購入価格 ¥1,300
キャノンデール製の、一見なんの変哲も無い ただのボトルケージに見えます。
このボトルケージ、真横から見ると アルファベットの「C」の字に見える事から、「Cケージ」と呼ばれているようです。
価格も重量も ごく平凡なボトルケージ、だと思っていたのですが ある条件下では非常に有用なパーツとなり得る事に気づきました。
CAAD10(後期型)のボトル事情について。
このフレームは、数えサイズ50と やや小さめである事も影響していますが
前三角が狭いため ロングボトルが使いづらいのです。
それだけならまだ良いほうで、シートチューブ側のボトルケージ(以下 白ケージ)取り付け位置が妙に高く、ボトルとBBシェルの間に空間ができてしまっています。
ダウンチューブとの接触もあるので ただ下げれば良い訳でもないですが、これは高すぎる。
実際、この状態から 白ケージのボトルを抜こうとするとトップチューブに干渉します。
エリートのカンニバルなど、横からねじり出せるボトルケージに替えると多少は改善しますが
ロングボトルを差せない点では同じ事。
シマノのSM-BA01というアダプターを使えば、白ケージの位置をガッツリ下げる事が可能です。
ただ、ダウンチューブ側のボトルケージ(以下 黒ケージ)位置は かなり下寄りに設定されているため アダプターで少しでも白ケージが持ち上がると
ボトル同士が接触する原因になります。
上の画像でも うっすら接触していますが、このあと黒ケージの位置を上へ移動したところ解決しました。
バンド式のフロントメカを使うバイクの場合、ボトルケージがバンドをうまく跨ぐように設定する必要がありますが
CAAD10は直付なので問題ありません。
CAAD10を買うまで乗っていた トレックのマドンです。
スローピングフレームは ボトルの干渉が起こりやすいのですが、
ダウンチューブ側のボトル位置が練られているので、ダウンチューブに接触しないギリギリまでボトルが下げられ、
取り出し時のトップチューブへの干渉も起こりません。
今回の目標は、アダプターの類を一切使わずに このマドンの状態に近づける事です。
黒ケージことカスタムレースとCケージを並べました。
ねじ穴の上端が畳の境目に重なるようにしています(=ボトル位置を最低にした状態の再現)。
ボトルの底の部分で見比べると、Cケージのほうが編み目3本ぶん低くなっているのが分かります。
つまり、キャノンデール Cケージは「取り付けただけでボトル位置が下がる」ように出来ているのです。
白ケージを Cケージに取り替えました。先ほどよりも ボトル位置が下がっています。
マドンには及びませんでしたが、ボトルを抜き差ししてもトップチューブに当たらなくなりました。
内径はエリートのボトルケージよりも大きいので、大抵のボトルはスムーズに出し入れできます。
Cケージに差してある迷彩柄のツール缶は、エリートのボトルケージには差せない事が多いです。
午後の紅茶のペットボトルは くびれの無い形なので、Cケージに入れても落下したりはしません。
チウッシィは じゃがびーを持ち運ぶのに最適の形状で、この写真を撮った後で10kmほど走っても全然ずれませんでした。
真似してもOKですが 振動で吹き飛んでも責任はとれません。
Cケージには一つだけ難点があります。
ねじを突っ込む穴を 長穴と丸穴から選ぶのですが、一方のねじを長穴に通すと 他方は必ず丸穴になります。
丸穴の中では ねじを上下させる事ができないので、取り付け位置の無段階調整ができず 2通りに限られてしまいます。
今回は「可能な限り下げる」を目標にしていたので問題ありませんでしたが、
細かな位置調整をしたい場合は 丸棒ヤスリでブチ抜いて丸穴を拡げる必要があります。
ボトル位置を下げたい場合、最も有用なボトルケージは エリートのパタオ74です。
Cケージどころではない調整範囲の広さが特徴の名品・・・だったのですが、あいにく廃版となってしまいました。
その上、エリートのケージあるあるに漏れず 内径が小さめなので、先ほどの迷彩ツール缶も差しづらいです。
(頑張れば差さりますが 傷つくのが嫌なのでやりません)
パタオ74の代用品を!という事で いろんなボトルケージを物色していたのですが、
まさかキャノンデールが出しているとは思いもしませんでした。
エヴァディオのボトルケージも良いですが、入手しやすさは 恐らくキャノンデールの方が優れています。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★