DT SWISS PR1400 DICUT OXIC
DT SWISS PR1400 DICUT OXIC
購入価格 \89,949@Bike24(Paypal)+消費税\4,000+通関料\200
・導入にあたって ロードバイク歴こそ10年とそこそこ長いように感じますが、その殆どが完成車を買った状態のまま乗っているだけでした。 昨年夏にアクシデントでフレームを入れ替えることになり、パーツ交換の意義を感じたため効果の高いホイール交換に手を出してみることにしました。 ホイールメーカーとしては、シマノ、カンパニョーロ、マビックぐらいしか知識が無いところからスタートしています。
・選定の前提条件 まず、クリンチャーであることは最優先としました。チューブラーに興味が無いわけでは無いのですが、 パンク時の修理に習熟、時間が必要であることから除外。 チューブレスに関しては、対応していれば良いが対応していなくても問題は無いものとしました。 いずれ行うかもしれませんが、そこまでチューブレスに拘るつもりも無いためです。 次に決めたのは予算です。10万ぐらいを上限として考えました。予算の範囲内であればカーボン、アルミは拘らない方向で考えます。 買えるのであればボーラワンやその他ハイエンドグレードがありますが、長くこの趣味を続けるためには無理のない出費で賄う必要があります。 ただ、本当に欲しくなったら上限については柔軟に対応する用意があります。実質意味の無い条件に見えますが、自分の心にブレーキを掛けなければなりません…。 アルミであればブレーキ面の加工(エグザリット等)は優先度を上げて採用したいと考えます。 シューの消耗が早くなるデメリットがありますが、ブレーキ性能の向上はそれを上回るメリットだと捉えたので。
・候補の選出(購入を考えた順になっています) MAVIC KSYRIUM PRO EXALITH SL アルミリムのブレーキ面加工の先駆者、マビックです。が、予算を大幅にオーバーのため早々に脱落。海外通販、アウトレットを駆使しても予算オーバー。 種類が多すぎて、年式も含めた各種の差を把握しきれないところも手を出しにくくなった要因でした。
Campagnolo Shamal Mille C17 クリンチャーホイールセット アルミホイール、ブレーキ面加工有り。G3組。有名ブランドと買わない理由がメジャーすぎるぐらいしか見つからない。 予算が少々オーバーしている(11万程度)のが引っかかるぐらい。同グループとしてレーゼロナイトも候補でした。保留。
OSEOUS Commuter 30 クリンチャーホイールセット アルミホイールでブレーキ面加工有り。かつ安い(定価¥82,500、売価¥62,800)。 見つけたときはもうこれで良いんじゃないかと思いました。が、モニター落選したため購入自体を見送りました。
Prime RP-38 カーボンクリンチャーロードホイールセット ここらでアルミに限らずカーボンにも目を向けることに。カーボンクリンチャーでこの値段は他にはなかなか無いのが魅力でした。 当方の使用状況として、平坦を走ることが多いためアルミでは難しい高ハイトなのも魅力です。保留。
Roval CL40 予算はマビック同様大幅にオーバーしていますが、行きつけのショップで取扱があったためしげしげと眺めることが出来ました。 このホイールで、恥ずかしながらDT Swissというメーカーを初めて知ることになります。 調べれば調べるほど、DT Swiss製のハブを用いたホイールが欲しくなってきました。保留。
DT SWISS PR1400 DICUT OXIC DT Swiss製のホイールを調べているうちに、ブレーキ面加工有り(PEO加工)のこのモデルに行き着きました。 何故かCRCやWiggleでは取扱がありません。Steamでいうおま国でしょうか。他の完組は取扱があるのですが…。 (アルミにしては)かなり軽量、エアロスポーク、勿論DT Swiss製ハブ。海外通販であれば予算の範囲内。 国内流通もあるにはありますが、他同等品と比較しても高価なので絶対数が少なく被ることがまず無い、というのもポイントでした。
・DT SWISS PR1400 DICUT OXICを選択した理由 上記候補で最後まで悩んだのはRoval CL40とPrime RP-38でした。どちらもカーボンクリンチャーです。 決め手になったのはブレーキへの不安感でした。将来的にブルペへの出走を考えているため、雨天走行も有り得ること、 長いダウンヒルを走行したときにブレーキに気を払わなければならないことが、最終的にPR1400を選択した理由です。
・国内流通品か、海外通販か 国内定価が16万ほど。海外通販で諸費用込で9万ほど@Bike24。 他には、おそらくBike24で購入したものに1-2万ほど上乗せして販売している業者も見かけました。 英語や輸入に関しては仕事で経験があるため、モノは試しと海外通販で購入することにしました。 昨年秋に比べると、円ユーロの為替レート的には不利なところでしたが、欲しい時が買い時と敢えて無視。 サイトに関して、特に判りにくいところは無かったと記憶しています。万が一事故があった場合にはPaypalなので返金も出来るし、まぁいいかなと。
・取り付け それまで使用していたホイール(Racing 7)から、タイヤ、チューブ、スプロケットを取り外してその全てを再利用しました。 ブレーキシューは付属していたSwiss Stop BXPに交換します。…ここで二点ほどトラブルがありました。BXPのレビューになってしまいますが…。 まず一点目、非常に入れづらい。指で一生懸命押し込んでも全く入りません。グリグリこねてシューが折れたら大惨事になってしまいます。 グリスや油は部位的にNG。本来であればシューを押し込む治具があるようですが、そんなものが手元にあるはずも無く…。仕方ないのでゴムハンマーで叩いて入れました。 そして二点目。付属している六角ネジは絶対に使用しないほうが良いです。精度が出ていないレンチで締めたせいもあるのでしょうが、四ヶ所中二ヶ所でネジをナメました。 レンチを掛けた瞬間から感じるネジの出来の悪さから、トルクを出来るだけ掛けずにそっと締めていてこれです。元からついていた+ネジを再利用しました。
