサービスの質を落とすことなく継続していって欲しいものです。
価格評価→★☆☆☆☆~★★★★★ 何を買うかによりますよね…少なくともクーポン券購入自体で損するようなことはありません。
評 価→★★★★★ 使い勝手には全く持って不満なし。