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nana 2009-4-4 13:23
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エンゾ早川 まちがいだらけの自転車えらび
購入価格 ¥1500
「空前のブームとなっているロードバイク。だが、『入り方』を間違えてしまったがために、続かない人も多い。 初心者がバイク選びの際に犯しがちなミスや、儲けに走り『正しい商品』を提供しない自転車業界の 『誰も書けなかった』内幕まで暴く問題作! 」(出版社商品紹介)
「この本は、必ずロードバイクを買うまえにお読みください」(帯)
実際にこの本で初心者に向けて書かれている部分はごくわずかです。 著者のコメントに挟まれた「事実」に関しても同様で、拾うことが非常に難しい。それでも 272ページに箇条書きで書かれている力強い「主張」や、業界内側のこと、素材のことなど、 専門分野に関してはなかなか読み応えがあるように感じました。
フレームビルダーの千葉氏との対談部分もあり、これが実に面白かったです。個人的には 162ページの「値段と性能はまったく関係ない(千葉氏曰く)」という言葉が凄く印象に残りました。
それ以外の部分は、個人的観点から物事を論じた散文という意味で 「エッセイ」と言ったほうがしっくりくるような気がします。 加えて、著者とお店の常連さん(実名)の自転車のレース順位や一人一人が乗られている自転車のスペック表 (まるで見積書のような金額欄付き)などの部分もあります。
普通ならこれらが「オマケ」となる筈なのでしょうが… 全体に占める割合が非常に大きいのと、挑発的、断定的で辛らつな文章が この本に大きく作用しているように感じました。
このエッセイ部分に関しては基本的に実証性を欠いています。 (「著者自身や常連さんが持つパーツの『値段』」と「儲けの有無」それとなぜか「学歴」に関して言えばとても具体的です) 本文中に頻出する単語として「幸福な自転車乗り」「あちら(こちら)側」「さいきんの客」「少数派」 などが挙げられますが、当たり前ですがそこに「誰もが納得できる客観的で明確な基準」などは存在せず、 著者のフィルターを通しながら片一方をこき下ろすという構図が多いです。
また、インターネットに関しては、59-60ページで 「インターネットに書き込みをしているような人間は、自分たちとおなじレベルの人間としかコミュニケーションがとれず、 高い知的レベルの人と遭遇すると拒否反応を示し、自分の殻に閉じこもって自衛に走るので、結局のところ、 ある一定の知的レベルから上にいくことは永久にできないのである。」とあります。
・内輪で盛り上がっているような内容を堂々と掲げる ・いちいち「権威」や「学歴」要素を盛り込み、一方で拒否反応を示す ・自分の気に入らないものに関しては全否定 ・自身のいち体験で得ただけのことを、さぞ公に認められた事実であるかのように書く ・聞きかじっただけのことを、まるで昔から精通していたかのように書く ・明らかに独りよがりな主張なのに自衛の為、主語をわざとぼかして書く
…著者は、インターネット住人にこういうイメージでも抱いているのでしょうか。 どちらにしても「初心者のバイク選び時のミスに関する記述」に留まらない、非常に扱うフィールドが大きい本です。
自転車や業界の専門的な記述や、著者の「ものの見方」に関しては面白いです。 ただ、ロードバイクと業界に関する予備知識が求められる内容であり、「入り方」を学ぶのに適した本は他にもあると思います。
価格評価→★☆☆☆☆ 評 価→★★☆☆☆(確かに広告記事などではお目に掛かれない内容だと思います。 タイトルとの乖離は凄く気になりますが。)
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yama-taku 2009-10-2 22:50
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エンゾ早川 まちがいだらけの自転車えらび
購入価格 ¥1500
自転車乗り初心者の私としては、玄人のご意見でしたので。 読み物としては非常に面白く読めました。 例えば、「自転車は価格と性能が一致しない、ホンネ話」などなど。 雑誌文面の裏側の業界の臭いってのかな。 大人の社会の経済論理ってのかな。 そこが垣間見れたのがとても面白かったです。
こういうのって、どの業界でもあるじゃないですか。 私の勤めるIT業界でも、あそこは駄目だとか、あそこは安いけど モノもいいとかあります。 そういうの、第三者が見聞きすると面白いわけで。 そういう楽しさというのは感じます。
本書の内容はまんざらではないと思うので。 私もいずれは、きっちりお金をかけるところはかけて。 今の自転車を卒業できるぐらいになれば、自分の体を採寸して。 適正フレームをオ-ダービルドして、自分でゼロから組み立て したいなと思いました。
一方で。 とはいえ、確かに著者様は、個性派で。 文章が鼻につくところがあるにはあります。
私も、それなりに熱中して。 今は、120Km程度の走行や、振取程度はできるようになったのですが。 (年間200日は走ってます)
自転車って、人それぞれの楽しみ方があるので、著者様の言うような 「拝金主義」であるとか「安物買いの…」という失敗。 それは、それで有りだと思いますし。 それしか知らなくても、それはそれで良いんじゃないかなと思います。
