購入価格 ¥750
二ヵ月程前に、以下でfunride 6月号についてレビューした。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=5106&forum=84どうにも退屈で買わなくなっていたfunride誌の6月号はなかなか良い内容で、編集長交替に伴って雑誌の方向性を見直しはじめたのではないか、と思っていたところ、この8月号である。8月号は、これまでのfunrideとは大きく異なる点がある。
表紙がいつものカワイイ姉ちゃんではないのである。
内容もだいぶ読み物として耐えうるものになってきている。以前のように、駅構内の書店で購入し、30分後に雑誌リサイクルボックスに入れることができなくなった。なんだかロングツーリングや温泉サイクリング愛好者に振ったような記事が多い。「あれ、これ『自転車生活』だっけ?」と表紙を確認してみると、やっぱり間違っていた、じゃないやw 姉ちゃんの姿はないが紛れもなくfunride。ううむ、これは一時的な変化なのか? それとも思いきった方向転換なのだろうか?
たっくん卓郎や高千穂遥はいつも面白いが、鶴見信吾やシャ乱Qまことの連載も安定感が出てきたように思う。また、女性用サイクルジャージについて考える「"ユル系"ジャージミーティング」はおもしろかった。Womenモデルといえばバイクでもジャージでも即パステル&花柄、といった安易な発想はもはや受け入れられない。多くの人が感じていたことだと思うが、不思議なことに雑誌でこういう意見を読むのは初めてだった。竹谷賢二、片山梨絵と編集長の村山友宏氏が、低迷するMTB遊びについて語る「銀輪ファイト倶楽部」も有意義な内容だった。
funrideは明らかに内容が改善されてきている。表紙からカワイイ姉ちゃんが消えたことを嘆いている読者も多いようだが、新編集長氏は外野の声に惑わされず、信じる道を突き進んでもらいたい。こうしたドラスティックな変更を行うと、売れ行きは一時的に落ち込むかもしれないが、カワイイ姉ちゃんの姿が消えたからといってfunrideを買わなくなるような読者は相手にしなくても良い(その手の層は、いずれ自転車自体に飽きてしまい、消えていくだろう)。
とはいえ、少し残念なのがfunrideの看板ライターである細沼達男氏の記事。読んでいて、人柄の良さはなんとなく伺えるが、不思議なことにあまり面白くないのである。松・竹・梅のインプレも、もうやめてみてはどうか。機材関連インプレ記事は、ひょっとすると細沼氏云々ではなく、それが日本の自転車雑誌に掲載される限りにおいて、面白いものにはなりえない(業界の)構造が根付いてしまっているのかもしれない。
サイクルベース名無しのパーツレビューは、それに比べ面白いものばかりで退屈しない。
価格評価→★★★☆☆
評 価→★★★★☆