首の破断とリムやニップルの破壊を考慮しなければ最大スポークテンションは
P=ρsu*A
P:スポークテンション(N) ρsu:降伏点(N/mm^2) A:断面積(mm^2)
で無慈悲に求められるはずなので暇つぶし程度に考えてみました。
しかしスポーク材質の物性なんて基本書かれていない。
とりあえず以下の材質について考えてみる。
SUS302(≒AISI302)はサピム製スポークの材質、SUS301-CSP(H)はググったら出てきたステンバネ材。
任意1と任意2はDT Revolutionが1000~1300Nで伸びるという某ラボの記事から求めた値です。
…耐力ってなんだ?
SUS302(というか18-8ステンレス)に降伏点は無いので計算にひずみ量が0.2%時の応力(0.2%耐力=耐力)を使います。
つまり世間一般的にはDT Swissのテンション表の如き曲線を描きながら最終的に破断する事になっているはずなんです。
まあこの辺は気にしないでおきましょう。
とりあえず計算してみるのは一般的な、
Sapim CX
Sapim CX-RAY
DT Revolution(レボ)
DT Competition(コンペ)
DT Champion(チャンピ)
の5種類。
で、CXとCX-RAYは断面積計算するのが面倒なので比重が近い奴、つまりCX=チャンピ、CX-RAY=レボの断面積を使います。
…断面形状関係ないから結果もCX=チャンピ、CX-RAY=レボになるやんけ!
(なので#15スポーク=コンペになります)
という訳でCXとCX-RAYは加工硬化を考慮してみます。
レボもコンペもバテッド部加工してる?気にしない方向でお願いします。
加工硬化についてはググったら出てきたn乗硬化則を使います
ρ=C(εp)^n
最大荷重条件(εp=n)から公称応力(引張強さρ)を求める式に耐力を突っ込んでCを無理矢理逆算、そこからそれっぽいρを求めました。
…はい、多分この値間違ってます。
で、求めた結果がこちらです。
うわーCX-RAYよえー(しろめ)
とりあえずチャンピが任意1の時点で181kgfを超えました。ホンフゥのカーボンリムがMAX180kgfだったような…実質青天井?
CX-RAYがほぼレボと変わらない結果になったので別の値を使ってみます。
SUS301-CSP(H)の耐力は引張強さの約78%でした。これを使います。
SUS304(18-8ステンレス)だとρ=1300(εp)^0.45というデータを発見。
コレに最大荷重条件で求めた引張強さの78%(≒708.2N/mm^2)を用いてみると…
CX-RAY:1253.5N
任意2以下なんだからまぁそりゃそうだよな。次。
サピム曰くCX-RAYはバテッド部の引張強さ(?)が1600N/mm^2とあるのでこれを使用。
…引張強さ1461N/mm^2近辺ってがっつり熱処理したばね材ですね。
チャンピの任意2に近い値になりました。これなら青天井ですね。
ん?サピムのLaser(DT Revolution同等)もバテッド部引張強さ1500N/mm^2?知らんな(しろめ)
【結論】
なるほど、わからん。
価格評価→☆☆☆☆☆(楽しいけど光熱費と時間の無駄)
評 価→☆☆☆☆☆(#14プレーンは首とニップルとリムが限界を決めるって事?)