購入価格: BR-5700付属品
標準価格: ¥754 (税込) ※1ペア
『ドライ時の制動力が高い。擦る音が小さくリム攻撃が低い。ウェット時は制動力が低下するので注意』
■BR-5700付属のR55C3
SHIMANO R55C3はロード用のカートリッジタイプのブレーキシューだ。私がシングルスピードのGIANT FIXER Rに取り付けたBR-5700に標準で採用されているシューがこれだった。ブレーキ特性は「ドライ、ウェット共に高い制動力」とある。
■ドライ時の制動力は素晴らしい
テクトロのブレーキでは、30km/h程度のスピードでもシューを引きずるだけでなかなか止まらず怖い思いをした。R55C3ならキャリパー自体の剛性と相まってコントロールしやすく、しっかりと止まれる。少なくともBR-5700で使う分には制動力に大きな不満はない。
■音が静かでストレスを感じさせない
シューを触ってみると、テクトロのブレーキシューよりもずっと柔らかく、Vブレーキ用のS70Cより若干柔らかい。ブレーキの種類が違うので単純には比較できないが、ブレーキをかけた時の静かさはS70Cよりも上だ。シューをリムに当てても擦る音が少なく、ストレスを感じさせない。
■リムへの攻撃性は低い
テクトロのブレーキシューはリムへの攻撃性が高く、納車の帰り道でブレーキ面のアノダイズド加工を剥がし、破片がシューに食い込んでしまった。一方、R55C3搭載のBR-5700に変えてからはこのようなことがなくなった。
尚、2年ほど経ってもFIXER純正ホイールのリムの摩耗インジケーターはまだまだ残ったままだ。DT SWISS RR858(フロントのみ)、Halo Aero Track Wheel(リアのみ)、KINLIN-XR300との組み合わせでも、このブレーキシューはリムに優しく静かに止まる。
■削りカスが出やすいがまだ使えている
約2年使用しているにもかかわらず、BR-5700を買った時に付いていたR55C3をまだ使っている。シューが柔らかいこともあって削りカスはそれなりに出るものの、シューに厚みが十分に残って長持ちしている。尚、削りカスはフォーク、シートステー、キャリパーに付着するので、まめにクリーニングする必要がある。
■ウェット時の制動力は大幅に低下する
実際に雨天時に走ったが、ドライ時に比べて制動距離が大きくなってちょっと怖かった。このシューで雨天時に走る場合は、スピードをかなり落として安全運転を心がけるしかない。また、シュー摩耗量もドライ時と比べると大きくなる。
シマノのカタログによると、「R55C3はドライ、ウェット共に高い制動力」というブレーキ特性を持つが、ウェットな状況下でも常に高い制動力とコントロール性を発揮するM-Systemとは書かれていない。ウェットで高い制動力と言っても、マルチコンディション用のVブレーキシューほどではないと思われる。実際の使用感と併せて考えても、ウェット時の高い制動力は期待しない方が良いようだ。
■ドライ時においては大満足
ウェット時の効きは十分とはいえないが、ドライ時においては制動力が素晴らしい。柔らかいシューのおかげでリムに擦る音がせず、リムへの攻撃性が低いので満足している。そろそろブレーキシューを交換しようと思っているのだが、R55C4もちょっと気になっている。静粛性とリムへの攻撃性が同等ならR55C4も試してみたい。
・取り付けたばかりのBR-5700。シューのR55C3もバリがまだ残っている。
価格評価→★★★★☆ (元々高くないが、2年以上使えていることを考えると更に安く感じる)
評 価→★★★★☆ (ドライ時は全てに置いて素晴らしい。ウェット時は制動力が低下するので注意)