購入価格 ¥9,142 (Amazon.co.jp)
¥1,980程度で購入したポンプ(口金はヒラメに交換)を使用していたものの、
ポンプ自体の剛性不足やポンプの限界まで頑張って7.8barしか入らない(8barに到達しないとか。。。)
何より全体から立ち上る安っぽさが気になっていました。
安っぽさが気になってしまったのは、用品店でLezyneのポンプを見てしまったからだと思います。
金属製の細身なボディに木製のハンドル。全体を見たときに完成されたデザインをもつLezyneのポンプは、
ヒエラルキー的に自分の安ポンプが惨めに思えるのに十分すぎる魅力を持っていました。
購入にあたっては上記のとおりLezyneのものや、Topeakなどの有名どころも検討しましたが、
なかでもSKS AIRBASE PROについては「最高」という感想があちこちでありましたので、
1万円で「最高」とやらを体験できるのなら試してみようと思い購入しました。
(Lezyneのポンプと価格帯も同じでしたのでどちらにしたものかは悩みましたが。。。)
以下、使ってみてどうだったのか、だらっと書いてみます。
※レビュー内容の注意点として、口金(ヘッド)はヒラメ(縦/横)を使用していますので、
純正の口金でどうのこうのという内容ではありません。
ヒラメを前提にお読みくださいませ。
(ヒラメの縦/横は本ポンプのポンピングに影響しません、お好みでお選びください)
[安定感について]
ポンプ自体ががっしり(実際に重量もそれなり)としていて、
ベースを足で踏まなくても安定したポンピングを行えます。
軽量なプラスチックポンプではポンプを安定ためにしっかりとベースを
踏みつけたりしますが、SPD-SLなどクリート付きのシューズを履いている場合には
クリートが滑ったりとかなんとかで微妙な嫌な感じを覚えることがあるかと思いますが、
SKS AIRBASE PROではそもそも踏んでいなくても超安定なので、
このあたりのもやもやが存在しません。
ただ、SKS AIRBASE PROにおいてもクリート付きシューズで踏んで押さえる場合に
多少滑ったりするのはさけられないようです。
(ベースそのものに若干の滑り止め加工があるものの、効果はあまり...)
[実際のポンピングについて]
元の安ポンプとは雲泥の差でした。
8barにやすやすと到達し、チューブラータイヤにタイヤ指定上限値の12barを
充填するのも苦労とはほど遠い労力で行うことが出来ました。
ポンピングハンドルを最大限持ち上げると、床面から計測して120cm程度の高さになります。
この120cmというのは私の身長(170cm)でちょうど胸元(心拍センサの位置を想像してください)まで
到達するため、そこまでハンドルを持ち上げると若干窮屈さを感じますが、
上記の12bar充填時も上限まで持ち上げることなく、へそ上程度までの操作範囲で充填が可能でした。
より高い身長をお持ちの方でしたらそれは快適ではなかろうかと思います。
また、搭載された圧力メータが正確な数値を示します。
この場合の正確さというのは、空気を充填したタイヤの空気圧をデジタルゲージで測定した際に、
ポンプのメータにて示された空気圧と同じ圧力を示した、ということです。
これまではポンプで空気を入れた後に毎回デジタルゲージで圧力を測定し、
ああ、また8barも入ってないよ。と嘆いていたのですが、
これからはデジタルゲージを持ち出さずともタイヤ内の空気圧を知ることが出来るため、
空気圧管理の行程がひとつ短縮されます。
[全体を通して]
確かによいです。間違いのない選択だと思います。
しかし¥5.000のポンプと比べてどうか、というと微妙なところではないでしょうか。
ポンピング動作の各工程のひとつひとつをすばらしい精度で為すことが出来ますが、
最終的に空気圧をどうするかという求める結果に対しては
SKS AIRBASE PROでもそれ以外でもそれほど大きな差は生じないと思います。
(いや、もちろんだめなポンプも世の中にはある。冒頭のだめポンプは産業廃棄物レベルです。)
日常の空気圧調整の行程をひとつひとつ完璧に行いたい、
ほんの少しもイライラしたくない、すべてに満足したい、という方にはおすすめです。
ちなみにSKS AIRBASE PROで「最高のポンピング」体験は出来ると思いますが、
空気圧調整の「最高」というのにエアコンプレッサ+圧力管理に匹敵する物はありません。
あくまで手動での空気充填作業に必要な工具最高を提供する製品かな、と思います。
[番外:ヒラメについて]
SKS AIRBASE PROには純正の口金をホールドするため、独自形状のスリットが
圧力ゲージの根元についています。
このスリットに純正口金の出っ張りを引っ掛けることでホールドする訳ですが、
口金をヒラメなどに変更した場合には当然このホールド機能が使えません。
ホースをハンドルに巻き付けるか、純正の口金を分解して(簡単に分解できる)部品を
転用してスリットを活用するなどの対策を行わないと、
せっかくのヒラメがぶらぶらすることとなり、これがなんとなく嫌なポイントになります。
なのでポンプのスリットに適合する出っ張りをヒラメにコピーしてみました。
ヒラメがあたかも標準採用のような雰囲気です。
完璧を求めるなら要塗装ですが、さすがに、そこまでは・・・うーん。