自転車乗りってのは、そんなに崇高なものではなくって。 楽しいから乗る。 金のある奴は、DURA-ACEから入ってさっさと飽きちゃう。 一方で、お金のない人は、SORAから入って、105なんか買う度に感動 する。
どちらでもいいと、それでいいやんと思うんですね。 それぞれ人の勝手ですし。 そこを、頭から、「いい」「くだらん」という職人気質で片付け ちゃうのはどうかなと言う面がありました。
また、著者様ご自身は、現代風のテクノロジストを自負されている ようですが。 経験や勘だけではなく、他の業界で一般的に使われる現代技術。 トルクレンチ、水準器、レーザー照準機など。 こう言うのを使ってからおっしゃられた方が説得力が増していいと 思いました。
ま、とはいえ自転車好きな方には変わりなく。 次回作、あれば見てみたいモノですね。
価格評価→★★★☆☆(別にいいんじゃないかな。素人は楽しい。) 評 価→★★☆☆☆(自転車に関係ない持論展開部分はあっさりでいいかも)
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johan 2009-11-12 11:22
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エンゾ早川 まちがいだらけの自転車えらび
購入価格 ¥定価
まぁ、面白いし参考になる部分もあった。 でも、完成車でカーボンでコンポがシマノでクリンチャーのバイク 乗ってる人(大多数だよな)は気分を害すだろうな。 正論も多いのだが、押し付けがましい。 また都合の悪いことは「大人の事情」とやらで誤魔化し一貫性はない。 完成車買おうが、コンポ自慢しようが、BDー1で山に行こうが 本人が楽しけりゃいいと思うんですが、間違ってますかね?
価格評価→☆☆☆☆☆(予備のチューブを2本買うべきだった) 評 価→☆☆☆☆☆(メットは被れよ、ライトも要るだろ)
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EricDolphy 2010-4-25 15:32
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エンゾ早川 まちがいだらけの自転車えらび
購入価格 ¥100(古本)
珍しく、近所の古本屋に自転車関係の本が激安であったので購入して読んでみました。 近々、ロードを購入しようかと思っていたところでしたが、情報は乏しくほとんど参考にはなりそうもないです。 というのも選択肢で出ているのはほとんどGIOSだけですし、他はほとんど貶すくらい。 あっ、千葉洋三氏との対談の部分は面白かったです。
「幸福な自転車乗りになるための正しいロードバイクの買い方」という副題がついてますが、 「黙ってうちの店で言われるままに買うこと」という答えしか提示されてない感じです。 前のreviewerの方々も書いておられますが、幸福は本人次第であり、私も押しつけられるのではたまらないと思います。
本書はカテゴリーとしては宗教勧誘本に近いかもというのは言い過ぎかな?
著者のペンネームのエンゾはおそらくJean Renoに風貌が似ていることから映画グラン・ブルーでの 彼の役名からとったのではないかと推測されますが、映画とRenoが好きなだけに悲しくなってしまいました。 本物の映画のエンゾなら「ははっ、楽しみかたなんて人それぞれさ。幸福?自分で探せ!」って言うことでしょう。 類似品にはくれぐれもご注意をです。
ツッコミどころ満載で 「まちがいだらけの自転車えらびの本のえらび」が書けそうなくらいの本です。
価格評価→☆☆☆☆☆(100円で買ったのに後悔したという稀有な本) 評 価→☆☆☆☆☆ 年 式→2008
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Harley-Davidson 2011-2-1 17:30
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エンゾ早川 まちがいだらけの自転車えらび
購入価格 ¥1,500
1台目の自転車買ってから本屋で購入。
最初・・・「えっ~、クロモリフレームで組むのが正しいのですかぁ?(自分はアルミ完成車を買ってしまった!)」
途中・・・「なんで、Trek乗りとGiant乗りが問題児と相場が決まっているのか?(自分はInterMaxなのでセーフか? 2台目はTrek)」
最後・・・「Giosならイタリアでも台湾でも同じ、Why? わけ分からん・・・」
この方、いろんな本を出していますが、 最近はカーボンに乗ってヘルメットも被って登場してます。
InterMaxを扱っていると書いていますが、 お店はInterMaxの取引先に掲載されていませんでした。
ただし、 心拍計が重要なのは理解できますし、 実際に使っています。
Giosに乗っている人を見ると、 「この人、早川教の信者かも」 と思えるくらい、影響力のある本だと思います・・・。
価格評価→☆☆☆☆☆(立ち読みの価値あり) 評 価→☆☆☆☆☆(Giosは買いたくないと思う)
<オプション> 年 式→2008 カタログ重量→ g(実測重量 g)
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