購入価格 ¥3,553(税込:モノタロウ)
工事・作業現場における安全装備等を製造するメーカー、アゼアスの反射ベストです(作業現場用)。
私が購入したS/Mサイズは、高視認性衣服の規格であるJIS T 8127のクラス1に相当します(L以上のサイズはクラス2に相当)。
PBP2019の公式パンフレットに、「EN20471規格に対応した反射ベストを着用すること」との記述があったこと。
また、市場にある同規格の適合ベストは、メーカー間の外観の違いが少ないことなどから、現段階からこれを着用した走行感に慣れておくことを考えて購入しました。
……さて、反射ベストがこれで13種類になったな……(あら、こんなところに泥沼が)。
●外観など
先日、baruさんがレビューされている、AZ LITE 10620の姉妹品になります。
アゼアス AZ LITE 10620
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=16268&forum=66 外観からわかる10620型との違いは、以下の通りです。
・前の合わせがファスナー
・メッシュ素材不使用
・裾丈が長い(バックポケットは走行中には使えない)
・上の段の反射帯がコーティングされた硬質ビニール製
なお、色展開としては蛍光イエローとともに、蛍光オレンジのタイプもあります。
私は、個人的に馴染みのある蛍光イエローを選びました。
製品外観
フラッシュ撮影
10620型と比べると細身のカッティングになっており、普通に着ても、思った以上に体にフィットする構造になるかと思われます。
ただし、こちらは前の合わせがファスナーであり、胴回りのフィット感の調整が効きません。
さらに、上側の反射帯が硬質のビニール製で、胴回り(肋骨の下端あたりに相当)は、ほとんど伸縮しません。
よって、購入する際には、メーカーが発表しているサイズ表をもとに、胴回り基準で考えたほうが良いと思います。
実際に着た感じでは、サイズが小さいと、かなり窮屈(ヒルクライムなどで大きく息を吸うのが苦しい感じ)になると思われます。
●使用感
私が使用する場合、早春や秋などの、低温期のブルベで使用する形になると思われます。
以下、テストで走行した際の感覚をもとに記載しますが、その時はモンベルのジオラインM.W、パールイズミのウインドブレークジャケットの上に着用したため、かなり着膨れ状態だったことを参考まで書き添えておきます。
(1)着用感
おそらく、10620型よりも体にフィットした感じになると思われます。
というか、体に馴染まないうちには、上段の反射帯が窮屈に感じられるくらいです。
購入時には、サイズ選びを慎重に行ったほうが良いと思われます。
また、170cmの私が着用すると、裾丈がスーツの上着と同じくらいになるほど下まであります。
前傾姿勢になる際に引っかかったり、ペダリングの邪魔になったりしないか心配でしたが、裾の両サイドにスリットがあり、動きを制限することはありませんでした。
裾の両サイドにあるスリット。
これがあるため、
体の動きは制限されない。
蛍光色部分は、緻密に編まれたトリコットメッシュ生地になっています。
見た目としなやかさは、L2SのVisioplus(PBP2015のオフィシャル反射ベスト)や、WowowのFlandrienとほぼ同じです。
生地の表面の大写し。
蛍光色部分は、
すべてこの生地。
国内ブルベでFlandrienを使っている感じからすると、このベストも薄手の半袖ジャージを一枚、重ねたくらいの保温性があると思われます。
盛夏期に着用するのは、できれば避けたいところです。
左胸のポケットは、ブルベを走る皆様にわかりやすく言えば、ちょうどブルベカードが収まるくらいのサイズ感です。
なお、防水性は皆無なので、もしカードを収めるなら、汗染み防止のビニールと、落下防止のクリップを併用した方が良いでしょう。
(2)重量
手に持つと、見た目よりしっかりと重量を感じます。
本製品は、SNSで教えていただいた情報では、10620型よりさらに30g重い、約260gの重量があります。
メッシュ不使用、丈が長い事が重量増に繋がっているのかもしれません。
なお、着てしまえば重量感はそんなにありません。
風でばたつく感じもほとんど無く、走行の邪魔になることはありませんでした。
(3)視認性
昼夜を問わず、かなり高い視認性を持つと思われます。
裾丈が長く、背中側も尾てい骨のあたりまでを蛍光生地がカバーしてくれるため、自転車の乗車姿勢でも、後方からの被視認性は高いと思われます。
タグにある安全規格表示。
JIS認証まで取っているかは不明。
また、上段の反射帯がコーティングされたビニール製なので、ガラスビーズの反射帯よりも磨耗に強く、夜間の視認性をより長期に渡って維持できそうに思われます。
ただし、その反射帯が固くて折り曲げにくいため、コンパクトにまとめるのが難しのは難点です。
このモデルも、ぎりぎりまで頑張って、オーストリッチのSL-100より少々、小さいくらいにまとめられるかどうか、という感じです。
ベスト自体をもっとコンパクトにできないかとも思いますが、蛍光生地や反射帯の面積、太さなどが細かく規定されているため、これ以上、小さく切り詰めるのは困難なのでしょう。
また、この辺りが、各メーカー間で規格対応品の外観が大きく変わらない理由でもあるのでしょう。
●まとめ
JIS T 8127(EN20471)のクラス1に適合したベストで、作業用ベストとしては、かなり体にフィットするカッティングになっています。
ただし、胴回りに伸縮性皆無の反射帯が使われているため、体より小さいサイズだと、締め付けがきつく感じられると思われます。
個人的には、もう少し伸縮性があって、コンパクトなベストがあってくれるとありがたいのですが、安全規格の中で蛍光色生地や反射帯の幅・面積が細かく規定されているため、これ以上、サイズを切り詰めるのは難しいと思われます。
とにかく、現状、市場に出回っているEN20471対応のベスト(ほとんどが作業用)は、メーカーを問わず外観がだいたい同じなので、PBP2019参加を考えている皆様は、国内で入手可能な製品で着用感に慣れておくのが良いかもしれません。
なお、2018年12月現在、アゼアスのホームページを見ると、この製品はメーカー在庫終了とともに販売が終了する見込みであるそうです。
気になる方は、早めに入手するようにした方がよろしいかと思われます。
まあ……個人的には、着用感の調整幅がある10620型の方が、万人にお勧めできると思いますが……。
価格評価→★★★☆☆(←購入価格基準。欧州圏のEN1150規格適合品の通販価格と比較すると、安いと思われる)
評 価→★★★★☆(←現場用ながら、自転車で使っても変な感じはしない。胴回りの伸縮がほとんど無いので、サイズ選択は慎重に)
<オプション>
カタログ重量→?g(実測重量:SNS情報で、約260g)