btnkyさんのレビューから23cタイヤが使えることは確認済でしたが、ホイール幅が広がったためかそのままではブレーキアーチを開放してもタイヤが引っ掛かり、 ほんの僅かですがアジャスターで調整が必要でした。元から25cを使っていたり、リム内径が広いホイールを使っていた場合は要らない調整だと思います。
・装着後、200kmほど使用した感想 良く、ホイールのインプレ記事などで「ギアが数段軽くなったように感じる」とありますが本当にその通りでした。 これまでであれば、アウタートップなど入れても殆ど回せずに長い下り坂でしか使えていなかったのですが、普通に回せるようになっていました。 「掛かりが良い」これも感じます。ゼロ発進での加速の反応が上がり、40km/hぐらいまでであれば楽に到達出来るようになりました。 巡行速度自体は高くなっていますが、その維持がリム重量が軽くなったせいか、意識して回していないと難しくなったような気がします。 近所の短めの上り坂を全力で駆け上がったときのタイムが、それまでのベストタイムと比較して-20%と大幅な向上が見られました。 従来であれば息が上がり足が止まりかけた地点でも続けて踏むことが可能になっていて、期待していたとおりの回転性能となりました。 見た目は全体がつや消しブラック、ロゴのみツヤ有りブラックとパッと見て黒一色です。フレームが非常に派手なカラーリングのため 足元で引き締める効果があり大変満足しています。付属のスキュアーも市販しているものと違って黒一色。素晴らしい。 スポークはエアロタイプが取り付けられています。スタンドに掛けて思いっきり回すと風切り音がすごい。 スポークにつけるマグネットは物によっては取り付けられないかもしれません。 ブレーキ性能に関して、これも満足です。フルブレーキすれば簡単にロック出来るレベルの制動力で、軽く掛ければ減速のコントロールも容易と 文句のつけようがありません。これがPEO加工のおかげなのか、シューが柔らかめのBXPのおかげなのかは判断できません。 尚、雨天走行していないため雨中での性能に関しては判りません。ただ半減するとしてもそれなりに予測していれば充分な制動力だと思っています。 表面加工に関して、nkmzさんも挙げられていますがツルツルの真っ黒です。パッとみてただの黒い塗装されたホイールです。 触っても全く引っかかることは無く、ヤスリ状になっていると思いこんでいた自分は少し不安になりましたが、性能は上記の通り大満足でした。
使用する上で、気になったデメリットとしては ・スキュアーが大きく、これまで使っていたクイックリリースを挟み込むスタンドで取り付けにくい 嵌まらないわけではないのですが、ギリギリ入るレベルのためスキュアーに擦り傷がついています。気にしないことにしました。 ・汚れ自体は真っ黒のため目立たないがリムを指でこすると紫色になる BXPは、この距離の走行だけでも見た目で判るほど明らかに減ってきています。常にストックを用意しておく必要があるのではないでしょうか。 自分はブレーキングが下手なので上手い人ならもっと持たせられるかもしれませんが、自分では1000km持たないかもしれません。 ・速度維持には意識したペダリングが必要 上でも軽く触れましたが、巡航速度自体は向上していますがそれを維持するために意識してケイデンスを保つ必要があります。 回せてしまうがゆえの悩みとなるのでしょうか。
・付属品 今回購入したものは前後セットになるのですが、商品の構成上は前輪(+付属品)+後輪(+付属品)+セット付属品となっています。 前輪の付属品として、取説とチューブレス用バルブ(ホイールと包むビニールに入っていました)、ブレーキパッド、前輪用スキュアー。 後輪の付属品として、同様に取説とチューブレス用バルブ、ブレーキパッド、後輪用スキュアー。 そしてセットの付属品として、サイクルキャップ、チューブレス用バルブ前後セットとシーラント注入器の入った紙の筒という構成でした。 …つまりチューブレスバルブが合計四本ついています。一本数百円なのかなと思ったら¥1,500ほどします。結構高い。 前後輪セット専用の商品を作って掛かるコストを下げるよりは、この構成の方が在庫が減ってトータルで効率が良いのでしょう。 原価にしたら数百円のレベルでしょうし。ただ、お得感はありますw 尚、取説には日本語の記述もありました。 スキュアーに関して、これ単体でも購入しようと考えていたほどのものが付属してくるのは嬉しい限りです。 性能の向上に関しては、ホイールと一気に交換したため単体での評価は出来ません。上にも書きましたが一般品は赤が入るところも黒です。 メーカーHPにはチタン製との表記があるのですが、重量などは確認していません。だったら良いな、程度です。 固定力が高まることは走行性能にデメリットは無いと思いますが、カーボンフレームに対するトルク上限はあるはずで、 そこがいまいち判りにくく、おっかなびっくり締め込んでいるために折角のメリットを活かしきれていない可能性があります。 グレーのDT Swissのサイクルキャップも付属していました。元々キャップを使わないのでそのまましまっています。
・最終的な感想 買ってよかった。一言に尽きます。 あらゆるパーツのうち、最も性能向上の効果が得られると言われるホイール交換でしたが、タイム的にも明らかな向上が見られ、その通説を裏付ける結果となりました。 通常の練習からレース、ヒルクライムまでこれ一つで何でも対応出来る、守備範囲の広いホイールだと感じています。
価格評価→★★★★★ 海外通販であれば。国内定価なら★3つ 評 価→★★★★★ オールマイティにこなせる実力がある <オプション> 年 式→2017年購入
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