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阿蘇中岳南登山道は、その名の通り阿蘇中岳の南側から阿蘇中岳に至る道路である。
登山道という名前だが、普通の県道で全線舗装されている。
2019年秋からの噴火による降灰の影響で本当に上がれるかどうかは風向き次第なのですが、運良く北東方向に火山灰が流れている日にアタックすることが出来ましたのでレビューしたいと思います。
~スペック~
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距離 12.5[km]
標高差 650.2[m]
平均勾配 5.2[%]
R325とK111の交差点標高 491.7[m]
阿蘇山上広場標高 1141.9[m]
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いきなり本題から逸れますが、スタート地点は南阿蘇の水源地帯のど真ん中。
池の底から毎分〇トン単位で湧き出してくる天然ミネラルウォーターが無料で飲み放題だ。しかも、複数の水源の中からお好きな味を選べます。是非補給して行ってください。
食料補充の場合は登山道入口付近にコンビニがありますし、もう少し走れば飲食店や道の駅もあるので是非ご利用を。
さて、補給が済んだら登山道に入りましょう。
景色的には外輪山と同じ、前半森林/後半草原パターンとなっております。
前半の森林区間では針葉樹と広葉樹両方見を見る事が出来、途中には渓流が流れていたり滝があったりと基本的に展望の無い森の中でも結構楽しめます。
路面も綺麗なうえ、降り積もった火山灰によって路面の細かい凹凸が均されており、乗り心地は異常な程良い(笑)
時々車が通ると火山灰が舞い上がりますが、あまり交通量もないのでそんなに気にはなりませんでした。
また、森林区間では横から合流してくる林道のような支線が何本かあり、上り始めにこちらの道を選択することも可能です。
森を抜けると山の急斜面をジグザグに上る草原地帯に入ります。
この区間から南阿蘇が一望できますが、ジグザグ区間は比較的短いためもうちょっと高度を稼いでから写真を撮ろうなどと先延ばしするとすぐ見えなくなってしまうのでお早めに。
山の上に出るといったん傾斜が緩み牧場の脇の展望所に出る。
山の斜面はとんでもない角度だったが、道はジグザグだし、上に出れば結構平坦(なだらかな上りのみ)なのだ。
草原の中をまた上っていくともう一つ展望台があり、ここからは先程の牧場が一望出来ます。
この付近まで来ると、進行方向にただ事ではない量の噴煙が上がっているのが見え始めます。風向きによっては火山灰と火山ガスの中を走る羽目になるので事前確認はしっかりと行ってください。
更に進んでいくとトンネルがある。
迂回路は無いので必ずここを通らないといけない。
結構長いので昼間の通行でもライト必須だ。
クルマの交通量は少ないのでサクっと抜けてしまうのが吉なのですが、もし爆発的噴火に遭遇したらここに逃げ込まないといけないのでトンネルの存在は有難くもある。
現実世界でこういう状況になりたくはないですからね。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/myalbum/photo.php?lid=1685万が一のためにもトンネルの存在と距離感は必ずご確認ください。
トンネルを抜けるとそこはもはや荒野。
RPGやファンタジー映画でいうとラスボスの少し手前の世界観だ。
乗鞍や渋峠にちょっと似てるかも。
さらに進んでいくと観光ヘリの音が聞こえてきて、やがて丁字路に突き当たる。ここを右折してすぐがゴールの阿蘇山頂広場だ。
山頂広場という名前だがここは山頂ではなく山頂に向けて出発するための広場と解釈した方がしっくりくる。丁度、乗鞍の畳平や富士スバルライン5合目広場みたいな感じなのだが、噴火中という事もあり観光客はまばら。
この駐車場は中岳火口から1㎞のところにある。
言い換えると、噴火警戒レベル2発令時の立ち入り禁止エリアギリギリの場所。
そして訪れた際は警戒レベル2だったのでこれ以上は進めなかった。
噴煙はボフッ...ボフッ...という感じで不規則に次から次へと出てくる。
繰り返しますが、ここは爆発を食らったら死ぬ距離。
中々の緊張感だ。
火口の淵まで行く有料道路とロープウェイは閉鎖中ですが、土産物屋さんは営業中。
補給も可能です。
駐車場脇の交番もちゃんとやってますよ。
~まとめ~
噴火中の火山に向かって火山灰が降り積もった大地をヒルクライムするという中々レアな体験が出来るかもしれない登山道という名のついた県道。
アタックする前に火山灰が流れる方角などの確認をしてから突入することをお勧めします。
また、ヒルクラ開始エリア付近の湧水地帯での水分補給もおススメです。
価格評価→★★★★★(無料なので)
評 価→★★★★★(ちと怖いが中々レアな体験でした)
<オプション>
上り切ったら別の道から麓へ降りるのもお勧め。
草千里ヶ浜や米塚はこちら方面です。