購入価格 ¥1,500円くらい
広島県呉市の有限会社ベターライフさんが販売する羊羹です。
まあ、いわゆる羊羹なのですが、本製品は少々変わりダネと言いますか……。
この羊羹は、太平洋戦争中の海軍将兵の間で非常に人気があったという、給糧艦「間宮」で作られていた羊羹をモデルに、当時のレシピで再現されている製品です。
「間宮の羊羹」については、最近は、当時の海軍をモチーフにしたゲームなどで、疲労状態を解消してやる気満々の状態にするための課金アイテムになっていたりするので、ご存知の方も多いでしょう。
製品化のために参照したレシピは、「海軍主計兵調理術教科書」など、艦艇の食堂などで調理を担当する兵員向けの教本をもとにしているそうです。
給糧艦の間宮には、民間から徴用された和菓子職人が乗船していたらしく、厳密な話をすると、間宮で提供されていた羊羹とはまた違うものになるかもしれませんが……。
前置きが長くなりましたが、この商品は上記のような由来があるため、一般の商店での取り扱いは稀で、横須賀や呉など、海軍ゆかりの町のお土産品として販売されています。
私は広島県呉市にある、呉市海軍歴史科学館(通称、大和ミュージアム)を訪れた際に、100%ネタとして購入しました。
ちなみに、パッケージは上の画像の物とともに、近年の世相を反映した、女の子のイラストが描かれたものがあったりします。
中身は同じなので、好みで選べば良いと思います。
●外観
筍皮を模した包装紙を開くと、小分けにされた一口羊羹が4個、入っていました。
一本物が入っていると思っていたので、ちょっと意表を突かれましたが、補給食として使うには都合が良いかもしれません。
55g×4包。
だいたい、一般的な一口羊羹と同じサイズ。
外の厚紙包装を剥がして
アルミ包装を剥がして、
やっと製品と対面。
装甲が厚いよ(^^;)。
見た目は、一般的な練ようかんと大きく変わりません。
原材料は砂糖、小豆生餡、寒天、塩のみで、カロリー量や栄養価などの表示はパッケージにはないので、詳細不明です。
一応、再現の元になった「海軍主計兵調理術教科書」に残っているレシピ(5人前)だと、
小豆:250g
砂糖:750g
寒天:7g
水:500ml
と、なるらしいので、栄養学に詳しい方は、羊羹55g当たりのカロリー量に計算してみると面白いかもしれません。
●食感その他
アルミ包装は、コンビニ販売の一口羊羹と同じ感覚で剥がせますので、もしも自転車の補給食として使用するならば、アルミ包装だけを残した状態で持ち歩くのが良いでしょう。
食感は、コンビニ販売の一口羊羹と比較すると、わずかに硬い歯ごたえを感じます。
歯ごたえといい、味わいといい、お盆に親戚の家に遊びに行った時に、お茶請けで出てきた町の和菓子屋の羊羹を思い出すような感じです。
コンビニで食べ慣れている、最近の製法による羊羹と比較すると、寒天や水飴による柔らかい食感とは違い、砂糖でしっかり固まっている、という感じがします。
実際、海軍レシピで作った羊羹は、しばらく放置すると、表面に糖衣ができるほど、しっかり砂糖が入っているらしいので、この製品も同じ感じなのかもしれません。
まあとりあえず、栄養価やカロリー量がわからないので、補給食としての有効性については不明です。
ゲームの課金アイテムのように、いきなり疲労が回復して、やる気が体にみなぎる、なんて事も起きません。そもそも、そんな効果があるのは、疲労がポンと(以下自粛)。
ただし、戦場の厳しい環境にいた先の大戦の海軍将兵に大人気だったという、「ふるさとの甘味」の再現として、面白い製品だと思われました。
難しいことを考えず、雰囲気を味わう製品として楽しむのが、本来的な楽しみ方になるでしょう。
●まとめ
旧海軍の主計科で使用されていたレシピに基づいて再現された羊羹です。
食感は、近年の一口羊羹と比べると、寒天や水飴の柔らかさより、砂糖でしっかり固めたという雰囲気が強く、町の和菓子屋の羊羹を思い出す感じです。
栄養価やカロリーが不明なので、補給食としての有効性は気分次第、という所になるでしょう。
しかし、先の大戦における「間宮」の逸話に関連した雰囲気を味わう製品としては、なかなか面白いと思います。
まあ……入手性はかなり限られており、横須賀、呉以外の地域では、通販頼みになるのが、個人的には残念です。
価格評価→★★★☆☆(←コンビニの一口羊羹4個分と考えると、少々高め?まあ、雰囲気を味わう物でもあるから……)
評 価→★★★☆☆(←個人的には★5なのだが、CBNのレビューの評価としては、こんな感じ)
<オプション>
カタログ重量→55g×4包