購入価格 ¥8,250/本
ウルトラロマンスなおっさん達が世に送り出す、ウルトラなタイヤ達。
それがULTRADYNAMICO(ウルトラダイナミコ)。
全てのモデルがグラベルバイク向けというかなり思い切ったラインナップであるが、中でもMARSシリーズは最も太い58mm幅。
この太さはもうほぼマウンテン向けタイヤ(それでも想定されるメインは舗装路らしい)。
実際投稿する際にクロス(グラベル)向けにするか悩んだが、たとえ雪でもグリップする特徴的なパターンとその幅により、マウンテン枠で投稿させて頂いた。
さてこのMARS JFFであるが、ウルトラダイナミコのRace/JFF仕様の共通点としてサイドウォールが非常に薄い。
ロード用決戦タイヤに匹敵する薄さである。とはいえトレッド面から少しはみ出してゴムがかかっているので、路面の異物によるサイドカットの心配は少ない。
そして指定空気圧がかなり低い。
このMARSシリーズはサイドがペラッッペラのJFF、ゴムで覆われているRobusto(丈夫の意)、どちらも最大2.4bar。
ヘタなマウンテンタイヤより指定圧が低い。当然常用するにはこれより下の圧で使うので、実用で2barとかそれ以下で運用することになる。
タイヤサイドに記載はないが、指定最低圧は1.6bar。
そして当然のようにチューブレスコンパーチブル(-レディ)。もともと薄いサイドと低圧指定であるから、乗り心地がさらに良くなる。
私もチューブレスで1.8barにて運用していた(現在はRobustoに履き替えたうえで軽量チューブを入れ、同じ空気圧で運用している)。
さて、肝心の走行感をば。
まずは舗装路。
太さ故の走り出し(起動)の重さ、加速の鈍さはある。とは言え太さ(58mmですよ?)を考えたら軽いタイヤなのでむしろ加速しやすい部類。
グリップに関しても必要十分。というか雨でも滑ったことすらない。
アップダウンの激しい南多摩尾根幹線道路(尾根幹)でも特に走りが重いとかはない。
下りに関しても、剛性が足りないとか、アンダーステアが出るとかそういうことはなかった。
というかこのタイヤの場合、路面に小石や枝などの異物があったところで特に支障なく踏み越えていく。そして狙ったラインにすんなり行ける。
一時期話題になったロードバイク用ラジアルタイヤのような感覚である。ぶっといしブロック系だけど。
サーキット走行(袖ケ浦フォレストレースウェイ)でもその特性を遺憾なく発揮。トラブルで縁石や草地走りなどをせざるを得ない場面があっても安心安定。
続いて未舗装路。
本領発揮である。狭山湖グラベルにも行ったが、ハードパック程度で滑ることはなかった。
特徴的なパターン(大量の▲)が砂利をガッチリ掴んで滑らない。泥捌けもいい。
降雪時に試走した時も、アイスバーン以外なら10~15cm程度の積雪ならそれなりに走れた。ブレーキも普通に効くし曲がれる。
流石に深い砂はダメでした。埋まる。当たり前だ。
裏返すと、深い砂や凍結以外の路面なら大抵走れる、まさに自転車版オールシーズンタイヤ。
それでいて減りが早いかというとそうでもない。
グラベルやオフロードも行く私は余裕をもって5分山で交換したが、それでも1,500kmほど走っていた。
並み居るブロックタイヤが同じような環境では1,000km程度(早いものでは800kmとか)で5分山に到達するのを考えると、まあ減りも遅い部類なのでは。
総評すると、マウンテンやアドベンチャーなバイクを持ってて舗装路を軽快に走りたいけど未舗装路も行くよ、という方にはほとんど手放しでオススメできるタイヤですね。
ほぼスキンのサイドが心配な方には、全面ゴムゴムのRobusto仕様があります。
価格評価→★★☆☆☆(アドベンチャータイヤ高いよう・・・)
評 価→★★★★☆(とはいえ物はパナレーサー製ということもあってか非常に良い。気に入りすぎてRobustoを買った)
年 式→20??-
カタログ重量→ 620g